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第5話

Penulis: ミライ
会場は、完全な沈黙に包まれた。

慎二の顔に浮かんだ青ざめた表情は、一瞬だけ固まり、すぐに場違いな嘲笑へと変わった。

彼はマイクを取り、わずかに首を振る。声には露骨な苛立ちが押し殺されていた。

「若音、今日はもう帰れ。感情的になってる。会社の話は、明日にしよう」

そう言って手を振り、警備員に合図を送る。

警備員は戸惑い、誰も動かなかった。

私は動かない。ただ、腕時計に目を落とした。

「あと二分」

彼の口元に貼りついていた作り笑いが、ついに崩れた。

「……もういい」

疲れたように眉間を揉み、マイク越しに言う。それは配慮のようでいて、最後通牒でもあった。

「若音、体調が悪いなら、先に休め。ここは、俺が引き受ける」

――返事はしない。再び腕を上げ、秒針が最後の目盛りを越えるのを、静かに見つめた。

「時間切れ」

私の言葉とほぼ同時に、宴会場の大扉が勢いよく押し開けられた。

スーツに身を包んだ一団が、堂々と足を踏み入れてくる。

先頭に立つ男の顔を認識した瞬間、慎二の瞳孔が、鋭く収縮した。

――彼は分かってしまったのだ。自分と私に次ぐ、第三位の大株主。長年、表舞台に
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