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第993話

Author: 歓乃
竹内家は、家族四人全員が傍聴席にいた。

意外なことに楷も来ていた。険しい顔で何度も傍聴席を見回しているのは、報道関係者が紛れ込んでいないか警戒しているのだろう。審理が始まると、神谷家に不利なことを口にしないか、そればかりを気にしているように、美雪から片時も目を離さなくなった。

だが、隠したいことほど隠しきれない。

最初に取り上げられたのは、美雪が柚葉をそそのかし、国の重要研究に携わる凛を殺害させようとした件だった。当然、その動機にも触れられる。

28年前の出来事が事細かに語られなくても、まったく伏せたまま審理を進めることはできない。

被害者である凛が、実は28年前に神谷家から捨てられた本当の娘だったという事実が法廷で口にされた瞬間、楷は倒れそうなほど顔色を変えた。ほんのわずかに触れられるだけでも、神谷家にとっては大きな痛手になる。

美雪による殺人教唆は未遂に終わったものの、それは結果的に凛が命を落とさなかったにすぎず、美雪自身が途中で思いとどまったわけではない。そのため、凛を殺害しようとした行為そのものが、重大な犯罪として問われた。

次に問われたのは、逃亡中に茂と彰菜を人
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