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第209話

Author: 花野めい
一週間後、由樹は村上家の面々と顔を合わせ、結婚式の詳細を話し合った。

三久はその場には同席しなかったが、後にニュースの報道を通して、最終的に決まった内容を知ることとなった。

結婚式は西戸グランドホテルであげることになり、ウェディングドレスは海外の有名デザイナーによるオーダーメイド。その価格は数億円にも上るという。

「酒井があんなに羽振りがいいって知ってたら、あなたが結婚した時、何も要求しなかったのはまずかったんじゃないの」

梨々香はそのニュースを見るなり、すぐさま三久に電話をかけてきた。

「何億もするドレスに金銀宝石でしょ?離婚した後に中古で売ったって、あたしたちが一生遊んで暮らせるくらいの額になるわよ」

三久は温かい飲み物をカップに注ぎ、ゆっくりと口に運んでいた。あの雨に打たれた日から軽い風邪をひいており、なかなか治りきらず、今日まで長引いていた。

彼女の眼差しは、手元を照らす暖色の光にかすかに揺れていた。背後には明かりのついていないリビングが広がり、一面薄暗くがらんとしている。

その静けさが、いっそう彼女の孤独を際立たせていた。

「確かに、多少は要求しておくべきだ
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