愛されなかった武士の娘が寵愛の国へ転身~王子たちの溺愛が止まらない~

愛されなかった武士の娘が寵愛の国へ転身~王子たちの溺愛が止まらない~

last updateHuling Na-update : 2025-06-05
By:  中道 舞夜In-update ngayon lang
Language: Japanese
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「女たるもの夫のためにその身と人生を捧げよ」という家訓のもと政略結婚した冷酷な夫と息苦しい日々を送っていた葵だが、ある日、滝壺に落ちたことで異世界へタイムスリップしてしまうそこで出会ったのは金髪碧眼で転生した国の第一皇子だった。「国の繁栄は女性の力があってこそ:という価値観で男性たちは女性を敬い喜んでもらうために誠心誠意尽くすのが当たり前の寵愛の国だった。日本の文化との違いに戸惑いながらも、彼らからの溺愛、献身そして甘い日々に徐々に心惹かれていく葵葵の謙虚で奥ゆかしい姿に魅了され葵を巡って第一皇子から第四皇子が振り向いてもらおうと溺愛合戦が始まる。

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5 Kabanata
1.囚われた花嫁
「女たるもの夫の成功のために尽くし、その身と人生を捧げよ」武力で国を統制していた時代、祖先はある藩の党首だった。党首として武力の向上はもちろんのこと、多くの女性を寵愛し子孫繁栄に努めたそうだ。武士の末裔として生まれた私は小さい頃から、『将来、夫になった人に忠誠心を持ち従うこと』を家訓として祖父母や両親に言い聞かされてきた。結婚相手の成功と子孫繁栄。そのために影ながら支える事こそが女の幸せ。我が家系に古くから伝わる教えで、旦那様にこの身を捧げることが役目だと思っていた。あの秘境で滝に飲み込まれてサラリオ様と出逢うまでは……。武力の時代が終わりを迎えてから数十年。私、高岡葵は16歳の時にこの地域では資産家と名高い佐々木の家へと嫁いだ。佐々木家は江戸時代より薬種問屋として医師に薬を売る商売をしていた。時代が移り変わっていくにつれて問屋として流通させるだけではなく、自分の息子たちを医師に育て上げ病院というものを作った。庶民にも薬や治療の提供が出来るようになり、医療は人々の生活の中に浸透し身近なものとなり、第一人者でもある佐々木家は皆に尊敬され愛されていた。昔から親交のある佐々木家と高岡家は親同士が決めた政略結婚である。夫である佐々木幸助は寡黙で何を考えているのか分からない人だった。結婚式当日まで私たちは顔すら合わせることもなく、初めて顔を合わせた日に、結納・顔合わせ・入籍と婚姻の儀を一気に行いその夜から一緒に住むことになった。夫婦が生活を共にする部屋には、ぴたりとくっつき合った2組の布団。その時、私は幸助さんの元へ嫁いだのだと改めて実感した。今日初めて顔を合わせたばかりの人が夫になり同じ部屋で生活を共にすることに戸惑いを感じていた。『子孫繁栄』頭では分かっているけれど、その行為を自分も受ける側になることへの若干の恐怖を感じていた。「今日は疲れているでしょうから、そのままお休みください。」そう言って布団を離して私に背中を向けて眠る幸助さん。幸助さんなりの配慮だと感じ、その日は休ませてもらうことにした。そして、嫁いだのだから幸助さんのためにこの身と人生を捧げようと強く決意をした。しかし、翌日もその翌日も幸助さんは私に触れてくることはなかった。最初の頃は、まだ社会や男女の恋も知らない生娘な私のことを思い心の準備ができるまで待ってくれているのだと思ってい
last updateHuling Na-update : 2025-06-04
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2.愛されない私と突然の異世界転身
「葵さんの気持ちは分かりました。しかし、私はあなたと夫婦になるつもりはありません。私には好きな人がいます。本当はその人と一緒になりたい。だから本当は独身の方がありがたいのです。」(それは……私は邪魔だということでしょうか?私がいなくなれば幸助さんはその方と結ばれるのでしょうか?)ハッキリと邪魔など傷つく言葉を言われたわけではない。でもその中途半端な優しさが余計に辛かった。幸助さんのために人生もこの身体も差し出す覚悟できたのに、いらないと言われてしまい私は途方に暮れていた。少しでも幸助さんの役に立ちたいと掃除や炊事など家事に励んだ。薬草も少しずつ覚えていき、仕事でも支えていきたいと思っていた。2年が経過し私は18歳になった。周りは結婚したら毎日のように身体を重ねるため半年もせずに子どもを授かっていた。2年も経つのに子どもがいないことを不審がる声も出ていて、次第に影で言うのではなく面と向かって言ってくる人も出てきた。頻度を尋ねてきたり下品な言葉を口にされることもあった。(そうは言っても幸助さんは未だに私に触れてこないのです……。)報われない思いを胸に一人涙していた。泣いているところを見られたら、幸助さんに悪い噂が流れるかもしれないと思い、人気の少ない山奥へ向かうと林の中から人影が見えた。「幸助さん……。」「佐紀さん」そこには夫の幸助さんと佐紀さんという女性が2人でいた。私の前で見せたことのない愛おしそうな優しい瞳で佐紀さんを見つめ微笑んでいる。(幸助さん……。やはり私はいない方がいいのですね。)悲しみにくれて、あてもなく林の中を走り彷徨った。走っても走っても周りにあるのは、背の高い同じ品種の木のみで自分がどこにいるかさえ分からなかった。(このまま帰れなくなるかもしれない……。でも幸助さんにとってはその方が都合がいいのかも。……私も一度は誰かに愛されてみたかった。あんなに優しい瞳で見つめられたかった。)大木がところ狭しと並んでいるせいで、陽の光を遮断し辺りは暗く肌寒かった。陽の光が当たる場所を求め私は歩き続けた。しかしいつまで経っても見慣れた景色も陽の光も見えてこない。その場に立ち止まり耳を澄ませるとどこからか水の音が聞こえる。水の音がする方へと歩いていくと小さな滝が見えてきた。(この山に滝なんてあったんだ……)履き物を脱いで水で汚れを落
last updateHuling Na-update : 2025-06-04
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3.目覚めのキスと碧い瞳の王子様
(ここは……どこ?)うっすらと目を開けると、金髪の男性たちが馬に乗り私を見ている。しかし、普段目にしている馬とは違い、男性たちが乗っている馬は白く太陽の光に照らされ輝いていた。身体を起こされ抱きかかえられた。何か喋りかけているが言葉が分からない。彼らの視線から、心配している様子が窺える。首を横に振り、私は気が遠のいて視界はまた真っ暗になった。目が覚めると、私は何も衣服を身に着けていない状態で部屋のベッドで横になっていた。ベッドの装飾やシーツを見たところ上級貴族が使用するような質のいい物が使われている。毛布で身体を隠し、辺りを見渡すと女性が3人遠くに見えた。そのうちの一人が私が目を覚ましたことに気が付き近寄ってくる。身構えたが彼女は笑顔だった。そしてもう一人が部屋から出ていく。女性は笑顔で話しかけてくるが、やはり言葉が分からない。先程の金髪の男性といい、部屋にいた女性も金やブロンズの髪に目鼻立ちはハッキリした顔立ちで日本人には到底思えない。見た目と言葉の違いにここが日本ではないことを察した。コンコンーー部屋をノックする音がするので振り向くと、先ほど助けてくれた男性の一人がこちらに近づいてきた。見知らぬ土地、見知らぬ屋敷で衣服をまとっていない状態に身の危険を感じたが、男性は優しい笑顔で何か話しかけてくる。言葉が分からず困った顔をしていると、男性は何かを察したようにベッドの縁に座り髪を撫でながらおでこにキスをしてきた。幸助さんは指一本触れようとしなかったので、おでこへのキスだけで動揺して身体がピクンと跳ねた。「どう?これで言葉が分かるかな?」先程までは何を言っているかサッパリ分からなかった言葉を理解できるようになっていた。(さっきまで何を言っているか全然分からなかったのに……言葉が分かる!)「ビックリさせてごめんね。こうするしか言葉を理解できる方法がなくて。」理解できずに茫然としている私に男性は続けて話してくる。「私はサラリオ。混乱しているよね。心配しなくても大丈夫。怖い思いはさせないよ。順を追って話そう。」サラリオという男性はそう言って私を安心させようとする。その声や表情は優しくて悪人には見えない。しかし、信用していいかはまだ分からないため先程よりも毛布をギュッと握り身体を小さく丸めた。身体は震え恐怖に支配されていた。「コホンッ」サラ
last updateHuling Na-update : 2025-06-04
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4.龍愛の国の王子サラリオ
「お助けいただきましてありがとうございました。」サラリオの部屋に入るとすぐに私は床に膝と額をつけて頭を下げた。夫の幸助さんにお礼を言う時、見送りや帰りを出迎える時、私はこうして敬意を払っていた。「何をしているんですか。頭をあげてください。」サラリオは驚いた声で慌てて頭をあげるように言ってくる。不思議に思い顔をあげるとサラリオは私の目の前に駆け寄り膝をついて手を差し伸べてきた。「お美しいお顔を床につけたりしてはいけません。」(お、お、おうつくしい……??)そう言って膝と額を優しく撫でたあと、手の甲にキスをしてきた。「ひゃっ……」「ああ、失敬。そなたの国では男性からこのようなことをしないのかな」おでこや手の甲だけでなく男性にキスなんて今まで一度もしてもらったことなんてない。「ここ(私の国)では女性を敬い、喜ばせるのは当然のことです。女性たちが輝いてこそ明るさや活力が生まれるのです。あなたのように床に顔をつけるなんてとんでもない。お美しい顔が汚れてしまいます。あなたはにっこりと微笑むだけで皆を幸せにするのです。」(にっこりと微笑むだけで幸せにする……?おうつくしい??)馴染みのない言葉に耳を疑った。「ここはバギーニャ王国。父はこの国の王で、私は第一皇子のサラリオです。あなたは?」「私は高岡葵と申します。日本から来ました。」「タクヮァオクヮァ?」サラリオ達に「高岡」は言いにくいらしい。「葵です。アオイと呼んでくださいませ」「アオイね、これなら言えるよ。アオイの来たところは知らないな」「信じてもらえないと思うのですが、私、山奥の滝にいたら急に渦を巻いて激流に飲み込まれてしまって……気がついたらここにいたんです。」急に滝に飲まれた……こんな話を誰が信じるだろうと思っていたら予想外にもサラリオは納得した顔をしている。「ああ、そういうことね。たまに水以外の物が飲み込まれるんだけど人が来たのは初めてだよ。」(え、ええーーーーー?)「世界中の滝や湖の水は、バギーニャ王国の泉と繋がっているんだ。ある条件が揃うと水の循環をするんだけれど今回はそれがアオイの国の水だったみたい。」「それってバギーニャ王国の泉にいけば元いた世界に戻れるってことですか?」「いや。水の交換は数年に1度でタイミングで行われるけれど、具体的な日にちも分からなければ、ど
last updateHuling Na-update : 2025-06-04
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5.戸惑う私と王子たちの寵愛合戦
数日が過ぎても、日本とは全く異なるこの世界に理解が追いつけずにいた。第一王子サラリオのおかげで、豪華な部屋に彩り豊かな食事と華やかなドレス、身の回りのお世話をしてくれるメイドもいて、今まで以上に優雅な生活となったがその優雅で贅沢な暮らしは今までと180度変わり戸惑いを隠せなかった。「アオイ様、掃除は私たちがやります。お膝を汚してはなりません。」「え、汚れてないよ。それにいつもメルたちが綺麗にしてくれているじゃない。私にもやらせて。」「なりません。アオイ様はゆっくりくつろいでいてください」(今までこんなことがないから、くつろぐってどうすればいいか分からないよ……。)ソファに座るように促されたが落ち着かずそわそわした。「ねえ、メル?あなたたちの気持ちはとても嬉しいの。王子だけでなく私にも良くしてくれることに感謝している。だからこそ、あなたたちのお役に立ちたいの。私に出来ることがあったら教えてくれないかしら?炊事と掃除はずっとやってきたから役に立つはずよ。」そう言うとメルや他のメイドたちは困惑していた。「アオイ様……ありがとうございます。ただ、私どもはそのような言葉を掛けられたことがなくど
last updateHuling Na-update : 2025-06-05
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