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第390話

Author: キラキラ猫
「兄さん、このプロジェクトが中止されたのは、資金繰りの目途が立たず、技術が未熟だったからです。

今回、フランス側の投資家から出資を取り付ける自信があります。

技術面についても、向こうからエンジニアを派遣してもらう約束です」

湊の目には、明らかな不信感が浮かんでいた。

「お前にどんな勝算があるって断言した?」

潤は一つ咳払いをした。

「父さんが近々、映画の撮影でフランスに行くんです。

一週間ほど休みを取って、同行させてもらえませんか。

撮影のロケ地が、ちょうどその投資家の本拠地なんです」

敏はアート映画の監督だ。

いつも撮影のために世界中を飛び回っている。

数々の賞を受賞しているが、稼いだお金もほとんどその撮影に注ぎ込んでしまっていた。

毎年九条グループから受け取る配当金も、すべて一般人には理解不能な彼の映画の中に消えてしまっていた。

以前、湊も彼の映画を探して観てみたことがあった。

その映画のコメント欄に、こんなレビューがあった。

【今はシラフすぎて意味がわからん。酒を浴びるほど飲んでから観直せば、きっと理解できるはずだ】

湊も、その意見には全く同感だっ
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