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第1076話

مؤلف: 夜月 アヤメ
千景の運転する車が、ホテルへと向かって走る。

若子の腕の中で、暁はとてもおとなしく、すやすやと眠っていた。

ふたりとも、まるで子どもを起こさないようにとでもいうかのように、車内では一言も話さなかった。

その沈黙は、ホテルの前にたどり着くまでずっと続いた。

「ありがとう......でもどうしてここに?」

若子が静かに尋ねる。

「ちょっと旅行がてらさ。ついでに君の顔を見にね」

彼の口調は、まるで風が通り過ぎるようにあっさりしていた。

けれど若子には、それが本音とは思えなかった。

でも、こうして彼が無事でいる。それだけで胸がいっぱいだった。

一瞬、ふたりの間に沈黙が流れる。何を言えばいいのか、見つからない。

やがて若子が口を開いた。「夕飯、もう食べた?」

千景は首を振る。「いや、まだ」

「じゃあ、上がっていかない?何か頼もうよ。私もちょうど、まだ食べてなかったの」

―本当は修と一緒に食べるはずだった。でも、料理が出る前にあの嘘を知ってしまって、それどころじゃなくなった。

......でも、千景は別だった。

「......君、迷惑じゃないのか?」

千景が少し表
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