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157.希望の光、薬学の集い

last update Date de publication: 2025-09-05 11:05:47

葵side

「ね、キリアン?一年で成果をあげるなら何が一番効果的なのかな?」

キリアンの執務室で二人で向き合っている時に、私はふと口にした。私たちは、与えられた一年という期限をどうすれば最大限に活かせるかを考えていた。

「そうだね。あの時は、貴婦人たちにお茶会で教えることを提案したけれど、一年という期間を考えると広まるのは限定的な気がするんだ。それに、お茶会という場だと他の会話に流れてしまって、薬学の知識が忘れられてしまう可能性もある。」

キリアンは、腕を組みながら真剣な顔で答えた。彼の言葉に私も頷く。

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    私は、遥か三百年前に生きた祖先の魂を継ぐ者として、今、図書館で史実を読み歴史を振り返っていた。かの時代、サラリオ、アゼル、ルシアンという三人の初代国王と、彼らが愛した妃たちが築き上げた三国間の友好関係は、その後の歴史に巨大にして恒久的な影響を及ぼした。私たちの祖先が生きた時代が終わり、幾度となく世代が交代した後も、この三国同盟の強固な絆は、微塵も揺らぐことはなくその友好関係は三百年の長きにわたり続いたのだ。サラリオが示した温かな誠実さ、アゼル王が体現した情熱的な連帯、そしてルシアン王が確立した冷静な信頼。この三つの異なる統治スタイルが永遠の基盤となっている。三国王に世代交代されてからは、バギーニャ、ルーウェン、ゼフィリアの三国は、もはや国境という無意味な線引きを意識することなく、あたかも一つの大きな共同体のように機能したそうだ。かつて国境紛争や不信感で閉ざされていた扉は、今や文化、経済、学術の交流が盛んに行われる大通りへと変わった。ルーウェン王国の進取の気風と商業の活気は、ゼフィリア王国の深い学術と歴史によって支えられ、そしてバギーニャ王国の安定した統治と豊かな農業が、全体の平和と国民の生活の基盤を保証した。国民は、国境を越えて学び、働き、愛し合う。一代目となるサラリオ、アゼル、ルシアンたちが庭園で遊ばせていた十二人の子どもたちも、それぞれの国で新しい時代の担い手となり、彼らの子孫がこの平和な繁栄を次世代へと受け継いでいった。初代国王時代に恐れられてい

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    執務室で山積みの書類に目を通していると、遠くからドタドタと慌ただしい足音が聞こえてきた。やがてその音が耳元に迫るほど大きくなる。このような足音は、ろくな知らせでないことの証だ。何か懸念すべき事態かと、私は身構えた。――バンッ!「お父様!私を、もう一度バギーニャ王国へ行かせてくださいっ!!」

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    ゼフィリア王国の突然の訪問は、我々にとっても非常事態だった。国王陛下の側近から知らせを聞いた時は驚いて、もう一度聞きなおしてしまった。「王女たちの結婚相手を探すためだけが目的なのだろうか、誰もが疑問に思っていた。そして王女たち自身も知らなかったが、予想通りゼフィリア王国・国王は別の目的を持っていた。その真の目的は

  • 愛されなかった武士の娘が寵愛の国へ転身~王子たちの溺愛が止まらない~   51.王女たちの帰還と訪問の意図

    二日間にわたるゼフィリア王国の突然の訪問は、ようやく終わりを告げた。王女たちは皆、王子たちの完璧なエスコートもあってか、満足げな笑顔で王宮を後にした。表面上は、今回の訪問が相手の期待に応える結果を出せたのではないかと、私も感じていた。ゼフィリア王国の一行が王宮を後にしたことを確認すると、王子たちは皆、サラリオ様の執務室へと集まった。これからのことについて話し合うためだろう。

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