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第92話

Author: みそ煮
last update publish date: 2026-04-10 10:49:07

パーティーまで残り一ヵ月を切った頃、日菜乃は準備に取り掛かっていた。羽川邸には外商が訪れ、部屋の中にはたくさんの高価なドレスが並んでいた。

「社長、このドレスはどうですか?」

「あぁ、似合っているよ。とても綺麗だ、日菜乃」

亮太は赤いドレスを着た日菜乃の腰を抱き寄せ、頬にキスをした。彼はドレス姿の日菜乃をうっとりした表情で見つめている。

やっぱり香織なんかより彼女のほうがずっと美しい。亮太はそのことを再認識した。あの女が日菜乃に勝っているところなんてせいぜい胸の大きさくらいではないか。亮太はやはり売春婦のような女だと、フッと嘲笑した。

「何でもいいんですか?」

「あぁ、お前の好きなものを買えばいい」

亮太は日菜乃をかなり甘やかしていた。彼女の望みなら何だって叶え、どんな高価なものでもプレゼントしていた。

パーティーの主催者が香織であるせいか、亮太はいつも以上に張り切っていた。日菜乃はそんな彼の気持ちをよく知っていた。

今部屋に並んでいるドレスはどれもハイブランドのもので、庶民には手が出せるものではない。

「どのドレスもとっても素敵ですけど……でも、どうせなら――」

日菜乃は青いマーメ
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