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14.想定外の不幸

Auteur: 月山 歩
last update Dernière mise à jour: 2025-09-23 09:35:44

 侑斗には結婚を前提とした女性がいる。

 華はそう諦めつつも、一年後には仕事を続けつつ通信大学の過程をこなしていた。

 いつか彼と再び会えたら、大卒の自分でありたい。

 そんな、小さな夢を抱いている。

 その時はきっと、自分を卑下せずに胸を張っていれると思うのだ。

 ある日の夜、通信大学のSNSグループで知り合った仲間六人は、その内の一人である大森君宅に集まり、手巻き寿司パーティーをしていた。

「課題が期日内に終わったことに乾杯。」

「みんなで一緒にやれて良かった。

 一人だったら、間に合った自信ないわ。」

「大森君の活躍が大きかったよね。」

 何度か一緒の課題に取り組んでいる内に親しくなり、飲み会を開く気心の知れた仲間だった。

「はぁー、もうお腹いっぱい。」

「こんなに食べたの久しぶり。」

 それぞれに好きなネタで散々手巻き寿司を食べて、お腹も満腹になった頃、突然、アパートの玄関のベルがなり、夜遅くの訪問の知らせに首を傾げながら、大森君はドアを開けた。

「こんな時間に誰だよ。」

「大森だな。」

「そうだけど。

 どちらさん?」

「薬物所持の疑いで逮捕状が出ている。

 22:32家宅捜査を開始する。」

 ドアの先にいたのは、眼光鋭い刑事達だった。

「ちょっと待ってくれ。

 今、人が来てるんだ。」

「その者達にも用がある。」

「関係ないって!」

 だが、大森君の静止は叶わず、突然、八畳の小さな部屋に五人もの刑事達が、一斉に押し入って来た。

 八畳の部屋は瞬く間に人であふれ、私たちはただ呆然とするしかなかった。

「全員そのまま動くなよ。」

「離せ!」

 大森君は取り押さえようとした刑事を振り解こうと暴れるが、すぐに拘束されてしまう。

「大森、暴れるな。」

「くそっ。」

「他の者達も大人しく従わないと、手錠をかけるからな。」

 そう言って、刑事達は私達の動きを、完璧に封じる。

 これが現実に起きているのが信じられない私達は、互いに目を見開き、固唾を飲んで、成り行きを見守るしかなかった。

「よし、そのままだ。」

 動けない私達を尻目に、刑事達は素早い動作で、それぞれに部屋中のありとあらゆる場所を捜査していく。

「ねぇ、私達この先どうなるの?」

 隣に座る小池さんが小声でつぶやく。

「わからない。」

 私も小声で返す。

 こんな経験はもちろんないし、薬物だなんてテレビでしか
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