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20. 逃避行①

Author: 鷹槻れん
last update publish date: 2026-08-15 03:41:00

 そうが迎えにきてくれて、エントランス前に横付けされた彼の車に乗り込んでマンションの敷地を出るまでの間、結葉ゆいははずっと『みしょう動物病院』の方をソワソワと気にして気持ちをピンと張り詰めさせていた。

 いつ、偉央いおが逃げようとしている自分を見咎みとがめて追いかけてくるんじゃないかと気が気じゃなかった結葉ゆいはだ。

 だが実際は結葉ゆいはが見つめる先。

 『みしょう動物病院』の駐車場は満車で、駐車スペースが空くのを待っている車も数台いるほどの盛況ぶりだったから。

 当然結葉ゆいはが懸念したように偉央いおが彼女を追いかけて建物から出て来るようなことはなかった。

 そう結葉ゆいはを気遣ってくれたんだろう。

 前回このマンションを訪れたときには山波やまなみ建設の社用車軽トラだったのが、今回は黒のミニバン――ヴォクシーで来てくれていた。

 助手席に乗ったら外から丸見えだ、怖い…&hellip

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