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第12話

作者: ビバト
「澄香」駿介が私の名前を呼んだ。声が少し震えている。

店の奥で花材を整理していた時生が、声に気づいて一度こちらを覗いたが、すぐに何も見なかったかのように奥へ引っ込んでいった。

私は手にしていた鋏を置き、手を拭いて店先へ向かった。

「どうしてここが分かったの?」

「探偵を使った」彼が私を見つめる。その目には、今まで一度も見たことのない感情が滲んでいた。「澄香、痩せたな」

「何の用?」私はその言葉には答えなかった。

彼はそこに立ち、唇を噛み締めていた。何か言いたそうに、言葉を探している。

しばらくして、彼が口を開いた。「どこかで少し話せないか?」

「ここで話して」

駿介は店内へ目を向けた。背を向けて、黙々と花材を整理している時生は、こちらへ来る気はないようだった。

「澄香」駿介が大きく息を吸った。「俺が悪かった」

私は扉の枠に軽くもたれ、黙って続きを待つ。

「あの投稿を流したのは、結愛だったんだ。神谷家を追い込んで、少しでも多く財産を取ろうとしたらしい。父さんはあの騒ぎで倒れて入院したし、神谷グループの株価も3割近く下がった」

そして顔を上げる。「澄香、戻ってきて
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