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第三十八話:少女への料理

Author: 新城凪
last update publish date: 2026-07-10 12:00:00

料理をするのはアスイェの数少ない趣味の一つだった。

セラフィナは今、アスイェが料理する姿を見ていた。

キッチンは灯りをつけていない。

あるのは、暖炉のまだ消えていない火の光だけだった。

吸血鬼は寒さを恐れない。セラフィナはまだ成長中だが、人類と比べて寒さを耐えられるほうだった。

セラフィナは以前、なぜ暖炉の火がずっと消えないのかと聞いたことがあった。

「そのうち消える」とアスイェは言った。

暖炉の前でアスイェと並んで立ったことを覚えていた。時々アスイェに抱き上げられたこともあった。

その頃から、暖炉の火はいつも燃えていた。

アスイェはマントを脱ぎ、袖をまくり上げ、すでに起こされていた火の前に立った。

狩りはもう終わって落ち着いた少女は、目を輝かせながら蒼い炎を見つめた。

「……ちゃんと座ってろ。お前は食べ物を待っているんだ。狩りに出るわけじゃない。」

「だって、蒼い炎が綺麗だもん!」

少女は少し身を乗り出し、両手で椅子の端をぎゅっと掴んでいた。楽しそうに見た。
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