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2.

Penulis: satomi
last update Terakhir Diperbarui: 2025-08-01 18:28:10

本日はお日柄も良く初出勤です!

周りから奇異な目で見られる。主に男性から。そうですよね、だってキングオブ強面の宰相閣下が私を連れているんですもの。はた目にはどこかに連行しているように見えるのではないでしょうか?

あと、なぜか王城にいる令嬢から睨まれます。

私にはお父様やお兄様よりもこっちのほうが怖いです。

貴族の令嬢が王城になんの用でしょう?彼女らが侍女になりたいわけじゃないだろうし…。

「お父様、なぜ貴族の令嬢は登城しているのでしょう?」

「あー、それは……。この国の殿下がなぁ、通りすがりに一目ぼれしてくれないかという思惑だな」

「へぇ。確率が低いですね。どこを殿下がお通りになるのかわからないじゃないですか。一日中部屋にこもりっぱなしかもしれないし、この通路を使うとは限らないし、自分を見初めるかもわからないじゃないですか」

すごい低い確率に日常をかけてるんだなぁ。故に私への視線か。納得。ぽっと出の令嬢(つい最近婚約破棄されたと噂アリ)がはた目に宰相に連行されてるんだもんなぁ。このまま陛下に謁見そして殿下にお目通り……と彼女たちの頭で思い描くのだろうな。

「我が娘よ、賢いのはわかるがそこまでにしておけ。令嬢の視線が鋭く私まで痛い」

「わかりました。貴族の令嬢というものは大変ですね」

「お前もそうなんだが……」

「私は婚約破棄をされたのでキズモノです」

「おのれ、あのアホボン!」

「そのアホボンの父が登城している可能性がありますので、お父様も気を付けて下さいね」

そうこう言いながら歩いているとお父様が普段仕事をしている部屋ではなく、何故でしょう?陛下の御前へと来たのです。

いや、お父様は宰相なのだから、当然でしょうか?私も宰相補佐の仕事がしたいと言ったわけですし。

「面をあげよ。発言を許す。この者は宰相とその娘だ。他の者は部屋から出るように」

偉そうだなぁ、と思ったけど、偉いんだから当たり前か、ふう。

「相変わらずですね、陛下。あ、こちらが我が愛する娘のハルカです」

「お初にお目にかかります。ハルカ=グリーンと申し上げます」

「いやいや、デビュタントの時に見たぞ。ひときわ美しい令嬢がいるなぁ、と思っていたんだ。そうか、宰相の娘だったのか。いやぁ、宰相に似なくて良かったな」

それは私も思いますけど。

「陛下、酷くないですか?この間の案件、ちょっと遅らせてもいいんですよ?」

お父様……陛下を脅すんですか?

「イヤー、それは勘弁。仕事が遅れたりするのは……」

「お父様、あの……用件を」

「あ、そうだった!」

フランクに会話してる場合じゃないですよ!陛下と仲がいいのはわかったけど、忘れられるのはちょっと……。

「あ、今日の用事なんですけど。この愛くるしい娘が婚約破棄されてですねー。それ自体は万々歳なんですよ、好ましい縁談じゃなかったから。……それで、娘が宰相補佐をやりたいと言ってるんですけど?」

「どこの阿呆がこの麗しい令嬢と婚約破棄を?」

ソコは重要じゃないです。私が宰相補佐をやりたいという所です。ポイントが違いますよ、陛下!どこに食いついてるんですか?!

「キューブ伯爵家の令息です」

お父様も応えちゃうしなぁ。あーあ、言っちゃった。別にいいんだけど。伯爵家……なんらかのお咎めがあるかもしれない。知ーらない。

「あぁ、あの家な。恐らく息子の代で没落するとみているぞ」

やっぱ陛下もそう思うんだ。だってアホボンだし……

「あのー、話が逸れてるんですけど。私は宰相補佐をやりたいんですけど、構いませんか?」

面倒なので自分で言ってみた。なーんか話が逸れてしまって。

発言許可下りてなかったけど、このままアホボンの話で終わりそうだったし。

「宰相補佐かぁ……。正直、宰相はこいつ一人で大丈夫なんだよね。どっちかというと……宰相が反対しそうだけど……うちの王子の補佐について欲しい。あいつ仕事が遅くてさぁ」

身内の愚痴を始めそうだ。きっとお酒が入ったら愚痴三昧なんだろうなぁ……。

「恐れながら、陛下!殿下と我が愛する娘が近づくのは他の貴族から反感があるのでは?」

おとーさま!娘は仕事がしたいんですよ!

「それはありそうだな。本来ならば王子が幼い頃から従者として側で侍りながら宰相として力をつけていくものだけど、あいつのまわりの貴族は使い物にならなくてなぁ」

王家も大変なんですね。

「私にできるなら是非ともやらせてください!頑張ります!」

「ハルカ嬢もこう言っていることだし、いいだろ?」

ん?お父様が渋っている?

「うちの可愛い愛らしいハルカを殿下の側に置くのは遺憾だけど、ハルカの要望も叶えたいしなぁ。ハルカよ!」

私は両肩を掴まれた。イタイデス。

「殿下に何かされたらすぐに言うんだぞ!いいな!」

「わかりました。それでは殿下に挨拶をし、今日から仕事をしようと思います」

「うむ。殿下の方をよろしく頼む。あいつの仕事が遅れると、こっちにもしわよせが来たりするんだヨ」

お父様、駄々をこねてる場合じゃないです。結構……いいえ、かなり深刻じゃないですか!

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