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第17話

Auteur: 長月
隆司は唇をきつく結んだまま言葉を失い、その顔色は瞬く間に血の気を失っていった。

凛は冷えきったまなざしで彼を見据え、その瞳には深い失望の影が宿っていた。

「まだ何か言い訳があるの?私が何も知らないとでも思ってるの?」

思い返せばあの日、隆司が美月と情事を重ね、その生々しい匂いを家まで持ち帰ってきた瞬間のこと。

胸の底から吐き気が何度もこみ上げた。

隆司は凛を失うまいと、必死に言葉を並べ立て、凛の手を掴んだ。

「凛、頼む、聞いてくれ!あれはほんの出来心だったんだ。あの女に罠に嵌められただけなんだよ!

俺たちには翔太がいるじゃないか。あの子はまだ小さい。あの子にお前以外の誰かを母親と呼ばせるなんて……お前はそんな酷いことできるのか?」

息子の名を聞いても、凛の心は微動だにしなかった。

確かに、命懸けで産んだ子だ。難産の末にようやく抱いた我が子だった。

だが、その翔太が、凛を「母」と認めなかったのである。

凛の全身が細かく震え、胸の奥底で自身の選んだ過去を呪った。

隆司はなおも彼女を抱き寄せようとしたが、凛は鋭く身をかわし、その腕を激しく振り払った。

「私がどれほど
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