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第 176 話

작가: 水原信
どんなに腹が立っても、自分の体をおもちゃにしてはいけない。

州平は木村清の言葉に耳を傾けることなく、頭の中には海咲の決然たる背中しかなかった。

彼女に背を向けられるのはいつからだろうか。

「温井海咲に電話をしろ」州平は冷たい表情で命じた。

木村清は一瞬戸惑い、州平が何をしようとしているのか理解できなかった。

二人の結婚がこんなにも危機に瀕しているとは、彼にとっても驚きだった。

隠れて結婚していたのも無理はない。

以前は海咲が控えめで、州平が彼女の考えを尊重して皆に言わなかったのだと思っていたが、結局は愛のない結婚だったのだ。

残念だ。

以前は州平が海咲を好きだと思っていたが、今ではそれほど好き
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