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第1313話

Auteur: 風羽
章真は女を横目で見た。

「……いくらだ?」

女は平然と答える。

「十億円」

男は鼻で笑った。

十億円。

よくもそんな額を口にできる。

ミナ程度の女優が、一生のうち何度十億円規模の作品に出られるというのか。

それでも章真は煙を吐きながら軽く鼻を鳴らした。

――了承。

それだけで十分だった。

ミナはぱっと顔を輝かせ、キスをしようと身を寄せる。

だが章真は煙草を挟んだ指でその唇を遮った。

それ以上、触れさせる気はなかった。

女が金の話をすること自体は構わない。

多少高くても、許容範囲なら払う。

だが――ベッドの上で金を口にした瞬間、それで終わりだ。

それが章真のルールだった。

余韻を楽しんでいる時に金の話をされると、一気に興が冷める。

さっきまでは、もう一度抱いてもいいと思っていたのに。

今はもう、そんな気分も消えていた。

章真はシーツを払い、服を着始める。

ミナはそこでようやく空気を察した。

慌てて男の腕へしがみつき、小声で謝る。

繋ぎ止めようとしているのだ。

なにしろ、章真は本当に金払いがいい。

数回身体を重ねただけで、すでに一億円以上
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