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第573話

Author: 北野 艾
解放された壮翼が戻ってきた時、その姿は哀れなほどボロボロだった。

体中あざだらけで、恐怖に震え上がっている。

「なんてひどいことを……!」和代が悲鳴を上げ、慌てて救急箱を取りに走った。「大丈夫?痛いところはない?」

家族全員が壮翼を取り囲み、大騒ぎで介抱している。だが、その輪の外側で、志帆だけが一人、沈んだ空気を纏っていた。誰も彼女の様子になど気付かない。

一週間。あの日から、丸々一週間が経った。

その間、柊也からは電話一本、メッセージひとつ来なかったのだ。

「……疲れたから、先に休むわ」志帆はそれだけ言い残すと、早々に自室へと引きこもった。シャワーを浴び、重い気分のままベッドに潜り込もうとした、その時──

スマホが鳴った。画面に表示された名前に、志帆の心臓が早鐘を打った。

『賀来柊也』

翌朝。志帆は久しぶりに念入りなメイクを施し、華やかなワンピースに身を包んでリビングに降りてきた。「おはよう!」その声は弾み、昨夜の鬱屈した様子が嘘のようだ。

美穂は目を丸くした。こんなに機嫌のいい志帆を見るのは久しぶりだ。

ピンときて、にやりと笑う。「……さては、柊也さん帰ってき
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