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第181話

Author: 風羽
舞は、もう——音のない世界にいた。

彼女の周囲は、まるで一瞬にして静寂に包まれたようだった。

けれど、京介はそのことを知らなかった。

……

浜港市の雪が止んだ頃、清花はそっと舞の頬を撫でながら、涙ぐんだ声で言った。

「一緒に立都市へ戻ろう。立都市には最高の医師がいる。必ず治るから……!」

舞は母を安心させたくて、口を開いた。

「……大丈夫、だよ……」

しかし、聴覚を失ったせいで、その一言さえも、音程が少し狂っていた。

清花は一瞬、堪えきれそうになかった。けれど、母は強くあらねばならない。今こそ、娘を支えなければ——

その日のうちに、圭吾と清花は舞を連れて立都市へ戻った。

圭吾はすぐに専門医チームを手配し、最善の治療のための会議を組んだ。時間を一秒たりとも無駄にできなかった。一縷の希望があるなら、決して諦めてはならないのだ。

午後二時、伊野家の黒塗りの車が、病院の正門へとゆっくり入ってきた。

正面には、何やら騒がしい人だかり——女性の泣き声も混じっている。

舞には何も聞こえなかった。ただ、運転手が車を停めて外へ出て、人垣を押し分けていくのが見えた。そして、次に
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良香
舞さんが何故にこんなに血を流さねばならんの? 周防京介を好きになったから?それが罪ならあまりにも理不尽すぎる。
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