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351話

作者: 籘裏美馬
last update 公開日: 2026-07-28 20:44:53

社長室にやってきたもみじと髙野辺。

髙野辺は、もみじを抱いたまま室内に足を進めると、室内にあるソファに優しくもみじを下ろした。

「もみじさん、少し待っててくださいね。救急箱を持ってきます」

髙野辺はそれだけを言うと、急いでその場を離れ、救急箱がしまわれている棚に向かう。

焦っているのだろう。

常に穏やかで、丁寧な動作の髙野辺が苛立っているように乱暴に棚を開け、ガタガタと物音を立てて救急箱を探している。

「──あった」

髙野辺はほっとしたように声を発すると、ソファに座っているもみじに振り向き駆け寄った。

もみじの首筋には、徳居が首を絞めた時についた手形がクッキリと残っており、とても痛々しい。

髙野辺は眉を下げ、その痛々しい痕に手を伸ばした。

「──怖かった、ですよね。……すみません」

「髙野辺さんが謝る事じゃないですよ、むしろいつもすぐに駆け付けてくださってありがとうございます」

もみじにお礼を言われ、髙野辺は自分の判断の甘さを悔やんだ。

(徳居 朱音……こんな事をするなんて。俺のせいで、俺の対応の甘さのせいでもみじさんが怪我をしたんだ……)

髙野辺は、自
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