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第26話

Author: 美桜
last update publish date: 2026-07-23 19:00:00
「つまり…」

兼悟が、渉からの提案書を前に目頭を指で揉んでいた。

「そちらの事業を推進する為のインフラを、共同で整備しよう…と?」

「そうだ」

「……」

兼悟はジロリと渉を睨みつけた。

「ずいぶんと都合のいい話だ」

「?」

首を傾げた渉に、兼悟の苛立ちが募る。

「なぜ我々が、そこまであなた方を助けなきゃいけない?」

彼の声は冷え切っていた。

だが渉は、意味がわからないというように眉を寄せた。

「何を言ってる?これを整備すれば、そちらの得にもなるだろう?いや、得にしかならないじゃないか」

彼は言った。

「現状、この街は時代に取り残されて停滞している。せっかく〝文化観光〟という流行りが来て、政府もそれに乗っかってる状態なのに、これを放っておく手はない。今ここは旅行客から見て、大した魅力がない。遊びたい連中には静かすぎるし、癒しを求めるには騒がしい。どっちつかずな感じだ」

そう言いながら、彼は前の席に座る香織に自分の赤ペンを差し出した。

香織はそれを無意識のうちに受け取り、当たり前のように使った。ーーそしてハッと顔を上げた。

資料に目を通しながらメモを取ることに夢中で、自分がチェックする部分
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Comments (2)
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ウサコッツ
香織も記憶喪失の治療すれば 会話しないで去るとか 一番の被害者子供ですよ さっさと当て馬兼悟を排除して欲しい
goodnovel comment avatar
ウサコッツ
記憶喪失の女性に近づいた兼悟に嫌悪しかない
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