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第51話

Author: 星柚子
降りてきた人物を見て、北斗の瞳孔は収縮した。

九条正修!

その時、空からは小雨が降り始めていた。

車を降りた正修は傘を広げ、大股で奈穂の前に歩み寄り、彼女の頭上に傘を差し出した。

「すまない」彼は言った。

「道が少し混んでいて、遅くなってしまった」

奈穂も驚いた。

「迎えに来たっていうのは、あなたのことだったのですか?」

なぜ馬場おじさんは、九条社長に自分を迎えに来させたのだろう?

こんな些細なことで……彼に迷惑をかけているじゃないか。

しかし、正修は迷惑がっている様子を全く見せず、ただ彼女に言った。

「乗ってくれ」

「奈穂!」

北斗はまだ車の中に座ったままで、二人を睨みつけていた。

「早く乗ってよ!」

奈穂が北斗の車に乗るはずもなく、彼女は正修に微笑みかけた。

「では、九条社長、お手数おかけします」

彼女の微笑みは、あくまで丁寧なものだったが、北斗の目には、それが格段に魅力的に映った。

そして、それは彼の目を刺した。

奈穂が……どうして彼女は他の男にそんな笑顔を見せるのだ!

たとえ自分を怒らせるためでも、こんな真似をしてはだめだ!

正修は傘を
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