مشاركة

#15 天空より来る、黄金の翼

last update تاريخ النشر: 2026-09-02 21:00:35

 明くる日、快晴の森。馬に跨る三人の狩人は、山道を進んでいた。

「なあ、頸創」

 隊列の最後尾を往く春香は、一つ前にいる頸創へ問う。

「二つの龍絶を混ぜる、というのをカガリは神域と言った。それほどまでに、難しいことなのか」

「そうだなあ……まず、龍絶に大きく四つの系統があるのは知ってるな?」

「炎、水、風、雷。目の色で適性を見分けることができる。そういうことだろう」

 速歩で進む馬の上、狩人たちは慣れた様子で会話する。

「右手と左手で違う龍絶を使う、ってのは訓練次第でどうにでもなる。ピジョもできるだろ?」

 そう頸創が先頭の背広に呼びかけると、その彼は手綱から手を離す。右手に炎、左手に風を生み出し、合わせて花火のような形で空へと放った。炎が散って、空で消える。

&

استمر في قراءة هذا الكتاب مجانا
امسح الكود لتنزيل التطبيق
الفصل مغلق

أحدث فصل

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #22 密輸された死体、そして動き出す計画

    「あれが例の船かい?」 南の桟橋を望む、牛鍋屋。その二階に、何十人もの客が詰め掛けていた。「何でも死体がたっぷり載せてあるとか……」 その見分を一目見よう、という彼らの視線は、夜の色をした総髪の、若い狩人に注がれていた。「雷業様、お越しになりましたか」 侍の一人が、リズを伴う春香に向けてそう言った。桟橋の東には、腕木で区切られた検問所がある。そこから飛ぶがやがとした声も、彼らにはあまり聞こえていなかった。「状況は」「まず、あの船」 その侍は、桟橋に付けた一隻の黒い蒸気船を指差す。「四代目鴉羽丸、と船長は名乗っておりましたが、入港許可を出した船の名簿に、その名前がないのです」「つまり、未登録の船……積み荷は」「人間も含め、様々な動物の死体が四十体ほど。細かいことは、まだわかりませんが」「死体、か……リズ、死体を持ち込んだ目的は何だと思う」 リズは暫し悩んでから、「死霊術師」 と言った。「死体や死者の魂を扱う、禁忌の分野です。大陸ではその歴史に関する研究のみが認められ、死霊術そのものの研究・発展は禁じられています」「つまり、龍仕人か?」 春香の問いかけに、彼女は一つ頷いた。「勿論、篝人の方々がその特権を使って研究している、というのも否定できないですけどね。あの人たちは、禁忌であっても触れられますから」「だが、篝人はまず山奥から出ないんだ

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #21 鬼傀兵 序

    「鎖閂式の鉄砲を人攫いが、ねえ」 書斎にて、頸創が春香に向けて言った。清然もいる。「最新式の連発銃……さぞ力のある龍仕人が後ろについているのやもしれんな」 清然は、腕を組んで、考え込みながら口を開いた。「力のある、か。カガリの言っていたフザンとやらか?」 胡坐で顎を撫でる春香の問いかけに、頸創は「否定はできねえ。フザンがどれほどのものかは、俺も掴めちゃいないが」「百術の頸創と雖も、か?」「やめてくれ、こそばゆいんだよ。春香に言われると」 チチチッ、と小鳥が植木に停まる。それから、昼空に向けて飛び立った。「確かに、俺は龍仕人の集団をぶっ潰したさ。でもな、あいつらは独立した組織を無数に作って、あちらこちらで悪さをしてやがる。まるで土竜だぜ。一つ穴を埋めたって、また別の穴を作っちまう」「終わりのない戦いになるな……」 清然の一言で、三人の男は沈痛な空気に包まれた。「雷天に、西の港町菅谷。二つを乗っ取って拠点にしているなら……どこかで、狩らねばならない」「お勧めはできねえよ」 右拳を作った春香に、頸創が制止の声をかける。「かなり時間が過ぎてる。今から戦いを挑めば、伊英の侍全員合わせたって二月は戦争することになるぜ」 ギッ、と春香は奥歯を噛み締めた。「で、戦った感想はどうだ。怖いだろ? 連発銃ってのは」 頸創の声は、少し無理を

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #20 龍絶『空穿』を得て

     伊英の街から出た蒸気船が、大陸の街に入った。そこから降りた背広に柳色の目──ピジョは、ガラス戸で区切られた公衆電話に銅貨を入れた。交換手と会話してから、繋がる。「フザン様、大福を送らせました。大福屋もそちらにいるでしょうが……坐天島の大福屋はどうなさいますか?」「腕のいい大福屋が必要だ。一人くらい、雇ってもいいだろう」 落ち着いた声を聴いた彼は口端を吊り上げ、頷いた。「では、そのように……」 電話を終えて、彼は手袋の位置を直す。また銅貨を入れて、坐天島、雷天から西に行った港町に繋げた。「雨男です。大福屋を一人、雇ってきてください」「あいよ。いつもの送り方でいいか?」「ええ。日持ちがしないので、気を付けてくださいね」 そこで、電話は切れた。端的な会話だ。だが、ピジョはそれでよかった。あまり話せば悟られる。大福という、金鎚龍の骨が必要だ、という事実を。(ルルヤの死霊術師の準備ができるのも、そう遠くはないでしょう……) 公衆電話が並ぶ空間。ガラス戸を開いて、後にした。◆「ドルク・ババス」 三日目。まだ日も昇り始めたばかりの森で、春香は右手の中に稲光を生み出した。「龍の継承。空の果て、輝けるものよ」 呪文が進むにつれ、その光は龍の顎を成していく。「今この手に来りて、討つべきものを撃ち抜け」 球でも投げるような動作──右手を引いて、結界

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #19 刀鍛冶、天月

    「戻ったぜ!」 頸創が表玄関で声を張り上げた。すると、タタッと軽い足音が響いてきた。「春香さ……ん……?」 そう名前を呼ぼうとしたリズは、たった一人の狩人を見て、目を潤ませた。「頸創さん、春香さんは、春香さんはどうしたんですか!」 その細い指が強張る。薄い唇が震える。「まさか、死んで──」「いや! 違う違う、別の用事ができたんだ、五体満足だぜ」 佳代子を降ろしながら、頸創はどうにか落ち着かせようとする。「五日もすりゃあ帰ってくる。な、ちょっとくらい待とうぜ」 だが、リズはその言葉を聞き届けずに、二階の座敷へ、飛ぶように向かった。「随分と、惚れられてんだなあ……」 今頃里に着いた頃だろうか、と彼は考える。(帰ってこいよ、待ってるからな)◆ 日の高く昇る頃、春香は山間の集落に足を踏み入れた。清水流れる川。静かなせせらぎが、歩き通して疲れた体に染みる。山の斜面に平屋が並び、白壁が陽光に輝いている。また田に水は入っていないが、畑で収穫を行う、灰色の肌に四本腕の、髪を持たない者たちが見えた。「おーい、お客人!」 その彼らの内一人が、春香に気付いて声をかけた。「あんた、狩人かい!」「ああ! 雷業の者だ!」「今|

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #18 魔に魂を売った男

     ザシナ。七尺にも及ぶ背丈は、春香の斬撃を受けて猶揺るがない。同じ龍骨でできた刀が、幾度となく斬り結ぶ。叩き下ろされた野太刀を打ち刀で受けた春香は、万力で圧し潰されるかの如く、動けなくなった。 そこを、前蹴りが弾き飛ばす。頭から落ちる直前、春香は左手で地面に触れ、それを軸として緩やかに着地した。「なんだ、雷業ってのも大したことがないんだな」 全裸のザシナは、どす黒く赤い目で春香を見下す。「佳代子は生きているんだな」 春香はまともに応じず、言いたいことだけを言った。「ああ、あいつだけいい買い手がついたんでな。お前を殺して、ゆっくりと船を出す予定だ」「『だけ』?」「あとは殺したさ。買い手がつかなかったからな」 胃の底が沸騰するような怒りに応えて、春香の殺気が鋭さを増す。ザシナは、心臓を掴まれているにも似た恐れを覚えた。(さあて、そろそろキレる頃か……!) ザシナの指が、パチンとなる。すると、地面から湧水めいて邪気が立ち上った。形作られるは、猟犬の形を取った黒い妖魔の群れだ。その数は三十を超えようとか、というほど。「さあ、狩ってみろよ、狩人!」 春香は、ちらりと背後の頸創を見る。これが一騎討の範疇ならば、頸創は手出しでいない。「タイマン、と言ったはずだが」「俺の力さ、一対一だろ? 安心しろ、後ろの狩人に手は出さねえ。これは『縁呪』だ」「呪いで互いを縛ったか……」 彼の脳内で、天秤が揺れる。縁呪──世界や他者と結んだ、呪いのような条件。それを宣言した以上、無視すればザシナは何

  • 幽世の狩人~不死の少女と妖魔狩りの少年~   #17 梟狩りに至る道

     ぼんやりとした光が照らす、洞窟の奥。狩人二人が目にしたのは、衝立のような木製の壁。「この先に、逆梟の拠点か」 春香はその門に触れて呟く。「さあて、梟狩りと行こうじゃねえか」 頸創が長巻を抜く。次いで、二人は足を持ち上げた。気を廻らせた肉体が、それを打ち砕く。 その、少し前のこと……。◆「こっち側に来るのは、久しぶりだぜ」 頸創が、峠を見上げながら言った。「あれが尺八峠、だったな?」 隣の春香に問われ、彼はすぐに首を縦に揺らす。「さあて、行くとするか」 背の低い雑草しかない山道を抜け、岩だらけの峠へ。緑はずっと背後だ。 出立から二日。徒歩で三十里ほどの道を往く彼らの顔に、困憊の色はない。狩人の頑強な肉体は、たった二人の行軍を妨げないのだ。 峠を登り始める。ブオウ、と風が岩の間を通って音を立てる。その音は、何かの楽器にも近い。「なるほど、これで尺八峠……」 春香はその名の由来を理解した。南から太陽の光が浴びせられている。「岩の隙間に風が通ると、尺八みてえな音が鳴る。そういうこったよ」 話しながら、彼も頸創も、頭の中に地図を広げていた。ピジョが示した逆梟の拠点は、伊英から北西三十里に進み、尺八峠を越えた先にある洞窟を抜けることで、到達できる。

فصول أخرى
استكشاف وقراءة روايات جيدة مجانية
الوصول المجاني إلى عدد كبير من الروايات الجيدة على تطبيق GoodNovel. تنزيل الكتب التي تحبها وقراءتها كلما وأينما أردت
اقرأ الكتب مجانا في التطبيق
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status