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第119話

Author: レイシ大好き
このプロジェクトのために、彼女は長い時間をかけて準備してきた。

椎名グループのデザイン理念にも最も適した内容であり、完璧な計画だった。

何度も確認したのは、万が一のミスすら許さないためだ。

それを、加津也のような男が数言で揺さぶれるはずがない。

紗雪は席に戻り、加津也が投票書を箱に入れるのを静かに見届けた。

その後、彼が自分の席へ戻る姿も目に入る。

しかし、

彼の口元に浮かぶ、意味ありげな笑みが、どうにも気にかかる。

紗雪はもう一度、プロジェクトの流れと自分の投票書を慎重に思い返した。

どこにも問題はない。

だからこそ、余計なことは考えず、ただ結果を待てばいい。

加津也など、ただの道化にすぎない。

気にするだけ時間の無駄だ。

投票がすべて終わるまでには、十数分が経過した。

責任者が壇上で口を開く。

「では、これより投票箱を控え室へ運びます。幹部たちが集計し、最終的に社長が確認します」

「結果発表まで、もうしばらくお待ちください」

その言葉に、紗雪はそっと唇を引き結んだ。

指先が無意識に強く握りしめられる。

これまで準備してきたすべてが、今、試される
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