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第543話

Penulis: 清水雪代
智美が目覚めると、まだ意識が霧の中に漂っているようで、頭が少しぼんやりとしていた。

そのとき、静かにドアが開き、スーツ姿の悠人が入ってきた。

彼は湯気の立つコップを手に持ち、ベッドサイドまで歩み寄って智美に差し出した。「おはよう、智美。どこか具合が悪いところはない?これ、お茶だよ。少し飲んで」

智美は彼の手からコップを受け取り、一口飲んだ。温かい液体が喉を通り、胃に落ちると、昨夜の出来事が鮮やかに蘇ってきた。

彼女は悠人の袖を掴み、切羽詰まった声で尋ねた。「悠人、昨夜のUSBメモリ……お義兄さんの手がかりは?」

悠人の目は赤く充血しており、彼が一睡もせずに徹夜したことは明らかだった。

「警察に証拠として提出したよ。今はまだ解析中で、捜査中だ」

智美は心配そうに彼の憔悴した顔を見上げた。「お義兄さんに何かあった上に、岡田グループのことも管理しなきゃいけないから、今すごく忙しいでしょう。私のことはいいから、早く仕事に行って」

悠人は彼女が自分の体調よりも彼を気遣う様子を見て、胸が締め付けられるような愛おしさを感じた。彼は身を屈め、彼女を強く抱きしめた。

「……ごめん」

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