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第195話

Author: 風羽
「血……!流産だわ!」

白石夫人の叫び声が響いた。

京介ははっとして俯いた。

喪服を着た舞の腰元には、赤黒い染みが点々と広がっていた。あまりにも衝撃的な光景だった。

京介は駆け寄り、彼女を抱き上げようとする。

「舞、病院へ行こう。すぐに——」

しかし、舞はその腕を拒んだ。

彼女は一歩後ずさりし、その顔は雪のように白かった。

「来ないで……!周防京介、この子がどうなろうと、あなたにはもう関係ないわ」

彼女は震える足で必死に下がっていき、ついには圭吾に支えられた。

足元はふらつき、真っ赤な鮮血が静かに滴る。

それでも舞は、自らの足で歩こうとした。

一歩一歩、京介のいるこの場所から、遠ざかるように。

真っ白な病院の照明の下、舞はドア枠にすがり、腰の痛みに耐えながら、体を曲げて立っていた。

彼女が、この子を愛していないわけではない。

でも——

彼女は今、祖母を亡くしたばかりだった。

この世でいちばん自分を大切にしてくれた人を失って、心が引き裂かれ、怒りと絶望に覆われていた。

夜は深く、血の赤が京介の心を抉るように残った。

……

舞は緊急処置室へと運ばれた
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