เข้าสู่ระบบしあわせなヤツはしね。 でも誰か死んだって聞くたびに、なんでやさしい人が亡くなって、おれみたいなゴミが代わりに死んであげられなかったたんだろうと思う。 ●後悔してることは? 生まれてきたこと。 ●得意なことは? 人に嫌われること。 ●主人公が愛を求めてあがく《バトルファンタジーラブコメ》 ●イギリスのオックスフォードで文学を学んでいた時に書いた、英語の詩をノベライズした小説 名家に生まれた少年・陽炎は、形式的な顔合わせの場に連れてこられ、退屈していた。 そんな中、人見知りらしく姉の後ろに控えていた少年・アイが紹介される。小さな声、控えめな仕草。しかし差し出された手には、思いのほかしっかりとした意志が宿っていた。 最初はたどたどしい挨拶に終始した二人だったが、ぎこちなさの奥にある誠実さや好奇心が、少しずつ互いの距離をゆるやかに縮めていく。 家同士の都合で集められた子どもたちでありながら、その場に流れ始めるのは義務ではなく、まだ名付けようのない小さな信頼の気配。 ――これは、特別な理由もなくとも誰かと心を通わせていく“最初の一歩”を描く物語である。
ดูเพิ่มเติม●アイ・ミルヒシュトラーセ
・“やさしい人間になりたい”と願っている主人公 ・母であるエレクトラから憎悪されている ・“何故か”どの文化圏から来た人間にも、この世の者とは思えないほどうつくしいと認識される ◯大好きなもの ・おかあさまっ! ◯ほんのちょっとだけ苦手なもの ・大きな音 ・目の前で手を上に挙げられること ◇◆◇ ●エレクトラ・ミルヒシュトラーセ ・アイ達きょうだいの母親 ・夫であるオイディプスを世界で“一番”愛している ・自分の子どもたちも心から愛している ・パンドラ公国を|蛮族《ばんぞく》から守護する 任務を与えられた|辺境伯爵《へんきょうはくしゃく》 ◯愛しているもの ・オイディプス ・息子(ゲアーター) ・娘(シュベスター) ◯死ね ・マグダラのサクラ ・アイ ◇◆◇ ●シュベスター・ミルヒシュトラーセ ・アイの2番目の姉 ・弟であるアイを溺愛している。 ・他人からは無表情で厳しい人間だと思われている ◯世界一かわいい ・弟(アイ) ◯愛しているもの ・家族“全員” ・親友(|不知火不知火《ふちかしらぬい》) ◇◆◇ ●|陽炎陽炎《ようえんかげろう》 ・ミルヒシュトラーセ家傘下の陽炎家の次期当主 ・|不知火不知火《ふちかしらぬい》の弟 ・アイに会うまではお姉ちゃん子だった ◯信奉している ・アイ・ミルヒシュトラーセ様 ◯好きな物 ・アイ様の“笑顔” ・地獄《パンドラ》文学 (好きな人が好きな物だから) ◇◆◇ ●|不知火不知火《ふちかしらぬい》 ・ミルヒシュトラーセ家傘下の不知火家の次期当主 ・シュベスター(アイの姉)の親友 ・アイのことが好きだが、弟(かげろう)の事を何よりも大事に考えている ◯愛してるよ〜! ・かげろうくん! ・大大大親友!(シュベスター) ・アイちゃんっ! ◯苦手なもの ・不知火家と陽炎家のゴタゴタ ・家族の気持ちがわからなくなること ◇◆◇ ●ゲアーター・ミルヒシュトラーセ ・ミルヒシュトラーセ家の長男(アイの兄) ・パンドラ公国最強と豪語している ・“父親(オイディプス)以外”の家族全員を愛している ◯愛してるぜぇ お母様(エレクトラ) エゴペー(妹) シュベスター(妹) アイ(弟) ◯護りたいもの お母様との約束 ミルヒシュトラーセ辺境伯家の地位 ◇◆◇ ●エゴペー・ミルヒシュトラーセ ・ミルヒシュトラーセ家の2番目の子ども (アイの1番目の姉) ・幼少期から重い持病を患っており、いつも床に臥せっている ・“母親(エレクトラ)以外”の家族全員を愛している ◯祈り アイちゃんには“親のしあわせ”のためじゃくて、もっと自分のしあわせのためだけに生きて欲しい ◯願い ミルヒシュトラーセ家をぶち壊したい ◇◆◇ ●|春日春日《かすがはるひ》 ・元平民の貧乏貴族、春日家の長女(ひとりっ子) ・|陽炎陽炎《ようえんかげろう》の幼馴染 ・アイに愛憎を抱いている ◯イヤなこと いつもは褒めてくれるお父さんとお母さんが他の家族の前でだけ、わたしを悪く言うこと ◯好きな物 ・アイくんの“泣き顔” ・お父さんとお母さん ◇◆◇ ●|春日《かすが》ひまり ・|春日春日《かすがはるひ》のお母さん ・愛情深く、赤の他人のアイのことも気にかけている ・自分の人生の主人公は娘だと思っている ◯愛してる ・はるひ(娘) ・しゅんじつさん(旦那) ◯イヤなこと ・私のせいで春日家が低く見られること ・性別で差別されること公王は振り返った。そこに立つ娘と、娘の傍らで息を詰めているアイの姿を捉える。瞬間、彼女の顔から王の威厳が剥がれ落ちる。眉間に刻まれていた深い|皺《しわ》が溶けるように消え、唇の端が柔らかく上がる。 赤い瞳の奥にあった冷たい光が、温かな|蜜《みつ》のようにとろりと変わった。それは、戦場を統べる“王”の顔から、ただ一人の“母”の顔へと、まるで仮面を脱ぐように移ろっていく。 彼女はゆっくりと膝を折り、ラアルとアイと同じ高さになった。金色の髪が肩から滑り落ち、血の匂いを帯びながらも、なお優しい香りを放つ。公王は両手を広げ、まるで壊れやすい|硝子細工《がらすざいく》を抱くように、二人をそっと胸に引き寄せた。 「もう、大丈夫よ。」 ◇◆◇ 声は高く、慈愛を帯びていた。戦いの最中に響かせていた絶対の命令調とはまるで別人のものだ。喉の奥から絞り出されるような、母の声だった。ラアルの小さな背中を撫で、アイの震える肩を抱きしめる。その手は、先ほどまで茨を操り、血を散らしていたとは思えぬほど優しかった。 公王は顔を上げ、二人の子供の額に順番に唇を寄せる。ラアルの金色の髪に、アイのやわらかな頰に。威厳の仮面を完全に脱ぎ捨てた母の顔には、ただ安堵と愛情だけが浮かんでいた。 「怖かったね……ごめんなさい、遅くなって。」 彼女は微笑んだ。戦いの炎を宿していた唇が、柔らかく、優しく弧を描く。それは、辺境の公国を治める王ではなく、ただ娘を、そして娘の友を慈しむ母の微笑みだった。回廊に漂っていた血の匂いさえ、その微笑みの温かさに薄れていくようだった。 ラアルはようやく身体から力を抜き、母の胸に顔を埋めた。アイも、震えが止まらずにいる肩を、母の手で優しく包まれる。公王は二人を交互に見つめ、赤い瞳を細めて、再び微笑みかけた。 「これからは、私がずっと守るから。」
残されたのは、荒れ果てた広間と、傷ついた二人だけだった。かげろうは壁に寄りかかり、息を荒げながら立ち上がる。アイは膝をつき、骨の|心《ヘルツ》をゆっくりと収めていく。白い骨が霧のように散り、彼女の身体に傷だけが残る。 静寂が戻る。 だが、二人の胸には、怒りと疑問と、そして得体の知れない不安が残った。 アヴドーチヤ・カラコーゾフ。 その名が、脳裏に焼き付く。 彼女は何を求めていたのか。 骨の|心《ヘルツ》を、なぜ確認したかったのか。 広間の外では、崩壊の音がまだ続いていた。 だが、二人はただ、互いの傷を確かめ合い、立ち尽くすしかなかった。 戦いは終わった。 しかし、何かが始まったばかりだという予感が、二人を包んでいた。 ◇◆◇ アイたちは王座の間から外へ踏み出した。|重厚《じゅうこう》な扉が|軋《きし》みを残して閉じられ、広大な回廊が視界に開ける。空気は熱く、血と煙の匂いが絡み合い、遠くで|断末魔《だんまつま》のような叫びがこだまする。 ラアル王女の大さな手が、アイの袖を強く握りしめていた。だが、その指先は微塵も震えていない。王女は大人びた顔を上げ、毅然とした態度を崩さない。彼女は守られるだけの存在ではない。アイを守るために、背筋を伸ばし、唇を引き結び、赤い瞳を鋭く輝かせている。暴動の嵐の中で、王女の大きな身体は、まるで一本の若木のように揺るがなかった。 そこに、ツエールカフィー公王が立っていた。金色の髪が乱れながらもなお輝き、陽光を浴びた|麦穂《ばくすい》のように優しく揺れている。嵐の|只中《ただなか》に立つ一人の“王”。 圧倒的な|心《ヘルツ》が、彼女を中心に渦を巻き、暴走した貴族たちを鎮めていた。公王の瞳は、赤いルビーのように深く|妖《あや》しく輝き、ただそこに在るだけで、全てを包み込んでいた。
扉を押し開けると、玉座の上に、一人の人影が座っていた。公王ではない。見知らぬ男。いや、女か。顔が、影に隠れている。周囲に、暴走した心《ヘルツ》の残骸が散らばる。血と肉片が、床を覆う。 「ようこそ、アイ様。」 その声は、冷たく響いた。 「お待ちしておりましたよ。」 アイの瞳が、鋭くなった。かげろうが、前に出る。カラコーゾフがまたいつの間にか姿を消していた。この出会いが、すべてを変える予感がした。 ――地獄の王宮で、三人の運命が、交錯しようとしていた。 ◇◆◇ 王座の間は、崩壊の余韻に沈んでいた。石の床は深い亀裂を走らせ、壁面には黒々とした焦げ跡が無数に刻まれ、天井の|梁《りょう》は折れて危うげに垂れ下がっている。かつての荘厳さは失われ、ただ荒涼とした|静寂《しじま》だけが残る。その中央、玉座に腰を据えていたのは、つい先刻逃げ去ったはずの赤髪の竜人女だった。女の名はアヴドーチヤ・カラコーゾフ。 深紅の髪が、残る火の光を受けて炎のように揺らめく。鱗の輝きを帯びた肌は戦いの熱をまだ宿し、黄金の瞳は冷たく二人を射抜いていた。彼女はゆっくりと立ち上がり、唇の端を吊り上げた。 「気になってるだろうから教えてあげるけど、この騒動の元凶は、私だよ。」 その言葉は、凍てついた空気を切り裂いた。アイの瞳に怒りの炎が灯る。彼は一歩踏み出し、声を震わせた。 「キサマが……! なぜこんな破壊を、ただの遊びのように!」 かげろうも|傍《かたわ》らで拳を握りしめ、額に汗を伝わせながら低く唸った。 「答えろ。目的はなんだ。」 「「――|顕現《けんげん》せよ!!」」 問い詰めようとするその刹那、二人は同時に|心《ヘルツ
三人は、暴走する人々を避けながら、王宮の奥へ進んだ。叫び声が、背後で響く。アイの心は、痛んだ。この地獄を、終わらせるために、何を犠牲にすればいいのか。彼女の瞳に、決意の光が宿った。 王宮の中央ホールに到着すると、そこはさらに凄惨だった。心《ヘルツ》の暴走が、頂点に達していた。数十人の公王派の者たちが、互いに絡み合い、争っていた。血の海が、床を染める。空気は、鉄の臭いで満ちていた。アイは、吐き気を催した。こんな中でも、かげろうは冷静だった。彼の価値観が、こうした状況で輝くのかもしれない。 ……そんな時一人の暴走者が、アイに向かって突進してきた。獣のような目――!! ◇◆◇ 彼は、獣のような咆哮を上げながら、アイに向かって突進してきた。心《ヘルツ》の暴走が、その男の体を異形に変えていた。筋肉が膨張し、血管が浮き上がり、皮膚は赤黒く染まっている。目は焦点を失い、ただ破壊の本能だけが宿っていた。唾液が口端から滴り、床に落ちる音が、喧騒の中で不気味に響いた。 アイは、一瞬、凍りついた。彼の心に、慈悲が湧き上がる。殺すわけにはいかない。この男も、かつては公王派の忠実な者だったはずだ。家族があり、夢があり、生きる意味を持っていた人間だ。心《ヘルツ》の暴走は、病気のようなものだろうか。治せば、元に戻るかもしれない。だが、現実は容赦ない。男の拳が、風を切って|迫《せま》る。 かげろうが、素早く前に出た。炎の|心《ヘルツ》の剣が閃き、男の腕を|薙《な》ぐ。血が噴き出し、男は咆哮を上げてよろめくが、止まらない。痛みなど、感じていないようだった。 「アイ様、下がって!」 かげろうの声は、鋭く響いた。彼の価値観は、明確だ。脅威は排除する。それが、アイを守る最善の道。躊躇は、死を招くだけ。アイは、唇を噛んだ。彼の胸に、葛藤が渦巻く。かげろうの行動は、正しいのかもしれない。だが、彼の価値観は違う。命を奪う前に、何か方法があるはずだ。 「待って、かげろ