ログインカーストアプリが本物かを確かめる。
とは言ってもこのアプリが示すところ俺の順位は100位中の97位らしく、命令権が正しく機能するかどうかを確かめるための相手は限られていた。「友崎、葵さん……ね」
篠崎のランキングを見れたように、このアプリ内でサークル内の順位一覧は確認できる。
その中で一番下のランキングに位置しているのが友崎葵という女の子だった。「どういう評価でランキングが決められるんだろうな、これ」
98位、99位の人たちは幽霊部員とでも言うのかサークル活動しているところを見たことが無いし理解はできる。
けど、友崎さんが最底辺ってのはよくわからないんだよな。
「っと……いたいた」
篠崎が講義の時間にサークルを覗けば運よく目当ての友崎が隅っこのPCを使ってプレイしていた。
ぼさぼさの黒髪に、分厚い眼鏡。
おしゃれなんて言葉からは程遠く、最低限外は出歩けるかなと言った風貌の彼女は、良くも悪くもサークル内でそこそこ有名だったりする。「っ……!」
友崎を刺激しないように距離をとり、後からプレイしている画面を見る。
やっぱ、上手いんだよな。
ゲームモードはCPU戦、トレーニングモードみたいなもんではあるが……。「すげぇな……」
思わず口から声が漏れてしまった。
素人に毛が生えた程度の腕前しかない俺でもよくわかる、真似しろと言われても絶対に無理だろうプレイスキル。「ふ、ぅ……」
ただ、まぁ。
「お疲れ様。やっぱ上手いよな、友崎さん」
「へっ? ――わ、わわっ!?」VRヘッドセットを取り外した友崎に声をかけてみれば、彼女は目に見えて慌て始めた。
「CPUモードとは言え、一人で試合ぶっ壊して勝つなんて俺には無理だわ。先輩たちでもそれできるのって限られてるんだろ? 凄いよな」
「え? あ、ちょ、い、いやっ……そ、そそ、そんな、凄いこと、でも、ない、よぅ」……相変わらずというかなんというか、だが。
「ごめん、急に声かけられたらびっくりするよな」
「ち、ちがっ、あ、う、え、えっと、ご、ごめん」びっくりするほどコミュニケーションがとりにくい。
話しかけられたって認識した瞬間そわそわと、視線をあっちこっちへ泳がせながら横髪を指先で弄り出す。
「それがなきゃ、なぁ……」
「う、うんっ? な、何か、言った? ご、ごめん、えと、そ、その」 「いや、何でもないよ」 「ご、ごめん……」謝られる理由がわからない、というか自分でもわかってないよな、これ。
そう、友崎葵という人は、対人コミュニケーション能力が圧倒的に不足している。
だからTPBRのようなチームでプレイするゲーム、言い換えればコミュニケーションが必要なゲームでは致命的に実力が発揮できない。プレイスキルはサークル内でも上位に位置するのは間違いないだろうにな。
「と、ところ、で」
「うん?」 「な、ななな、なにか、あたしに、よう、じ?」おっと、さっさと続きをやらせろって感じだ、悪かったよ。
「あー……友崎さんはさ」
「う、うん」 「カーストアプリって、知ってる?」 「……? ご、ごご、ごめん。えと、それって、新しいゲーム、とか?」ご存知ない、と。
ならやっぱり、アプリを有しているかどうかは関係なく、サークル内の人間が勝手に順位付けされているわけだ。同時に、ただTPBRのプレイングが上手いかどうかが順位の評価、その全てではないと。
「知らないなら良いんだ」
「そ、そう? え、えっと、じゃ、じゃあ――」 「悪い、ほんとの用事はここからなんだけど」 「う……」何処どなくどころじゃなくて、露骨にまだ何かあるのって顔されたよ。
アプリ使う後ろめたさもあって、余計にへこむな……いや、悪人になるって決めたし、へこんでる場合じゃねぇよな。「これ、なんだけどさ」
「な、なに……っ!?」事前にカーストアプリへ入力していた文字を友崎へと見せる。
流石にここで裸になれとか、エロ漫画みたいなことは入力していない。「どう、かな?」
「……」書いていたメッセージは「俺にTPBRを教えて欲しい」というもの。
コミュ障な友崎さんだ、あるいはここで裸踊りをすると同じくらい受け入れがたい命令かもしれないが、だからこそ。
「わか、った……いい、よ」
「そか、ありがとう」このアプリの真偽を確認するに相応しいとも言える。
――実績【初めてのアプリ使用】を解除しました。アプリポイントが付与されます。「……なるほど、ね」
「え?」 「何でもないよ。さ、それじゃよろしくお願いします、先生」 「せ、せんせい、とか……! う、うぅ……」どうにもこの友崎にゲームを教えてもらうってのは、アプリの権能あってこそってことらしい。
つまり。
「本物、か」
そういうこと、なんだろう。
「――えと、あ、あたしはその、ソロしかできないから、うまく、言えないん、だけどっ」
「慰めは良いって……あー、やっぱ俺、下手だなぁ」TPBRは多種多様なゲームモードがある。
オリンピック種目として取り上げられているのは5対5のゲームモードと3対3のゲームモードだが、さっきまで友崎がやっていたCPU戦なんかのクリアタイムアタックなんかも配信者が大勢いたりする。「で、でもでも、動き自体は、悪くない、と、思う、かな」
「慰めじゃなくて?」 「う、うん。センス、ある、と思う。状況判断、じょうず」 「そか。ありがとう」そして今やっていたのは3対3のゲームモードで、俺と友崎さんと他はCPUを混ぜてのプレイだった。
オリンピックの種目になるだけあって、なんて言うべきかCPUともかなりの精度でゲームができる。
今やっていた時のCPU難易度は上級。まずこの相手に安定して勝てるようになれば初心者卒業と呼ばれている難易度だったが。「今のはCPU、だけど。前、須藤君のゲームリプレイ、見たことある、よ? ちゃんとマップ見れたり、動きに合わせようと、できるの、う、羨ましい、かな」
「羨ましい? いやでも、友崎のほうが上手いじゃん」リプレイ観戦なんかしてくれてたんだ、下手くそなプレイだってのに、なんかちょっと恥ずかしいな。
「んーん……あたし、は、そういうの、無理。相手の考えてることなんか、わかんない。だから、一人でも勝てるように、練習、してる、から」
苦笑いを浮かべながらそんなことを友崎は言った。
ある意味、だからこそのプレイスキルなのかもしれないとは思う。
言ってしまうのならば短所を補って有り余るほど長所を伸ばそうとしたが故のものだろうか。TPBRは選択したプレイヤーそれぞれに役割が与えられる。
例えば俺が普段やっていたのはサポートに特化したキャラクターが多かったから、自然と役割はサポートだったし、友崎はメイジキャリーと言って、チームのメイン火力って役割が得意らしい。その理由は、序盤から自分の腕前次第で一人で相手を倒して操作キャラクターを育てることができるから。
「なら、さ」
「ん?」……これはチャンスと思うべきだろう。
友崎さんはこういう性格が邪魔をしてサークル内でも浮いている人間だ。 カースト順位を上げるためにはどうすればいいのかなんてまだわからないけれど、このTPBRが影響していることは疑えないだろう、そういうサークルなんだから。「これからも、一緒に練習しないか?」
「え、えぇ?」つまり、友崎さんは使いようによっては俺の順位を上げるために役立つ可能性が高い存在であるというだ。
「俺もやっぱり上手くなりたいんだ、けどどうすれば上手くなれるのかがわからない。俺の状況判断なんかが上手いって言うのならそれは友崎さんにとってもプラスになり得るってことだろうし」
「で、でも」友崎さんの態度は煮え切らない。当たり前だろう、急に言われても困るのは誰だってそうだ。
……さっき得られたポイントを使って命令するか?
いや、この先いくらポイントを貰えるかもわからないんだ、この程度のことで使っていたらいくらあっても足りなくなる。「……学校に来なくてもTPBRなら一人でやり放題」
「え?」ちょっとした賭け。
友崎さんがオタクレベルでこのゲームが好きだとするのなら。「俺の家、つか借りてるマンション。TPBRやる環境、整ってるんだよな」
「っ!!」あ、めちゃくちゃ、目を丸くした。
そうだよな、個人で環境整えられるのならわざわざサークルに入ってなんかしないでもいいもんな。……はぁ。
篠崎と一緒にお家ゲームデートのためになんて奮発したのがここで役に立つとはね、複雑だ。「教えてくれるお礼に貸すよ。うちに来るって手間はあるし、男のへや――」
「いくっ!!」 「――あ、うん。じゃ、じゃあよろしく」 「うんっ!!」おーおーお目目キラキラしちゃってまぁないね。
これで第一関門突破か。
サークルで練習なんて、いつ篠崎と鉢合わせになるかもわからないし。 会うのが気まずいって言う面もないことは無いんだけど……やっぱりアイツはアプリ所有者なのだろうから。 可能な限り接触する機会は抑える方が良い、それは俺も……友崎も、だ。「いつから!? あたし、今日はもう講義無いんだけどっ!」
「わかったわかった。俺も今日は自主早退するから……今から行こうか」 「やたっ!」キャラ変わり過ぎな? 好きなんだねぇ、TPBRがなのか、ゲーム自体がなのかはわからないけどさ。
「……よし」
うきうきしながら帰り支度を進めている友崎さんの姿を眺めながら。
「アプリの仕様、がっつり確かめていくか」
胸に湧き上がった罪悪感を握りつぶした。
「達也、くぅん……♡」「い、いやあの、葵さん?」 どこにそんな力があるのか、葵にベッドへ押し倒されて、圧し掛かられる。「ふふっ♡ うふふふふ♡」「おーまいが……」 いわくところの萌え萌えはどうにも限界突破してしまっていたらしく、葵の目にはハートが浮かんでいて。「ね、ね♡ ほら、見てぇ♡」「え? って、う、うわぁ」 いつの間にかズボンを脱いでいた葵が、俺の顔にまたがった。 跨られた瞬間むわりと濃い、発情臭が漂ってきたし、何より。「び、びっしゃびしゃ、じゃん」「言ったでしょ♡ もうね? ほんとに……たまらなかったんだからね♡」 触るまでもなく、下着の吸収能力が限界を迎えていることが分かった。「達也君が、悪いんだよ♡ どれだけ……どれだけあたしをムラムラさせたら気がするんだ♡ せ、責任とってもらうから♡」「せ、責任って……むぐっ!?」 ぐしゅり、と。 そのまま腰を落とされて、顔に葵のあそこが降ってきた。「あっ♡ あぁ……♡ ご、ごめんねごめんね♡ でもでもたまらないの♡ たまらないんだよぅ♡ 達也君にシて欲しくて♡ こ、こし♡ とまんないぃ♡」 ぐりぐりと腰を動かされる。 早くも葵のメスな匂いで頭は一杯だ、ちょっと苦しいのに、この苦しさが良いかもなんて思ってしまうあたり、もしかしたら俺はマゾ的な趣味があったりするのかもしれない。「ひぁんっ♡ き、きもちいいよぅ♡ ねぇ♡ ねぇ♡ 達也君♡ たつやくぅん♡ 舐めて、舐めてぇ♡」 されるがまま、求められるがまま。 葵の匂いに浮かされた俺は、目の前の肉ひだへとむしゃぶりつく。「あうぅんっ♡ そう♡ そうだよぉ♡ そこっ♡ おまめちゃんイイよぅ♡ んにぁっ♡ 舌でホジホジされるのもすてきぃっ♡ もっとしてぇ♡」 くいくいと葵の腰が躍る。 クリトリスを甘噛みすればぷしゃりと膣から小さく潮が出てきて。 吸い上げよう、舐めとろうと膣へ舌を伸ばせば更に腰を押し付けられて。「しゅごっ♡ しゅごいよぅ♡ すてきっ♡ たつやくん上手だよぅ♡ あ、あたし♡ あたしぃ♡」 相変わらずの早漏っぷりというか。 小さく何度もイってるんだろう、踊る腰が不意にぷるりと震えて止まって、また動いての繰り返し。「ぷ、はぁっ! 葵?」「はー……♡ は、あぁっ♡」 ようやく見上げられた葵は既に全裸になっ
順を追って、考える。 そもそもTPBRというゲームは個人競技ではない。 個人の結果が勝敗の全てを決めると言うのなら、とっくに友崎葵というプレイヤーはプロになっているのだ。 もちろん、本人がならないと言っている以上訪れることはない域ではあるのだろうが、それは別にして。「要するに、チームで勝てば良いってこと」 思えば篠崎を育てたら試合に勝てるとか、葵がいれば試合に勝てるとかじゃあなかったということだ。 バスケだってそう。 スーパープレイ連発の点取り屋が居たところで、そのプレイヤーを活かせる存在が居なければ意味がない。 何なら、スーパープレイヤーを活かして勝つってんなら、そのためにチームが一丸とならねばならないってことすら当たり前だ。「なら、俺がソロでやるにしての最低限って言うのは……負けないこと」 敵チームにいる俺と同じポジションの相手に勝てなくてもいい、ただ負けなければそれでいいんだ。 その意識が、あるいは気づきが今までの俺には存在しなかった。 故にと思いたい、葵が俺にソロを任せるのは怖いと言ったのは。「その上で、俺というプレイヤーが持つ色を、チームに与える」 いわば、パス回し。 ずっとやって来たバスケで言う、アシストでありパス回しだ。 俺は勝負を決することができるプレイヤーにはなれない。 なれないけれど、勝負を決するプレイヤーを活かすことなら、できる。「――それが……うぅん、これが、達也君の、答え?」「ああ。まだちゃんとした形になってないことは自覚している。だけど、これが俺のソロって形だ」 モニタに映っているのはヴィクトリーの文字、即ちソロでやってた試合に勝利したと言う証が躍っていた。 スコアを見れば、今までサポートロールをずっとやって来たものと大差ないどころか更に悪い。 だけど、それでも。 ――gg wp。 チャットに並ぶ味方の言葉は、そんなもので、誰一人口汚く罵ってくるやつはいなかった。「ん……ひとまずは、正解、かな」「そっか」 困ったように、というよりは別の意味が含まれているように思える葵の苦笑いだった。 そんな葵の顔を見て、ようやく。「よ、っし……!」 小さくガッツポーズを自然に取ってしまった。「掃除屋。それが、今達也君がやってたロールの
あの後結局何回戦まで行ったか、少なくとも黄色い太陽を二人で見たあたりまでは覚えているんだけど。 気づいた時には夕方で、もっと言えば普段やってる練習が終わっている時間だった。「――や、まぁなんだ。仲良きことは美しきかなって話にしておこうか」 そうすると当たり前にこうなる。 具体的にはいつもの集合時間に来てくれたは良いけど、反応がないうえに連絡も繋がらない。 すわ何か異常発生かと心配してくれた先輩は、もしかしたら篠崎が何かをしたんじゃないかと、大学にまで行って走り回ってくれたらしい。「ほんっとうに申し訳ないです……」「ご、ごめんなさい……」 謝る他にないよねって話である。 恥ずかしいとかそう言うのもあるけどさ、何ならばっちり寝起きだったし。「謝んなって、安心したって気持ちのが大きいし……正直、心配してた部分も解消できたってのもある」「心配、ですか?」「オレが邪魔になっていちゃつく時間が無くなってんじゃないかってな」「そんなことはないっすよ! なぁ、葵?」 何を言ってんだこの先輩人が良いにも程があると、隣の葵に水を向けてみれば。「あ、あはー……」 目を逸らされた。葵さん?「なっはっは。正直者でなによりだ」「重ね重ね、本当に申し訳ないです……」「じゃ、これから挽回してもらうってのを期待しておく。つか、友崎もなんも考えないで仲良しに行ったわけじゃねぇと思うしな」「へ?」 えぇっと? どういう意味だろうかともう一度葵へ目を向ければ。「あ、あんまり、そう言う事言われると……ずるい奴だって、打算的な女だと達也君に思われちゃうのやだな、って言いますか。買い被りが過ぎると言いますか……結局、凄いのは達也君、ですから」「あーそうだな、言い方が悪かった。達也と仲良ししたかっただけだな」「それはそうなので。というか、いつだって達也君とは引っ付いていたいの、デフォですし、おすし……」「はいはい惚気は結構ですよっと。ま、今から練習ってのはオレがバイトだから悪い。久しぶりに改めて二人の時間を満喫しておいてくれ」 二人が何を話しているのかはいまいち掴めないけれど。「打算?」「あん? ほんとにオレの言い方が悪かっただけだよ。凄いのは達也君、ね。お前はその言葉に足るお前を目指せばそれでいいさ」「……凄い俺、ですか」 俺自身からすれば、凄いっ
実のところ、だけど。「葵がして欲しいだけだろ」「それも、あるよっ♡」 立ち上がった俺に対して葵はぺたんと床に女の子座りをしたままで、えへへと笑いながら言い切った。 それも、っていうあたりに自分以外の何かが入っていることは間違いないだろうけど、俺の為でもあるという部分に違いはない。 何より最近TPBRに囚われていたとも言える。 視野狭窄というか……なんにしてもいっそしっかり切り替えるためにこういうことをした方が良いなんて葵の言う事もある意味正しい、かな。「……いや」「達也君?」 なぁにごちゃごちゃ言い訳並べてるんだって話だ。「俺も、葵とシたいよ」「っ……♡」 気持ちの上で事実上恋人だなんだとかはどうでもいい。 単純に、好きな人とエッチしたいと思うのは当たり前だ。「う、わぁ……♡ ヤリ見せ、だぁ♡」 顔の前に現れたモノをうっとりとしながら葵がつぶやく。 ヤリ見せって単語は知らないが、どうやらエロ用語でこの状況はそういうらしい。「くんっ、くんくん♡」「いやちょ」「んふー♡ くっさぁ♡ すん、すんっ♡ あたま、とろけるぅ♡」「う……」 下半身のモノはとっくに答えを出していたらしく、ズボンを降ろしてみればガチガチに勃起してた。 鼻先を寄せて何をと思えば臭いの台詞に焦ったけど、どうにもそれがイイらしい。「ね、ね♡ い、一回でいいから、おちんぽでビンタして♡」「えぇ……?」「お願いっ♡ 一回だけ♡ 先っぽだけっ♡」「何だよ先っぽだけって。一回だけだぞ?」 十分に匂いを堪能したかと思えば、次のリクエストはまるきり予想外だった。 なんだよチンポビンタって……ほんと葵はマゾ、って言うか性的好奇心旺盛が過ぎる。「へぷっ♡♡♡」 とかいう俺も、やってみて結構いいかもなんて思うあたり相当かもしれない。 なんというか征服感というか、今から葵を物扱いして使うんだって感じが、結構クるなこれ。「ほら」「んぷっ♡」 いっそのことという事で、金玉ごと葵の顔に乗せてみた。「く、っさぁ♡♡♡ た、たまん、にゃいぃっ♡」 どうやらお気に召して頂けたらしい。 玉裏に興奮しているらしい葵の吐息や鼻息が当たってくすぐったいような、気持ちいいようなって感じだ。「しっかり、堪能してくれよ? これが、普段葵の中に入ったりしてるもんだ」「ひゃ
重ねて、合鍵を渡しているのに何でわざわざ? と疑問に頭を捻りながらだった。「忘れ物ってどうし――んむっ!?」「はむっ! ん、んぅ♡ んんー♡」 ドアを開けて出迎えた瞬間、葵は抱き着いてきて、そのまま唇が重なった。「んっ♡ ちゅ♡ んぁっ♡ んちゅぅ♡ はぁ、ぷ♡ んぅ♡」 驚き過ぎて身体が固まった、ついた尻もちの痛みが頭に入って来ない。 それどころか離すもんかと言わんばかりに抱きしめられてるもんだから、葵のご立派おっぱいの感触が気持ち良すぎて。「ん――ぷ、ぁ……♡」 唇が離れて、透明な唾液の橋が途切れてようやく。「あお、い……?」 呆けながら、葵の名前を口にできた。「ねぇ、達也君」「な、なんだ?」 そんな俺の様子が面白いのか、それとも別の何かか。 友崎は、花が咲いたように笑って。「大好きだよ」「え?」「忘れ物。TPBRに夢中で、言うの忘れちゃってた。ごめんね」「は、はぁ?」 ちょっと、なんだ。「えへへ。わかってるよ、どうした急に? とか、意味わかんない、だよね?」「え、っと……あぁ、いや?」「そんなあなたが、わからないくらいに普通だと思ってるあなたが。大好きなんだ」「は、はい?」 もうほんと、仰る通り意味わかんないといいますか、申し訳ありません。「あたしね? あなたと恋人になりたいの」「んえっ!?」「あ、もちろん事実上というか、もうそれに近いじゃんみたいなのは、あたしもわかる。わかるようになった。でもね? 違うの、共犯者とか相棒とか、そういう建前抜きで純粋に。あなたの恋人になりたい」「……あ、あぁ」 少しだけ回り始めた頭で考える。「そういえば、好きって言ってなかった」「んふふー♡ お互い様、だけどね♡」 葵の勢いに何処か流されてしまっていることは自覚している。 けれども、想いを口にしたことがないのはまったくもって事実だ。「葵、俺も――んむっ!?」 そうだと気づいて俺も好きだと言おうとしたら、またキスで口を塞がれて。「ぷぁっ♡ もー♡ そんなにキスでだまれ♡ って言われたかったの? 困っちゃうな―♡」「い、いやそうじゃなくって俺も――むーっ!?」 え、ナニコレ言わせてくれないんだけど?「んむんっ♡ えっへっへー♡ 達也君は欲しがり屋さんだなぁ♡」「……なんかもうどうにでもしてくれって感
「あ、あー……達也? まぁなんだ、初心者だったら大体通る道だしだな?」「う、うんうん! せ、洗礼っていうか! 最初の壁って、言うか!」「わかっては、いるんだけど、ね」 どうにも気落ちが止められない。 理由は簡単で、ソロでTPBRをプレイするようになってから、野良で一緒になるチームメイトからの温かいご指摘というヤツに思い悩んでいる。「はぁ。いや、ネットだからってのはほんとわかってる。わかってるんだけど」 当たり前だが一緒するヤツ皆が皆、葵や先輩のような人ではない。 もっと言えば年下、極論小学生なんかもいるわけだ、そんな相手に画面の向こうにいる人も人間ですよと説いたところであまり意味はないだろう。 そういう意味でも、わかっている……はずではあったんだけどなぁ。「……ん。達也君」「うん?」 いつまでも落ち込んでいたら情けない。 そう思って切り替えるべく頭を振った時だった。「仕方ないよ。だって、達也君下手くそだもん」「ちょっ!? 友崎ちゃんってば大胆ね!?」「っ……」 さっきまでの気遣うような声色じゃなく、葵がまっすぐただ事実をそうだというように。「城山先輩もそう思いますよね? 今まで達也君は知ってる相手とだけプレイするって言うぬるま湯に浸かっていただけで、多くの人が通る道をスキップしてるって」「うぐ……」 いまいち何を言われているのかがわからないまま、葵は先輩に話を振った。 水を向けられた先輩は、言葉に詰まった後大きく深呼吸をして。「……その通りだわな。正直、んなもん傷つくつかないのレベルじゃあない。いや、その場で感情的になってしまうことはあっても、直ぐに忘れるようなモンだし――」「城山先輩」「っ……あぁもうっ! ほんっと友崎はTPBRになるとガチだな……! 達也、友崎だけじゃない、オレもそう思ってるって前置きしたうえで言うぞ? お前、まだ傷ついていい段階じゃねぇよ」 それは、ゲーム中に知らない相手からぶつけられる言葉よりも、遥かに痛くて。「達也君みたいな人がまったくいないわけじゃ、ないよ。けどね? プロになっていたかもしれない可能性や実力を持ってるお姫様に勝つなんて、大それた目標を持ったプレイヤーがいちいち雑音に気を揉むなんて……笑っちゃうかな」「……葵」 葵の評価、ことTPBRに関しては飾らない。 だから、そう