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第129話

Auteur: 青葉凛
「嫌よ、どうして私たちが出て行かなきゃならないの!ここも私たちの家だわ。他人に譲るもんですか。今日、きっちりと納得できる説明をいただくまでは、私はテコでもここを動きませんからね!」

早苗は狂ったように喚き散らした。その瞳に宿っているのは、家族としての情愛などではなく、失われようとしている利権への飽くなき執着だけだった。

「いい加減にしろ!」 律の鋭い怒声が広間に響き渡った。

「もし今日、あなたたちのせいで祖母の身に万が一のことがあったら、私が絶対に承知しない!会社を誰に託すかは祖母自身の決断だ。あなた方の誰が、これまで会社にまともな貢献をしてきたというんだ。祖母の判断に口出しする資格などないはずだ!」

律はとっくの昔にこの一家を見限っていた。これまでは、言葉を交わすだけで無駄だと割り切り、彼らの愚行を行動で封じ込めるだけで、直接責め立てることはしてこなかった。

だが今は違う。激しい怒涛のような口論を前に、志津の顔色は蒼白になり、痛む胸を押さえるように息を乱している。

せっかくの祖母の誕生日を、自分たちの欲のために台無しにする厚顔無恥な振る舞いに、律の怒りは限界を超えていた。
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