優しい愛に包まれて~イケメン君との同居生活はドキドキの連続です~

優しい愛に包まれて~イケメン君との同居生活はドキドキの連続です~

last updateآخر تحديث : 2025-08-29
بواسطة:  けいこمكتمل
لغة: Japanese
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連れ添ってきた相手に裏切られ、人生に疲れて自暴自棄になり、私はいろんなことから逃げていた。 そんな私に、ひょんなことから同居生活を始めた個性的なイケメン男子達が、それぞれに甘く優しく、大人の女の恋心をくすぐるような言葉をかけてくる…… ピアノが得意で大企業の御曹司 山崎祥太君、24歳。 有名大学に通い医師を目指してる 神田文都君、23歳。 美大生で画家志望の 望月颯君、21歳。 真っ直ぐで素直なみんなとの関わりの中で、ひどく冷め切った心がゆっくり溶けていくのがわかった。 家族、同居の女子達とのやり取りにも大きく気持ちが揺れ動き…… 慌ただしく動き出す私の未来には、いったい何が待ち受けているのだろうか?

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الفصل الأول

1 私の秘密

白いシーツがこすれる音。

半開きになった口元から漏れ出す、吐息と喘ぐ声。

それは、この無機質な部屋の壁に吸い込まれ……そして、消える。

唇と体を重ね、幾度も押し寄せてくる気持ちの良い波を当たり前のように受け入れ、最後はいつもと同じように……2人で果てる。

毎回決まりきった彼との淫らな行為――

私は、もはやそのことに対してあまり罪悪感も持てなくなっていた。

「もう、帰らなくちゃ」

「今日は朝までずっと結菜(ゆいな)と一緒にいたい。帰したくない」

彼は、着替えを始めた私を後ろから抱きしめ、耳元で囁いた。

まだ何もつけてない胸が大きなてのひらで覆われ、彼の好きにされる。

「ちょ、ちょっと止めて。着替えさせてよ」

「嫌だ」

「今したばっかりじゃない」

あまり、ここに長居はしたくなかった。

30歳――

確かに、日々の生活にやりがいを見いだせない既婚者の私にも、これがイケナイことだと少しはわかっている。だけれど、キッパリ断ち切れずに今日までダラダラと過ごしてしまった。

彼とはこうやって時々体を交えるだけで、決してそれ以上の関係にはならない。

それでも、独身の彼は、嫌がる私の気持ちを無視して、もっとずっと下の方に手を伸ばし、私を求めた。

下着の中にするりと滑り込む指。

「ちょっ、ダメだよ。夕飯作らないといけないし、もう帰らなきゃ」

彼は、抱きしめた体をいつまでも離そうとしない。

「だからもういい加減にして!」

私はイライラしながら、しぶとくまとわりつく彼をかなりの力で振りほどいた。

「……だったら、次、いつ会える?」

「し、しばらくは忙しくなりそうなの。だからわからない」

「わからないって、何だよ?」

「同居人が1週間後に引っ越してくるから」

いちいちうるさいと思いながらも、しぶしぶ答えた。

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1 私の秘密
白いシーツがこすれる音。半開きになった口元から漏れ出す、吐息と喘ぐ声。それは、この無機質な部屋の壁に吸い込まれ……そして、消える。唇と体を重ね、幾度も押し寄せてくる気持ちの良い波を当たり前のように受け入れ、最後はいつもと同じように……2人で果てる。毎回決まりきった彼との淫らな行為――私は、もはやそのことに対してあまり罪悪感も持てなくなっていた。「もう、帰らなくちゃ」「今日は朝までずっと結菜(ゆいな)と一緒にいたい。帰したくない」彼は、着替えを始めた私を後ろから抱きしめ、耳元で囁いた。まだ何もつけてない胸が大きなてのひらで覆われ、彼の好きにされる。「ちょ、ちょっと止めて。着替えさせてよ」「嫌だ」「今したばっかりじゃない」あまり、ここに長居はしたくなかった。30歳――確かに、日々の生活にやりがいを見いだせない既婚者の私にも、これがイケナイことだと少しはわかっている。だけれど、キッパリ断ち切れずに今日までダラダラと過ごしてしまった。彼とはこうやって時々体を交えるだけで、決してそれ以上の関係にはならない。それでも、独身の彼は、嫌がる私の気持ちを無視して、もっとずっと下の方に手を伸ばし、私を求めた。下着の中にするりと滑り込む指。「ちょっ、ダメだよ。夕飯作らないといけないし、もう帰らなきゃ」彼は、抱きしめた体をいつまでも離そうとしない。「だからもういい加減にして!」私はイライラしながら、しぶとくまとわりつく彼をかなりの力で振りほどいた。「……だったら、次、いつ会える?」「し、しばらくは忙しくなりそうなの。だからわからない」「わからないって、何だよ?」「同居人が1週間後に引っ越してくるから」いちいちうるさいと思いながらも、しぶしぶ答えた。
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2 私の秘密
「だいたい、今さら何で同居人なんか?」ふてくされた顔をする彼。「言ったでしょ?それがパパの残した遺言だから」「遺言だからって、そんなのいちいち守る必要ないだろ?」化粧を直している背中に顔をくっつけてくる行動が、うっとおしく思える。嫌いなわけじゃないのに……「じゃあ、帰るね。また連絡するから」「……帰したくない。ずっとここにいろよ」引き止める彼をなだめて、私はこの部屋から急いで脱出した。彼の名前は、川崎誠(かわさき まこと)、現在30歳。高校の時の同級生で、その頃には付き合いはなかったけれど、1年前に偶然再会し、気がつけばこういう関係になっていた。川崎君は、爽やかなサッカー少年でとても人気があった。私も……少し憧れていた。でも、今は……何だかくたびれたおじさんみたいで、あの頃の面影は残念ながらほとんど残っていなかった。仕事はIT関係でお給料は結構もらっているらしいけれど、正直、今の彼には男としての魅力を何も感じない。私は、いつまでこんなことを続けていくのだろう……そう考えると、急にこの関係がバカらしく思えた。自分が自分でもよくわからなくなっている。私は、ため息をつきながら、彼の住む高層マンションのエレベーターで1階まで降りた。まだ夕食の時間までは少し余裕がある。久しぶりにデパートまで足を伸ばそうか。私は急遽予定を変えて、タクシーを捕まえた。同居人を迎えるなら、カーテンやベッドカバーも新しくしたい。スリッパなんかも必要だろう。ふと、これから始まる新しい生活に、ほんの少しだけ胸を踊らせている自分に気づく。もしかしてそれは――送られてきた履歴書に、私よりも若くて素敵な男性の顔写真が貼ってあったからなのか。いわゆる「イケメン」という部類の男性。しかも、3人が3人ともに。この異常事態に、恋愛とは縁遠い私が少し動揺しているのは……恥ずかしながら確かな事実だった。
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3 私の秘密
私は、ある程度買い物を終えて、時間を見て焦った。「嘘っ、夢中になっちゃった。早く帰らなきゃ」慌ててタクシーに飛び乗り、家にたどり着いてドアの前に立った。2回、深呼吸をする。そして、ゆっくりと音を立てずに玄関に入り、自分の部屋に直行した。周りを気にしながら、何だか間抜けな忍者みたいだ。部屋に入ったら、まずは彼の気配を消すために、すぐに着替えて淡い香りの香水をつける。それはいつもと同じ行動。準備が整って、何もなかったかのようにキッチンに向かったら、そこで旦那と会った。思わずハッとする。「なんだ、帰ってたのか」感情を出さず、素っ気なく言う旦那に、「ご、ごめんなさい。すぐに食事の支度するね」と、わざと笑顔を作った。「今日はいい。外で食べるから」え……だったらいらないって連絡してよ。思わず口から出そうになった文句を必死に飲み込む。「そ、そう……わかった。お義母さんは?」「さあ? ずっといないから、いつもの茶飲み友達とでも出かけてるんじゃないか?」「そうなんだ……。じゃあ、2人とも食事はいらないんだね」「まあそうなんじゃない。俺に聞くなよ」旦那と旦那のお義母さんは、いつもこんな感じ。毎日食事を作る私の身にもなってほしい。でもわかってる。そんな気遣いを持っている人達ではないことくらい。期待するだけムダなんだ。食事を作らなくていいならラクだし、気にしないようにすればいいだけ。いろいろ片付ける時間ができたと思えばいいんだ。私は、ため息をつきながら、また2階に上がった。「行ってくる」下から愛想の無い旦那の声がかすかに聞こえた。「行ってらっしゃい」廊下の手摺りから下を覗き込んで、私はわざと大きめの声で言った。旦那が雑に閉めたドアの音が、家中に虚しく響く。でも……何だかホッとする。今からは1人の時間。私は、家族のことを気にせず、黙々と5部屋分のカーテンを付け替える作業に専念した。なぜ5部屋分かというと、3人の男性に加えて女の子達も2人いるからだ。季節は春――5人の同居人を募集したら、ちょうど応募者が5人いた。それぞれのスタートを切るために、新しい住まいとしてここを選んでくれた。都内だけれど、都会からは少し外れたところにあるこの「別荘」――私のパパが大好きだった場所。ここに同居人を募り、一緒に仲良く生活すること。食事は
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4 私の秘密
周りには立派な邸宅や別荘も多く、有名人も多数暮らしているこの町。少し行けば、高級志向のスーパーやコンビニもあってとても便利だ。緑豊かな公園に、学校、病院もあり、穏やかに日常を過ごす場所としては申し分ない。近くにバス停もあって、駅までも近く、不便は無かった。子どもの頃から、時々、家族で遊びに来ていたこの別荘。私にとっても、かなり愛着のある場所だ。この別荘を建てた私のおじいちゃんは、一代で有名な製薬会社を築いた経営手腕のある人だった。おじいちゃんが亡くなってから、その跡をパパが引き継ぎ、あっという間に会社を何倍にも大きくした。私は、子ども心にそんなパパをずっと尊敬していたんだ。なのに、その大好きなパパも、昨年、病気で亡くなってしまった。今は、兄が跡を継いで3代目社長として奮闘している。だから私は……自分も何か役に立ちたくて、大好きだったパパのために「遺言」を守り、誰も住んでいなかったこの別荘を守る決意をした。旦那もそのことを了承してくれ、2人で暮らしていたマンションから、2ヶ月前にここに引っ越してきた。なぜか旦那のお義母さんも一緒に着いてきてしまったけれど、あえてそれを止めることはしなかった。みんなで仲良くすることが、父の遺言だったから。同居人を募集するというパパの意外な提案に対しては、兄や周りの親戚達はみんな驚いていたし、私も初めは戸惑った。だけど、今ならわかる。パパはきっと、私が旦那と上手くいっていないことに気づいていたんだと――旦那と2人暮しでは、これから先、私がどうなるか心配だったと思う。だから、同居人も交えて楽しい人生を送りなさいと……そう言いたかったんだ。それに、私が子どもの頃からペンションのオーナーになりたいと願っていたことも覚えていたのかも知れない。パパは私のことを、本当に、大切に思ってくれていたんだ。
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5 私の秘密
パパが残してくれた別荘は、洋風二階建て。大きな門を入ると、かなり広めのお庭がある。ガーデニングが好きだから、引っ越してすぐにお花もたくさん植えて、毎日手入れをしている。小さな噴水もあって、テーブルやイスもあるから、晴れた日はそこでお茶を飲みながら読書をしたりして……夢中になるとつい時間を忘れてしまうような、そんな心が落ち着く場所――横長の建物の中央にある玄関ドアを開けると、まず、明るい光が射し込むロビーが広がる。1階左側にかなり広めのリビング、その奥にはダイニングキッチンがあり、ロビーを挟んで反対側に、旦那の部屋とお義母さんの部屋がある。2階の1番奥には私の部屋、そして、ゲストルームが5部屋。他にもいくつか部屋があって、バスルームも2箇所ある。普段は私が掃除をしているけれど、この広さではやはり大変だから、これからは週に1度業者さんに入ってもらうことにした。食事に関しては、栄養士の資格を持っている私が料理を作る。なるべく一緒にみんなで食事すると、それがパパの遺言だから、平日の朝と夜だけは頑張って作ろうと思っている。もちろん、大人数のお世話は大変なのは最初から覚悟している。それでも、何が起こるかわからない新しい生活の中で、ほんの少しでも自分の進む道、「生きがい」を見つけたいと願う自分がいた。何かを変えたい、このままではいけないと……そう願う自分が。
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1 新たな出会い
そして、数日が経ち、いよいよ運命の日がやってきた。何だかとても緊張するけれど、新しいスタートが雲一つない晴天の日で良かった。ふんわりと吹く風も気持ち良い。別荘からバス停までは徒歩約5分。荷物が多いだろうから、メールのやり取りをしながら、バスの到着に合わせて迎えに行くようにした。いつもと同じ道を歩いてるだけなのに、私の心は軽やかに弾んでいた。いったいどんな子がやってくるのだろうか?これからしばらく一緒に生活するのだから、やっぱり楽しくて明るい子がいいなと思う。若い子達とたくさんおしゃべりもしたいし、優しい子が来てくれたら嬉しいな……と、いろいろ期待に胸を膨らませてしまう。バス停に着くと、すぐに目の前にバスがやってきた。心臓が高鳴り、自分でもドキドキしているのがわかる。1番最初に到着したのは女の子だった。見た瞬間に、そのキラキラした可愛さに驚いた。「こんにちは。ひなこちゃんね」ここで降りたのが1人だけだったので、すぐにわかった。「お世話になります。矢野です、よろしくお願いします」矢野ひなこちゃん、19歳。近くの大学に通う学生さんだ。とても礼儀正しく、良さそうな子で少しホッとした。私は、ひなこちゃんの荷物を半分持って、来た道を戻った。「うわぁ~!おっきくて素敵なお家ですね!こんなところに住めるなんてお姫様にでもなった気分です~」少し大げさだけれど、この家を褒めてもらえて素直に嬉しかった。中に招き入れても、ひなこちゃんはあちこちに感動してくれ、特に自分の部屋の内装をとても気に入ってくれた。今回、一緒に暮らすみんなの部屋を、履歴書の写真の印象に合わせて色を変えてコーディネートしてみた。ひなこちゃんのカラーは、ピンク――白を基調にして、パステルピンクを取り入れた部屋は、少し小柄でショートボブがよく似合う、可愛くて女の子らしいひなこちゃんのイメージにぴったり合っていた。
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2 新たな出会い
ニコニコと笑う顔も可愛くて、喋り方も甘えた感じでふんわりしているから、きっと男子受けもいいんだろう。私とは……全然違う。どちらかというと、私はキャピキャピできない少し冷めたタイプ。見た目はそれほどクールというわけではないけれど、茶色くて緩めのパーマをかけた長い髪が、心持ち顔を明るくみせてくれているのが救いだ。笑顔は……なんとか作れる。もし、私がひなこちゃんみたいに可愛く愛嬌いっぱいに振る舞えたなら、この先の人生、もう少し楽しくなるのだろうか?今さらそんなことを思っても仕方がない。とにかく、私は今やるべきことをただ毎日頑張っていくだけだ。「ちょっと行ってくるね」「は~い。気をつけて」ひなこちゃんには時間まで部屋で過ごしてほしいとお願いし、私は次にやってくる同居人を迎えにいった。2人目は、山崎祥太(やまざき しょうた)君、24歳。バス停に着いたら、まだバスは来ていなかった。良かった、少し待とう。春の優しい日差しを浴びながら、道路の反対側にある公園で楽しそうに遊ぶ子ども達を見て微笑ましく思った。私には、子どもがいない――欲しくないわけじゃないけれど、無理に作ろうとは思わなかった。今の旦那との間に子どもなんて、正直、考えられなかったから。「あっ、来たっ」まだ遠く向こうにバスが見えた。本当に履歴書通りのイケメンが降りてくるのだろうか?ひなこちゃんの時よりも大きくて、勝手にドキドキし出す心臓の音。こんなにも短時間の間に感情が揺れ動くことは、とても久しぶりのような気がする。心の準備などする暇もなく、すぐにバスが停車し、数人が降りた。1人、2人、3人、みんな違う……「あっ!」この人だ!山崎祥太君に間違いない。だって、写真通りだから……ううん、それ以上だ。これは夢なのだろうか?こんなキラキラした超がつくほどのイケメンは、テレビの中でも見たことがない。この世の中にこれほど素敵な人がいるなんて、目の前の彼にどんどん胸が高鳴っていく……「あの、大家さん?」「あっ!ごめんなさい!山崎祥太君ね。初めまして、よろしくお願いします」慌てて返事をする。出迎えておきながら、挨拶することも忘れ、つい見とれてしまっていた。
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3 新たな出会い
「三井結菜……。あなたにピッタリの名前」「えっ!!」「結菜ちゃん、よろしくね」「ゆ、結菜ちゃん!?」いきなりフルネームで呼ばれ、さらには「ちゃん」付けの名前で……。いったい何が起こったのか、目を丸くして驚く私を尻目に、山崎君はさっさと歩き出した。「あ、あの!ちょっと待って」私の声にサッと振り向く山崎君。その振り向き際の横顔がすごく綺麗でドキッとする。きっと、どこから見られてもこの人の容姿は100点満点……完璧なんだと思った。「うちはそっちじゃないよ。こっちだから」私が言うと、「あっ、反対か」と、少し照れ笑いをしながら戻ってきた。クールな見た目と優しい笑顔とのギャップが何とも言えず可愛くて、思わず「王子様みたいだ……」と、心の声が漏れそうになった。目元が涼しく鼻筋がとおってて、薄めの唇。ミステリアスな雰囲気も持ち合わせていて、色気も感じる端正な顔立ちのイケメン。背も高いし、声も良い――ほんの少しだけ長めの前髪が風になびいて、ただでさえ魅力的な山崎君が、その瞬間、何倍にも素敵に見えた。まるで映画のワンシーンのような世界に、ほんの一瞬だけ引き込まれた気がした。何もお願いしていないのに、自然に道路側を歩いてくれる山崎君。その何気ない気遣いに、男らしさを感じる。最近、こんなことが無かったせいで、とても新鮮な行動のように思え、何だか……守られている感覚になった。「ねえ、結菜ちゃんってさ、年齢はいくつなの?」「えっ、あっ……」ずいぶんストレートに年齢を聞くんだと、ちょっと驚かされる。最近の若い男の子は、みんなこんな風に積極的なのだろうか?「俺が当ててみよっか、いくつなのか」山崎君は、すぐ左側を歩く私を、180cmくらいある長身で見下ろしながら言った。「あっ、ダメダメ。だって実際の年齢より上に見られたらショックだから」それは、まさしく本音だ――24歳の山崎君からしたら、私はどう見えるのか、知りたいけどやっぱり怖い……「26か27。ねっ、ほぼ当たってるでしょ?」「い、嫌だなぁ、お世辞言わないでね。年上をからかっちゃダメよ。私は……もっと上だから」
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4 新たな出会い
でも、そう言いながら、正直、20代という響きに嬉しさを感じてしまったのも確かだ。30歳になったばかりの私だけれど、もうすでにその響きが懐かしく思える。残念ながら、女性はいつまでも年齢にこだわってしまう生き物だ。若く見られることに……喜びを感じてしまうのは、私だけではないはず。「俺はからかってないよ。本当にそう見える。なんならもう少し若くても大丈夫」ニコっと笑う顔にドキドキし、こんなにも甘くて優しい声で言われたら、たとえ嘘だとわかっていても勝手に胸がキュンとなる。男性になんてさほど興味も湧かず、どうでもいいと冷めていた心が、何だかほんの少しだけ溶けたような気がした。山崎君というミステリアスな青年の心の中は今はまだ全く見えないけれど、もっと話したい、もっと知ってみたい……と、密かに好奇心がくすぐられた。「お疲れ様。ここよ」山崎君とのやり取りに心が踊り、気づけばあっという間に家に着いてしまった。もう少し話がしたかった……なんて言ったら、きっと気持ち悪いと思われるだろう。もちろん、好きとかそんな感情ではない。でも、1人で盛り上がって、出会ったばかりの人に私は何を考えているのだろうか。本当に、こんなことでは先が思いやられる。もっと冷静にならなければ……「すごくいいね。今日からここに住むんだね。楽しみだな」「そう言ってもらえたら嬉しいよ。快適に過ごしてもらえたらと思ってるし、要望があれば何でも言ってね」「ありがとう」山崎君の部屋のカラーは、青。履歴書の写真を見た瞬間に、直感的に青だと感じた。爽やかなイメージだから、白い壁に、さり気ないブルーが彩られ、山崎君に似合っていると思った。「じゃあ、後でね。他の人を迎えに行ってくるから」「あっ、ちょっと待って」部屋を出ようとしたその時、真剣な顔で山崎君が私を呼び止めた。「ど、どうしたの?何か……気になるところでもあった?」「いや、そうじゃないよ。あのさ……」「ん?」「結菜ちゃんさ、俺のこと祥太って呼んでほしい」「えっ?」「祥太……って、言ってみて」そんな色っぽい顔をして突然何を言うのかと、とても驚いてしまう。この人はさっきから私の気持ちを大きく何度も揺らしてくる。今まで無かったことに、動揺が隠せない。「そ、そうよね。確かにそうだわ。私達はこれから一緒に暮らすんだし、山崎君とも仲良くした
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5 新たな出会い
山崎君は私をからかっているだけなのかも知れないけれど、そういう意味深な言葉が女性を勘違させることをわかっていないのだろうか?「ありがとう。じゃあ、俺、着替えるから」「あ、ごめん。もう行くね」という間にも、さっさと洋服を脱ぎ始める祥太君。「ちょっ、ちょっと!待って待って」私は視線を逸らせ、祥太君を見ないようにして慌てて部屋を出た。「や、やだ、もう……。急に脱ぎ出すんだから」そうつぶやきながら胸に手を当てたら、心臓がドクドクと激しく音を立てていた。どうしてだろう?祥太君といるとこんなにも気持ちが揺れてドキドキしてしまう。だけど、これは恋とか愛とか、一目惚れとか、そんなたぐいのものではない。ただのちょっとした緊張。イケメンを前にすれば誰だってこうなる。私が、今さら誰かに恋をするなんて、絶対にあるわけないんだから――「つ、次は誰だったかな?」私は、冷静さを取り戻すために、深呼吸してから何事も無かったように階段を降りた。時計を見たら、まだ少し時間に余裕がある。「ゆっくり歩いていこう」バス停に着いて、しばらく待つ。そして、数分後に止まったバスからは、2人の男女が降りてきた。「こんにちは。遠いところまでありがとう。神田 文都(かんだ ふみと)君と上山 智華(かみやま ともか)ちゃんね。大家の三井結菜です。よろしくね」「お迎えありがとうございます。今日からお世話になります。よろしくお願いします」礼儀正しく挨拶を返してくれたのは、神田文都君。23歳、お医者さんを目指す理系男子だ。メガネが良く似合う真面目タイプの、彼もまた超がつくほどのイケメンだ。背の高さは、私が168cmだから、たぶん178cmくらいだろうか。髪型は、黒髪で長過ぎず短過ぎず、ほんの少しだけ遊ばせている感じがカッコイイ。女の子の方は、花嫁修業中の上山 智華ちゃん、22歳。お嬢様なオーラをまとった美人さん。胸の辺りまで伸びたストレートの黒髪が印象的だ。ツンとした嫌味な感じはないけれど、ちょっと近寄り難いような雰囲気を漂わせている。「2人とも疲れたでしょ。少し部屋で休んだらみんなを紹介するわね」「大丈夫です。わざわざお迎えすみません」そう言ってくれた智華ちゃんは、落ち着いた感じで淡々と話す人だと思った。ひなこちゃんとはまた違うタイプだ。「2人とは早く仲良くな
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