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5. 「あの日の僕ら」⑧

مؤلف: 佐行 院
last update تاريخ النشر: 2025-08-26 08:07:57

-⑧ まさかの2人-

 座敷に座る守の前で顔を赤らめる好美の後ろから龍太郎が声をかけた。

龍太郎「俺の娘だ、手出すんじゃねえぞ守。」

王麗「いつからあんたのになったんだい!!」

 お盆で強めのツッコミをする王麗。龍太郎は頭をさすっていた。

龍太郎「痛ぇな・・・、この頃母ちゃん強いぞ。ツッコミというより暴力だよ、DVだよ。」

王麗「馬鹿な事言ってる亭主への愛情表現って事にしておきな。」

 2人の様子を見てクスクスと笑う好美。

好美「守さん・・・、ですか?今度の金曜日の授業来ますか?」

守「勿論、行く予定です。」

好美「それと、今日のランチはどうします?」

 少しの間、何故かその場が静寂に包まれた。きっと選択を誤るとまずい事になると守は察した。

守「ロースカツとメンチカツで・・・。」

 笑顔になった好美は楽し気に注文を通した、因みに橘はロースカツとポテトサラダ。

橘「お前、よく食うな・・・。というかもしかして今の子って・・・?」

守「ああ、思い出した。この前の人だ、また会えた。」

 店の奥に走った好美はまだ顔が赤かった、守にまた会えて嬉しかった様だ。

好美「今日、バイト代無しでも良い位嬉
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    -200 らしさ- まるで英雄かの様に格好良く登場したつもりの「全能の神」だったが転生者達による質問によりその場にずっこけてしまった、ただ俺はそれを見て「おいおい空気を読めよ」と言う気持ちも無くもなかったがこのスタイルこそこの物語だなと頷きたくもなった。ビクター「お前らな・・・、それって今言う事か?特に倉下好美、ボートには行ってたけど緊急事態だと思って致し方なく天界から降りて来たのだ。これを見ろ、私が競艇場を出た直後のレースが15万舟だぞ!!俺だったら絶対取れてたね!!」 上級古龍が最後に発した言葉は舟券を買ってない奴がよく言う台詞だと思われるが正直言って今はそんな事を話している場合じゃないという事は誰にでも分かっていた、転生者達のお陰でその場の雰囲気が和んだのでビクターは本題に戻る事にしたが正直言って未だに今自分が見ている光景を理解しきれていない者が約1名。リンガルス「あのすみません・・・、こちらの紳士の方は?」ビクター「おや、私の事を「紳士」なんて言ってくれるのか。長生きはするものだな。」 ビクターの言う「長生き」は桁外れな物であるが今掘り下げるのはどうかと思ってしまうのは俺だけだろうか、というか「一柱の神」って結構有名な存在じゃ無いのか?結愛「警部がこうやって言うのも無理もないさ、ビクター神様はこの世界に降りたり人前に出現する度に姿をコロコロ変える事が多いからな。」 そう言えばそうだな、確か最初光の前に現れた時は髭を蓄えたおじいさんの姿だったか。ビクター「悪かった悪かった、本当は古龍の姿のままいるべきだとは思うんだけどそれだと目立つし近隣の住民達の邪魔になるだろう。迷惑をかける訳にはいかないと思っていつも『人化』しているけどどの姿でいるべきか定まらなくてね、いつも迷っているんだよ。」好美「じゃあいっその事その姿にすれば良いじゃないですか?しっくりするし私は好きですよ。」 「好美の好み」か・・・、フッ・・・。好美「ああ!!今鼻で笑ったでしょ、それじゃ私がスベったみたいじゃない。」 えっ?お前まさか俺がこう言うとウケると思っていたのか?好美「それは無いけど・・・、別に私の事は良いじゃん!!いつ本題に戻るのよ!!」 そうだな、すまんすまん。それで?どうして結愛の考えがあり得ないと神様は仰っていたんですか?ビクター「そうだよ、それを話

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    -196 思い出に浸るのも束の間- 目の前でまさか元の世界における学生時代からの憧れであった自分の愛車が1国の国王や大臣達を相手取って時給の交渉を始めるとは思わなかった中、珍しく素直に俺の言う事を受け入れた渚は少し渋々とした表情をしながらステッカーを貼り付けていた。渚「「珍しく」って失礼な奴だねぇ、それにしてもこのステッカーってまさか一生剥がれない訳じゃ無いよね。私ゃそうだと絶対嫌だよ、綺麗なままにずっと乗りたいんだからね。」 やはりこっちの世界に持って来るくらいだからそれなりに思い入れのあるお車だからそう仰ると思いましたよ、でも剥がれますから安心して下さい。渚「だったら良いんだけどね、ただ私の車だけじゃ宣伝効果が薄い気がするんだけど。」 大丈夫ですよ、守の車(カペン)にもこっそり貼り付けておきましたから。渚「それはそれであんた・・・、勝手にやっちゃ駄目なんじゃないかい?」 問題ありませんって、王城の敷地の中に新しく建設する「暴徒の鱗」の宣伝にもなる上にちゃんと好美ちゃんに許可を貰ってますから(嘘です)。渚「そうかい・・・、だったら良いんだけどね。」 「守の車なのにどうして本人ではなく好美に許可取りをしようとしたのか」と聞かれなかったのが幸いだった中、俺自身は恋人達がどうしているのかが気になり始めた。 ロラーシュ大臣が店主になる(予定)の新店やもうすぐ開店できる様になるであろうランバルの飲食店の事を全てデカルトや渚に任せた(と言うより押し付けた)好美達は再び卒業旅行に戻る事にした、ダンラルタ王国の殆どを占める山の中の道を走りつつ2人は元の世界の事を懐かしみながら守が持参したUSBに入っていた音楽を楽しんでいた。守「これって俺達が大学に入学したばかりだった頃に流行った曲だったっけ?」 車内では丁度2人が「松龍」の前で出逢ったばかりの頃に流行っていた曲が流れていた、ただ先程まで馬鹿みたいに酒を吞みまくっていた好美がちゃんと思い出すかどうかが心配だったが・・・。好美「そうだね、確か守ってあの時揚げ物ばっかりの定食を食べてたんだっけ?」 どうやら心配は無用だった様だ、守の車の中で好美は呑んだ酒と同量の水をぐびぐびと煽った為に素面に近い状態に戻っていたのでしっかりと懐かしい思い出に浸っていた。守「そうそう、目の前にいた正や龍さん達がドン引きして

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    -195 環境と共に変わった事- 周囲からの圧に押されて深くため息をついた渚は致し方なく『アイテムボックス』から「あれ」、そう、本人が「赤鬼」と呼ばれる所以となった愛車・エボⅢを引っ張り出した。でもよく考えてみればどうしてダルラン家の地下駐車場で大切に保管されているはずのエボⅢがまた『アイテムボックス』に入っているのかが不思議で仕方が無かった、この際だから聞くけどどういう事なんだ?渚「ああ・・・、実はね・・・。」 何だよ、言いづらい理由でもあんのかよ?まさか光達の家から追い出されたのか?渚「そんな訳無いじゃ無いか、あたしゃあの子の母親だよ?」 例えそうだとしても家主はナルリスであるし渚自身の素行を考えると十分あり得る話である、しかし本人からちゃんと理由を聞いておかないとずっと疑ったままになってしまう。渚「失礼だね、一時的に場所を空けておいて欲しいって言われただけなんだよ。ほら、そろそろ3国を跨いでのカフェラッテ・レースの時期だろう?」 ああ・・・、そう言えばそうか・・・。確か以前は光が3連単を当てて大儲けしてた様な気がするけどそれがどうしたってんだよ?渚「それがね、光が働いているパン屋の連中がチームを組んで出場しようってうるさく言い出したもんだからスーさんに協力を仰いであの子の車をレース用に改造するのに地下駐車場を利用しているって訳さ。元から私が拘っていじった車なのに酷い話だと思わないかい、すっかり蚊帳の外だから寂しくて仕方が無いよ。」 誰もが「そっちかよ」と言いたい場面であったが世の中で言う「覆水盆に返らず」、一先ず話を戻す事にしようか。渚「それで?私の愛車をどうするつもりなんだい?」 「どうする」って・・・、車は走らせてなんぼだぞ。当然、走って貰うんだよ。ただしボディに宣伝用のステッカーを貼ってだけどな、分かったら早くやれ。渚「何でだい、「暴徒の鱗」のステッカーだって貼っていないのに嫌なこったね。」 その時だ、眩しく輝く日光に照らされて赤色が映えていたスポーツカーの持ち主以上に抵抗する様子の「声」がそこら辺にいた全員の脳内に直接流れ込んで来た、この声は女性の様だ・・・。女性「あの・・・、前から言おうと思っていたんですが最近私の扱いが雑過ぎませんか?」渚「だ・・・、誰だい!!不審者でもいるのかい?!」 女性の声を聞いた数人が辺りを

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」⑨

    -⑨ 物腰が低い上司- 罰金として支払っていた1億円が戻って来た結愛は昔からの夢を叶えようと一旦珠洲田自動車へと向かった、また商人兼商業者ギルドにて新たに事業でも始める様にも見えたが本人曰く別の用事、その上超個人的な物の様だ。結愛「何だってオッサン?!スルサーティーは此処では買えないのかよ!!」珠洲田「メーカーが違うから此処では売って無いんだよ、それに元々ウチは軽自動車が殆どだ。」 結愛の夢とは真希子とお揃いの車に乗って山を走る事だった、しかし本人にとって誤算がもう1つ。真希子(念話)「結愛ちゃんったら忘れたのかい?私ゃもうスルサーティーには乗って無いんだよ、やだねぇ。」 どうや

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」⑧

    -⑧ 神々も人と変わらない- 突然のオーダーストップにしゅんとするマンションのオーナーに朗報がやって来た、どうやらビールだけでは楽しめないかと考慮した貝塚夫妻が肴として色々と用意していた様だ。結愛「好美、ホッケ焼きたいんだけどグリル使っても良いか?」 守は目を疑った、日本と同様な食材がどうしてこの異世界で手に入るのだろうかと不思議で仕方がなかった。正直、目の前の転生して来た日本人達が平然としているのが不自然に思えて仕方がなかった。守「なぁ、さっきの料理もそうだけどさ、この世界ってどうなってんだよ。ずっと肉屋で籠っていたから中々言えなかったんだけど、日本に近すぎやしないか?」好美「え

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」⑦

    -⑦ 異世界でも存在する物- 守は知らなかった、自分が結愛にツッコミを入れた時には既に遅かったという事を。目の前の社長は2人の家に来る前に既に市街地の居酒屋で1杯引っ掛けていたというのだ。それを知るきっかけは貝塚財閥副社長、つまり光明からの『念話』だった。光明(念話)「守か、まさかお前もこっちの世界に来るとはな。」守(念話)「確かにな、毒殺された時はどうなるか分からなかったけどまさか俺が異世界に転生できるとは思わなかったよ。」光明(念話)「それでよ、結愛が迷惑かけてねぇか?あいつ、そっちに行く前に裏路地の店でかなり呑んでたってそこの店主から電話があったんだよ。」守(念話)「迷惑はし

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」⑥

    -⑥ 社長登場- つい最近、元の世界で英検3級をやっと取得した女性社長の口調や性格はこちらの世界に来ても一環として変わることは無かった。守(念話)「結愛か、お前は相変わらずな奴だな。」結愛(念話)「何だよ、俺は「あの頃」からずっと変わらないぜ。」 「あの頃」とは勿論、結愛の父親である義弘が西野町学園を買い取り「貝塚学園」とし、理事長として独裁政治を行っていた頃の事だ。2人にとって「最悪の高校時代」と言っても過言ではない。 守は決して脳から離れない黒歴史を1人思い出していたつもりだったが、大企業の社長には筒抜けだった様だ。結愛(念話)「おいおい、親父の事を思い出させんじゃねぇよ。あ

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