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186話

مؤلف: 籘裏美馬
last update آخر تحديث: 2026-01-09 18:31:54

あれは、遡る事数日前。

涼真さんと、今回のパーティーに向けて「練習」をしている時。

ソファに2人並んで座りながら、まったりとしつつお話をしていた。

私は、ずっと考えていた事を涼真さんに報告した。

「──希少性を下げる、だって!?」

「はい、涼真さん」

私の話を聞いた涼真さんは、驚いたように声を上げた。

けど、それもそうだろう。

私が昔、子供の頃に清水 瞬を助けるために売ってしまった生地開発の権利。

それは、今や清水グループが独占していて、他社も開発が出来ていない。

清水グループの持つ生地を越える生地の開発は出来ていないのだ。

だったら、作ってしまえば良い。

そして、それが低価格帯で手に入るようになったら?

誰もが手に取りやすい金額で、質のいい商品に手が伸びるようになったら?

清水グループの強みであった高価格帯の希少性はガクッと落ちる。

そうすれば、私が子供の頃に売ったあの権利。

それを買った役員が、表に出てくるかもしれない。

その役員がすでに居なくなっていたとしても、彼の後を継ぐ人は必ずいるはずだから。

その人物を特定すれば──。

「だ、だが心。その生地は清水の会社の強みだ。あの生地を越える生地の開発は、未だどこの会社も──」

「ふふ、涼真さん。その生地を開発したのは誰か忘れちゃいましたか?」

私の言葉に、涼真さんは焦っていた顔から段々と自信を得たような、強者の笑みを浮かべる。

「忘れるものか。開発者は心、君だ」

にや、と格好良い笑みを浮かべた涼真さんに、私も笑みを深めた。

時は、戻り。

パーティー会場、別室。

「そ、そんな事が可能なのですか!?」

「ええ、もちろんです」

氷室社長と話を進めていた涼真さん。

涼真さんの計画と、提案を聞いた氷室社長はにわかには信じ難い、と言うように目を剥いた。

「そ、それが実現すれば……確かに利益は計り知れません……国内のシェア率もトップとなるでしょう……だけど……」

氷室社長が悩むのも当然。

本当にそんな夢のような生地が開発できるのか──。

その迷いが、中々決断を鈍らせているようだった。

「……心」

「ええ、涼真さん」

涼真さんから話しかけられ、私は手持ちのバッグから1枚の生地を取り出した。

「──それは、まさか」

私の行動を見ていた氷室社長
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    パーティー当日。 その日、私は涼真さんのエスコートの元、パーティー会場に入った。 会場に入るやいなや、涼真さんの姿を見つけた企業の重役達が真っ先に涼真さんへ集まってくる。 「滝川社長!まさか、このパーティーでお目にかかれるとは!」 「ご挨拶させてください、私は──」 「今後、ぜひ我が社の工場と提携を──!」 みんな、目の色を変えて涼真さんとどうにか取引をと声をかけてくる。 そう言ったお誘いに、涼真さんは全て笑顔を浮かべるだけで何も言葉を返さず、沈黙を守る。 何か会話の糸口を──、と冷や汗をかいた人達が、涼真さんの横にいる私に視線を向けた。 「もしや、こちらの女性は先日発表された──」 誰かが、そう言葉にすると、他の人達の視線が一斉に私に集まる。 みんなの視線が私に集まった事を確認した涼真さんは、私の腰に回していた手の力を強め、ぐっと抱き寄せた。 「ええ、婚約者の加納 心さん。今、我が社では私の秘書と、デザイナーを兼任してくれています」 「なんと!こんな素敵な女性が婚約者とは!滝川社長も隅に置けませんなぁ!」 「ご結婚されたら、家に帰るのが楽しみでは?」 「秘書とデザイナーを兼任なんて!とても優れた女性なんですね」 みな、口々に私を誉めそやす言葉を口にする。 私は全て愛想笑いを浮かべて流し、涼真さんは満足そうに頷いていた。 「ええ、本当に。私にはもったいないくらいの素晴らしい女性ですよ。ただ、実はもう一緒に暮らしていて……毎日が幸せですよ」 「なんと……!既にご一緒とは!」 「これはご結婚の報告もすぐにされそうですね!」 ははは、と笑い声が起きる。 私たちの回りには、いつの間にか沢山の人が集まっていて。 少しでも涼真さんに近づきたい人。 それと、涼真さんの婚約者である私とどうにか言葉を交わしたい人が溢れていた。 その人垣の奥に──。 見知った顔を見つけた。 清水 瞬、彼だ──。 予想していた通り、彼の隣には麗奈が立っている。 清水 瞬の視線は、真っ直ぐ私に向けられていて、隣にいる麗奈なんか視界にも入っていない。 それはそれで、どうなの……。 昔はあれだけ「麗奈、麗奈」と言っていたのに。 いざ、麗奈が手に入ったらぞんざいに扱っている。 それとも、加納家の血筋である事が分かり、私を手放した事を後悔してい

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