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第2話

Auteur: 秋への思い
両親は彼女を慰めたが、それ以来彼女を家に呼ぶことはなくなり、父が彼女のことに干渉することもなくなった。

大学卒業後、彼女は海外留学を希望し、お土産を持って我が家を訪れ、哀れみを誘うように両親にお金を貸してほしいと頼み込んだ。

母もケチな人ではないので、秘書に指示して一千万円を彼女に振り込んだ。

彼女が旅立つ前に挨拶に来た時、海外の大学院を卒業して帰国したばかりの景一に鉢合わせた。

翌日、結衣は留学の資金を母に返し、「目が覚めました。人は地に足をつけて生きるべきです。まずは働いて、自分でお金を稼いでから海外で学びます」と言った。

その時出かけようとしていた景一は、質素な服装だが決意に満ちた表情の結衣を見て、称賛の目を向けていた。

一ヶ月後、結衣は古賀グループに入社し、景一の秘書になった。

私は景一に、結衣は不純な動機を持っており、目的があって彼に近づいているのだと忠告した。

「琴音、誰もがお前みたいに、恋愛のことばかり考えているわけじゃないんだ」

しかし結果として、一年も経たないうちに彼は結衣を自分のマンションに住まわせた。

道中、私が猛スピードで車を走らせると、結衣は必死にアシストグリップを握りしめていた。

「琴音、機嫌が悪いのはわかるけど、命の安全も考えてよ」

結衣が邸宅に入った後も、私は中には入らず、車の中でぼんやりと座っていた。

景一と結衣の間にこれから起こることは、誰よりも私がよく知っている。

嫉妬しているわけではない。

前世での私の悲惨な死と、両親まで巻き込んで不遇な最期を遂げさせたことで、私の彼への愛は、彼にとって猛毒でしかないことを思い知らされた。

先ほど車内で結衣が言った言葉も、この事実を再び証明していた。

「琴音、彼はあなたのお兄さんなのよ。あなたの歪んだ感情が、彼を海外留学にまで追い詰めたの。今、彼には私がいるんだから、諦めなさい」

景一はずっと前から私が彼を好きだと知っていて、彼が海外で学んだのは、私から逃げるためだったのだ。

もし私がもっと早く知っていれば、前世で彼に水を渡す時、彼の苦しむ姿を見て自分の服のボタンを外すようなことはしなかっただろう。

結衣は車を降りる直前、私に言い放った。

「あなたも大人なんだから、ふさわしい人を見つけて恋愛して、結婚するべきよ」

彼女は私が兄にまとわりつくのを恐れているのだろう。もうしない。私は景一に対して、もう何の未練もない。

私は車の中で一晩過ごし、夜が明けてからようやくドアを開けて二階に上がった。

景一がパジャマ姿で部屋から降りてきた。

「昨夜はどこに行ってたんだ?」

彼の首には生々しいキスマークがあり、声は掠れて気だるげだった。

「咲希のところに行ってた」

鷹司咲希(たかつかさ さき)は私の親友で、景一も会ったことがある。

この状況でも私の行方を気にかけてくれるということは、彼もふっきれたのかもしれない。これで普通の兄妹の関係に戻れるのだと、私は安堵した。

「お前が結衣の出自を見下し、貧乏だと思っていることは知っている。だが言っておくが、彼女は俺が絶対に娶らなければならない女だ。これからは彼女に敬意を払え」

私はいつ彼女の出自を見下しただろうか。私は無意識のうちに困惑の表情を浮かべた。

「その傲慢な態度をやめろ。彼女はお前が引き起こした災いを収拾するために、自分を犠牲にしたんだぞ」

私はさらに戸惑った。

「どういう意味?」

景一も苛立ってきたようだ。

「昨夜の薬はお前が盛ったんじゃないとでも言うつもりか?結衣はとても純粋な女性で、新婚の夜に自分を俺に捧げようとしていたのに、すべてお前が台無しにしたんだ」

「私はやってない」

私は大声で反論した。

確かに私は何年も景一を好きだったが、そんな卑劣な手段を使うはずがない。
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