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第 32 話

作者: 藍葉
綾香はドキッとして、それ以上言い返せなくなり、観念して車のドアを開けて乗り込んだ。

彼女は窓際にぴったりと身を寄せ、健司からできるだけ距離を取る。

車内は広いはずなのに、彼がいるだけで息苦しいほどの圧迫感があった。

「どこか具合が悪いのか?」沈黙を破ったのは健司のほうだ。

「あの……ちょっとお腹が痛くて」疲れのにじむ声だった。

健司の表情がわずかに曇る。

綾香は学生の頃から生理痛がひどかった。

原因は、当時なんでも冷たいものばかり口にしていたことだ。

付き合い始めてからは、自分が半ば強引にその悪い習慣をやめさせ、徹底的に管理してくれた。時間をかけてようやく体調も落ち着いたのだ。

だが、自分がい
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