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26. 君の声。side悠里

Penulis: 朝比奈未涼
last update Terakhir Diperbarui: 2025-12-26 10:44:01

side悠里

コートを半分に分け、練習試合前のアップをする両校。

その中でも一際目立つ存在は、俺たち鷹野高校バスケ部の部員からも視線を奪っていた。

「…なぁ、あれってうちの華守だよな?」

「な、何で、華守学園に華守がいるんだ?」

「しかも普通に上手いし…」

アップを続けながらも部員たちはちらちらと何度も何度も華守を見る。

時には見間違いではないかと、疑わしく、時には何故そこにいるのかと、不思議そうに首を傾げていた。

そして俺もまた他の部員たちと同じような視線を華守に向けていた。

華守の格好はまさにバスケ上級者のそれで、特にシューズが初心者とは違った。

きちんと履き慣らされ、手入れされていることがわかるバッシュなのだ。

さらに格好通り、バスケをする姿は上級者そのもので、普通に上手かった。

まだ練習しているところしか見ていないが、それでも華守が華守学園内で一番の実力者だということはわかる。

華守学園バスケ部は華守がいることで、実力が底上げされているように見えた。

今の華守学園はうちの地区では中堅どころだが、華守がいるだけで、上位に入れそうな雰囲気さえもある。

練習を続ける華守から視線を外
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  • 推しに告白(嘘)されまして。   75.知らないふり。

    放課後、いつものように風紀委員室へと向かっていると、バスケ部の顧問、冨岡先生に声をかけられた。『鉄崎!ちょうどよかった!俺、これから会議だから、これ、バスケ部の部室まで届けてくれないか?』そう言われて渡されたのが、この大きな茶封筒だ。どうやら練習スケジュール等が入っているらしい大事な封筒を抱えて、私は今、バスケ部の部室へと向かっていた。その道中、ちらりと封筒の中身を見てみたが、さすが強豪校なスケジュール内容で、私は驚嘆した。スケジュールによれば、悠里くんの休みはほぼないに等しかった。一度、校舎外に出て、部室棟へと歩みを進める。階段を上がり、左から三つ目の部屋こそが、バスケ部の部室だ。辿り着いた扉の前で、私は扉をノックしようとした。「いやぁ、鉄子さまさまだな!」だが、部室内から聞こえてきた明るい声に、つい反射でその手を止めた。…一体、何の話をしているのだろうか。それも私について。特に気にせず入ってもいいのだが、何故か今はその気になれない。部室の扉の前で何となく止まっていると、部室内のバスケ部員たちは、私に聞かれているとも知らずに、私についての会話を続けた。「鉄子に玉砕大作戦がここまで成功するとはな!」明るい声は引き続き、楽しげに声を弾ませている。「今やお前ら2人は誰もが認めるカップルだもんな。ファンたちもお前たちを応援してるし、そのおかげで結果も出たし」「ウィンターカップベスト8達成はやっぱでかいよなぁ。去年は2回戦敗退だったし。先輩たちも最後は負けたけど、いい顔してたよな」「鉄子のおかげで悠里が練習に参加できていると言っても、過言ではなぁい!」それから他の部員たちも、その声に応える形で、様々なことを口にしていた。扉の前で、私は思った。これは聞いてはいけない会話だったのではないだろうか、と。今、ここでこの扉を私が開ければ、気まずさMAXだ。それどころか〝鉄子に玉砕大作戦〟が本人である私にバレた以上、作戦続行は不可能と判断され、作戦終了のお知らせがくる可能性だって十分にある。そんな惜しいことしてたまるか。まだ悠里くんの壁という名の彼女でいたい私は、その場で何とか息を殺して、ゆっくりと後ろへと下がった。ーーーその時。「あれ?鉄崎先輩?」「…っ」突然、誰かから声をかけられて、私は大きく肩を揺らした。喉まで上がっ

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  • 推しに告白(嘘)されまして。   71.好きなところ。

    それから私たち4人でのクリスマスパーティーは始まった。リビングの大きなテーブルには、悠里くんと私が作った料理が並べられており、それをみんなで食べながら、話に花を咲かす。時間を忘れて楽しいひと時を過ごしていると、机を挟んで向こう側に座る里緒ちゃんが、ふと、明るい顔で口を開いた。「ねぇ、柚子ちゃん。柚子ちゃんはお兄ちゃんのどんなところが好き?」「え?」里緒ちゃんの可愛らしい質問に私は目を丸くする。「んー。いっぱいあるなぁ…」そして箸を置き、視線を左上へと向けた。正直、好きなところをあげるとなると、一日中でもあげ続けられる。しかし、それは流石によくないだろう。重要な部分だけでも伝えなければ。そう思い、じっくり思案していると、隣にいた悠里くんは「無理に答えなくてもいいよ」と、気遣うようにこちらを見てきた。里緒ちゃんの隣にいる里奈さんは「いい質問だねぇ」と楽しそうだ。全員の視線を浴びながら、私はゆっくりと話始めた。「えっと…、まずは誰にでも優しいところが好きで、周りをよく見てて、気配りができるところも好き。あとはバスケをしているところもかっこいいし、笑顔も眩しいし、たまに見せてくれる男の子っぽいところも好きだし、見た目も非の打ち所がなくて…」「ま、待って!もういい!もういいから!」まだ重要な部分を全て伝えきれていないのだが、真っ赤な顔の悠里くんからストップが入り、もう喋れなくなる。強制終了だ。まだまだ言い足りず不満げに悠里くんを見ると、悠里くんは恥ずかしそうに、フイっと、私から視線を逸らした。…か、可愛い。耳まで真っ赤だ。ついつい可愛らしい悠里くんに頬が緩む。すると、今度は里奈さんが怪しく笑った。「柚子ちゃんだけ悠里の好きなところを言うのはフェアじゃないよね?悠里も言おうか」ふふふ、と笑う里奈さんに、少しだけ悠里くんが嫌そうな顔をする。だが、すぐに「…わかった」と小さく頷いた。おおおおおおお、推しが!?私の好きなところを言ってくれるぅ!!!!????今まさに大決定されたとんでもないことに嬉しさのあまり、叫び出したくなる。もちろん、表向きはあくまで冷静に、にこやかにしているが、内なるリトル柚子は喜びで大はしゃぎだ。今から悠里くんが言ってくれる私の好きなところを、一言一句聞き逃してはいけない。今日からそこが私のウィークポ

  • 推しに告白(嘘)されまして。   70.みんなで一緒に。

    「…やったぁ」無事に完成したクリスマスケーキに、ホッと一息つく。そこで私はやっと息を吸えた。するとそんな私を見て、悠里くんは「ふ、ふふふ」と耐えきれない様子で笑い出した。…可愛い。ではなく。一体どうして急に可愛らしく笑い出したのだろうか?不思議に思いつつ、じっと悠里くんを見ていると、悠里くんは笑いながら、私の顔に手を伸ばした。そしてそのまま、クイッと悠里くんの親指が私の頬を拭った。「ついてたよ」おかしそうにそう言い、私に見せてきた悠里くんの親指には、かなりの大きさの生クリームが付いている。何故、その大きさの生クリームが今の一瞬でついたのかわからない。だが、あれこそが悠里くんが急に笑い出した原因なのだと、私は理解し、赤面した。恥ずかしすぎる…。穴があったら入りたい。自分の失態に頭を抱えていた、その時。「やだぁー!わたしもお姫様とクリスマスパーティーするのー!」扉の向こうから何やら抗議している様子の里緒ちゃんの声が聞こえてきた。 「だからダメだって!クリスマスパーティーは昨日したでしょ!?それに今日はもうお出かけしていっぱい遊んだじゃん!」「嫌だ嫌だ嫌だぁ!わたしもお姫様とパーティーしたいぃぃぃ!」それからそれを跳ね除ける里奈さんの声と、それでも抗議をやめない里緒ちゃんの声が続いた。2人の声に、一気に気持ちが明るくなる。今日は会えないと思っていたので、嬉しいサプライズだ。「クリスマスパーティーするの!」「ダメ!」「ダメじゃないもん!」「ダメです!」未だに続く2人の言い争いに、悠里くんは「あー。姉ちゃんたち帰ってきたね」と慣れた様子で苦笑いを浮かべていた。2人の可愛らしい口論は、どうやら悠里くんにとっては日常みたいだ。「里緒、柚子のことすっかり気に入って…。あれからまた会いたいて、ずっと言っててさ」困ったように笑う悠里くんに、心がほんわかする。なんと可愛らしい妹さんなのだろうか。「悠里くんさえよければみんなでクリスマスパーティーやらない?」里緒ちゃんの可愛らしい抗議に、私は気がつけばそう悠里くんに提案していた。そんな私に悠里くんは驚いたように目を見開く。だが、その目はすぐに私の様子を伺うものへと変わった。「本当に?里緒、すごい喜ぶと思うけどいいの?」「うん。多い方が賑やかで楽しいだろうし」微笑む私に

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