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第743話

作者: 落流蛍
あっという間に、引き継ぎ式当日を迎えた。

華恋は和樹夫婦とは親子関係を断絶していたが、形式上はまだ南雲家の一員であり、現在彼女の手にある会社は南雲グループの前身そのものだった。

南雲家の人間たちは、この小清水グループ買収が自分たちには一切関係のないことをわかっていたが、それでもこの引き継ぎ式の場を利用して、顔を売ろうと目論んでいた。

できれば新会社でポストのひとつでも得られたら尚良しと考えていたのだ。

そのため朝早くから、銀行の前には報道陣だけでなく、南雲家の人間が大挙して押しかけていた。

そして彼らの厚かましさときたら、まるで城壁の煉瓦のように固く、ナイフでも刺さらないほどだった。

記者を見つけるや否や、競うように吹聴して回った。

「華恋は私の姪ですよ。ずっと言っていたんです、彼女こそが南雲グループを再興できる唯一の人物だと。見てください、彼女がCEOになってから、毎月の売上は右肩上がり、投資家もどんどん集まっています。彼女はまさに商業の天才ですよ」

「私は華恋の伯母です。この子は小さい頃から賢かったですよ。だからこそ賀茂爺も彼女を哲郎様に嫁がせたかったんですよ。華恋
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