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4話

last update Terakhir Diperbarui: 2025-11-18 20:22:23

※ご注意ください※

このエピソードには暴力描写、精神疾患に関する言及などが含まれます。

「え……閉じ込められるって……?」

顔を上げると、息がかかりそうなほど間近に、〝王様〟の顔があった。

目が合った瞬間、険しかった彼の表情が、ふと和らぐ。

「……髪、ずいぶん伸びたんだな」

〝王様〟の手が、私の髪を一房すくい上げ、慈しむような手つきで撫でる。

私を見下ろす彼の瞳は穏やかで、同時にどこか痛々しく、寂しげでもあった。

きゅっと、心臓が握り締められたように狭くなる。

(どうして、この人は……こんな目で私を見るんだろう?)

「貴方は──」

手を伸ばしかけた、その瞬間。

「……ッ!?」

〝王様〟の身体がビクリと痙攣し、そのまま床に崩れ落ちた。

「まったく手間かけさせやがって」

〝王様〟の後ろに立っていたのは、先ほど殴られた看護士たちだった。

彼らは無言で、手に持った警棒を〝王様〟の背にもう一度押し当てる。

「がっ……!? あああぁぁ……!」

〝王様〟の身体が大きく跳ね上がり、やがて動かなくなった。

「十万ボルトでも一発じゃ効かねぇなんて、やっぱ化け物だな。ったく、戻って早々、保護房に逆戻りとは」

ぶつぶつ言いながら、看護士たちは〝王様〟の手足を持ち上げ、引きずるように部屋を出ていった。

二重扉が閉まる音が響く中、私はその場で呆然と立ち尽くすしかなかった。

「顔色が悪いね? どうしたんだい?」

デスクに向かっていた〝先生〟が、ちらりと顔を上げた。

〝先生〟の診察室は木目を基調とした、こぢんまりした空間だった。

入ってすぐ左手にデスクとカルテ棚があり、奥にはパーティションで仕切られた簡素なベッドがあるだけ。

閉鎖病棟の患者たちは、定期的にここで〝先生〟の診察を受ける決まりになっていた。

「いえ…

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