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第721話

Auteur: 清水雪代
翌朝、目を覚ますと、悠人も詩乃の姿も、どちらもいなかった。

智美は時計を見ると、もう十時半だった。

悠人ったら、起こしてくれればよかったのに――と思ったが、今日は土曜日だから、それでもよかった。

顔を洗って身支度を整えて階下へ下りると、ちょうど悠人が詩乃を連れて帰ってくるところだった。

詩乃のおでこにはうっすらと汗が光り、ほっぺたが真っ赤になっていた。智美はハンカチを取り出して汗を拭ってやりながら聞いた。「パパとどこへ行ってたの?」

詩乃は顔を上げ、ぱっちりした目を細めながら嬉しそうにママを見上げた。

ママ、きれい……!

「パパとボール打ったの」

悠人が横から口を挟んだ。「テニスを教えてた」

二歳でテニス?智美には少し早すぎる気がした。

悠人は察したように笑った。「詩乃に合わせた小さいラケットを用意してもらったんだよ。すごく気に入ってた」

体を動かすのはいいことだ、と悠人は思っていた。普段は詩乃の相手をしてやれないから、週末くらいはたっぷり一緒に過ごしてやりたかった。

ベビーシッターが詩乃を連れて着替えに行った。

智美はテーブルにつき、朝食をとり始めた。ベビー
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