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第2721話

Author: かおる
今は一歩一歩を慎重に進めなければならない。

少しでも間違えれば、命を落とすことになる。

仁志がこの道を選ぶと決めた時から、それはもう後戻りのできない道なのだ。

まさに、食うか食われるかの世界だ。

……

星が屋敷の正面玄関を出た直後、後を追ってきた仁志に追いつかれた。

「星」仁志は彼女の手首を掴み、冷静な表情を崩さずに言った。「話をしよう」

ここは溝口家であり、周囲には無数の目が光っている。

星は大声で騒ぎ立てることもなく、その場で彼を問い詰めることもしなかった。

彼女は、きつく掴まれた自分の手首を一瞥した。

彼の手には無意識に力がこもっているらしく、すでに痛みを覚えるほどだった。

星は、避けられないことには、遅かれ早かれ向き合うことになると分かっていた。

今日ここから逃げ出したとしても、いずれすべてをはっきりさせなければならない時が来る。

星は元々、関係をうやむやにしたまま終わらせるような性質ではなかった。

たとえ別れるにせよ、白黒はっきりさせなければ気が済まないのだ。

星は頷いた。「いいわ」

仁志の表情が微かに和らいだ。

彼は星を連れ、自分の家へと向
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