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第82話

Penulis: フカモリ
しかし、スマートフォンを開くと、ショートメッセージもLINEも、通知は一つもない。真琴はメッセージも送ってこなければ、電話もかけてこない。

彼女は彼の居場所など確認しない。

確認するはずもない。

結婚したての頃、真琴は時折、信行に電話をかけ、家に帰って食事をするか尋ねていた。しかし、彼の態度は非常に冷淡だった。

自分のことを煩わしがっていると、真琴はそう感じ取った。

それ以来、彼女は電話をかけなくなった。

スマートフォンが、カタンとテーブルに戻される。他のメンバーも電話を終え、妻へのアリバイ報告を済ませたところだ。

皆がスマートフォンを置くと、申し訳なさそうな顔で信行に言う。

「うちの女房が、物分かりの悪いやつでして。社長には、お恥ずかしいところを」

「そうですとも。あいつが、一体何を分かってるっていうんですか。仕事は昼間だけじゃない。夜もやらなきゃならんのです。金がそんなに簡単に稼げるわけないでしょうに」

「まったくだ。やっぱり、社長のところの奥様は、物分かりが良くて、思いやりがある。一晩中、電話の一本もかけてこない」

「そりゃそうだ。あそこは、夫婦仲が良いから
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