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last update Veröffentlichungsdatum: 25.07.2025 19:12:46

「で? マジでどうしたんだ? お前が間違えるなんて珍しいだろ?」

急に真面目な顔をして翔太が聞いてくる。

「なんでもないって。今日はマジで間違えたの。あっ、昨夜さぁ金狼さんに会ったよ俺」

俺は窓の外を見ながら答える。ホントにただ間違えただけ。

だから、それ以外に深い意味はないんだ。

「マジで? 俺も逢いてぇ~!」

金狼さんは夜の街では有名な人で、でもなかなか逢えないのだ。神出鬼没だからさ彼。

あぁ、翔太が別世界にトリップしてやがる。

「翔ちゃん彼女は元気?」

翔太の指にリングがはまってねぇ。彼女にもらったヤツが…。

「ん? あぁ、別れた。二股かけてやがってさ、ブチ切れてリングも全部、突っ返した。でも、新しい彼女も出来たし今度また紹介するわ」

相変わらず手がはえぇな。もうできたのかよ。

因みにこの男は俺の幼馴染で、昔からの旧友という名の悪友だったりもする。しかも中学の時からZEAという暴走族の頭をやってる。

夜の俺を…蒼華を守ってくれているのが翔太たちZEAだ。

「さ、蒼ちゃん行こうかぁ~」

にっこり微笑みながら俺は翔太に腕を掴まれて引きずられて行く。

「い~や~だ~は~な~せ~」

なんて無駄な抵抗をするが離してもらえず結局は朝会へと出る羽目となった。

体育館に入った途端に湧き起こるどよめき。俺が朝会に出たことでみんな驚いてんの。

担任の吉田はあれだ、俺が曜日間違えたのに気が付いたんだろうな笑ってやがる。嫌味なやつだ。

ちくしょ~!!

くっそなっげぇ~校長の話を何度も欠伸を噛み締めながら翔太の肩に顎を乗せて聞いていた。

ホントは俺の居場所は翔太よりも、もっと前なんだけど理由があって俺は翔太の後ろにいる。

俺が欠伸をする度に翔太が笑ってやがる。身体が揺れっからバレてんだよ。このヤロ。

「では、次に生徒会長からの連絡です」

やっと校長の話が終わったと思ったら今度は生徒会長かよ。なんて思ってステージに上がってきた人物を見て驚いた。

「翔ちゃん、あれ誰?」

俺は小声で聞いてみた。俺マジで朝会って出ないから生徒会のメンツの顔とか知らないんだよね。

「はぁ? お前いくらなんでも覚えとけよ。うちの生徒会ぐらいさ。2年特Aクラスの金城拓真きんじょうたくま。成績は常に学年トップだ」

翔ちゃんはそう説明してくれるが

嘘だ、マジで?

だって、あの顔はどう見ても昨夜あの公園で逢った金狼さんじゃん。

俺が見間違えるはずがない。記憶力は誰よりもいい。一度、見て覚えたら忘れない。

キチっと制服着てメガネかけてるけど、あのキレイな金髪と漆黒の瞳は間違いなく金狼さんのモノだ。

「なに? 知り合いか?」

翔太が聞いてくる。

「いや…そうじゃないんだけど…夜の街に出てるってことはないよね?」

俺は質問を質問で返した。

「それはねぇだろ? 堅物で有名な男だぜ? 出るわけねぇだろ」

なんて言われた。

「そうだよな…知り合いに似てたから…翔ちゃん…ごめん…俺…もうダメ…」

俺は翔太の肩からズルズルと落ちていく。

「ちょ…お前はぁ~もっと早く言えぇ!!」

俺のぶっ倒れる音と翔太の叫び声が朝会をしている体育館の中に響き渡ったのだった。

俺が朝会に出ない理由。それは貧血を起こすからだ。

だから俺はいつも翔太の傍にいる。

ぶっ倒れた俺は翔太に抱きかかえられ、そのまま保健室へと連行されたのだった。

翔太の奴はぶっ倒れるの知ってても朝会に引きずり出すんだからヒデェ男だ。

で、倒れた俺を介抱してくれるいいヤツでもある。

ホント、厄介な身体だよマジで…。

槇瀬陽翔

2026/01/21…今更ながら誤字脱字等の修正をしました。

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Aktuellstes Kapitel

  • 蒼い華が咲く   96

    自分の格好なんて構わずに自分のクラスに戻り一目散に翔太に駆け寄り抱きついた。「蒼樹?おまっ…」 翔太は一瞬驚いた声を出したけどすぐに俺の異変に気付いた。 「山根悪い。俺と蒼樹ちょっと生徒会室に行く。事件だ」 翔太は抱き着いたままの俺を軽々抱き上げて山根に告げる。 「わかった」 山根の返事を聞くと翔太は足早に教室を出た。 「殺したのか?」 生徒会室に向かう途中に翔太が聞いてくる。 「殺してない…けど…危なかった…」 俺の言葉にホッと息を吐く。俺は翔太に抱きつく腕に力をこめた。「生徒会に行く前にちょっと寄り道するぞ」 翔太はそういいながら行き先を変える。翔太が来たのは誰も使ってない教室。ここは西棟でも誰も来ない場所。扉に凭れながら床に座り込んで優しく俺を抱きしめてくれる。わかってる俺を落ち着かせるためだって…「やったやつの目的は?」 俺の背中を優しくあやすように叩きながら静かに聞いてくる。わかってるよ。言わなきゃいけないの… 「…拓真絡み…でも…」 翔太のシャツをギュッて握りしめる。 「大丈夫だ。金城にはなんもしねぇよ」 そんな言葉と共に優しく頭を撫でられ額に目元に頬に優しいキスが降りてくる。いつも翔太が俺を落ち着かせてくれる行為。それでも今日の俺には効果がない。翔太もそれをわかってる。それでもそれを今この場所でやるのはこれ以上俺が酷くならないため。 「蒼樹。あいつは今日のことを知れば自分で動く。金城はそういうやつだ。だから俺は動かない。動く必要がない」 優しい音色が耳の奥に流れ込む。少しだけ和らいでいく俺の気分。それでも今の俺には意味がない。翔太もそれをわかってる。だから生徒会に行く前にここに来たんだ。 「あんまり長くここにいるわけにはいかねぇからもう行くぞ」 「…ん…」 判ってる。報告しないといけないもんね。 「大丈夫だ」 翔太の優しい声がもう一度、耳の奥に吹き込まれて額に目元に頬に優しいキスを落され最後に唇に落されるもの凄く優しいキス。子供がじゃれ合うようなキス。俺と翔太の儀式。「おし、行く」 翔太はそう宣言して俺を抱き上げたまま立ち上がり生徒会室に向かうために教室を出た。あぁ、これで全部あの人に知られちゃうんだね…俺の大切な恋は終わっちゃうんだね…あの人にサヨナラしなきゃいけないんだね…やっぱり俺は

  • 蒼い華が咲く   95

    「差し入れ」眼の前にオレンジジュースが差し出されて驚いて見れば美咲ちゃんだった。俺はそれを受け取り「ありがとう。みんな、なんか言ってた?」聞いてみる。「働き過ぎだって」美咲ちゃんはそれだけ言うと戻っていった。俺は壁に凭れオレンジジュースを見つめる。「って」突然の痛みに声を上げる。「眉間に皺。なに考えてんだ」翔太が聞いてくる。「オレンジジュース苦手だなぁ~っと…」小さく笑い答える。実際本当のことだし…。ジュースはダメだけどお酒は平気って俺も変だよね。「あぁ、そういえばジュースはダメだったな。変えてやろうか?」翔太も納得して聞き返す。「いいよ。このままで。みんなに悪いからね」俺は一気にそれを飲み干した。「無理しやがって…」翔太は俺の手からコップを取って頭を撫でて戻っていった。「織田、写真いいか?」佐伯が訊いてくる。「ほいほ~い」俺は呼ばれて海馬の方へと戻っていく。どれだけこなしたのかなぁ~??気が遠くなるほど写真を撮りまくってたよ俺?「織田、休憩にいってこい」なんて言われる。「は~い。じゃぁちょっと行ってくる~」俺はそう返事をして教室を出ていく。俺は特に行く場所がないからボーっと歩いてた。ホント俺は別に行く場所がないからダラダラと歩いてた。「先輩ちょっと付き合ってよ」不意に声をかけられて振り返れば見覚えのある顔。拓ちゃん絡みか…。「はいはい。いいけど…」俺はそう返事をして後輩の後についていった。俺が連れてこられたのは誰もいない東棟の教室。ドンっていきなり後ろから押されて勢い余って教室の中に倒れ込む。教室の中には数人の男。あぁ、そういうこと。「男のわりにはキレイじゃん」「上玉じゃん」「だよな」なんて言葉が交わされ押さえ込まれる。はぁ~。俺ってつくづくこういうパターンが多いな。ビリビリと破られていく服。はぁ~めんどくせぇ~「なんか言えよ」「つまんねぇジャン」「怖がってみろよ」あ~あ。今ので完全に変なスイッチ入っちゃったよ俺。「てめぇら邪魔」思いっきり相手を振り解く。「なっ」「てめぇ」「なにしやがる」お決まりのセリフ。俺はゆっくりと立ち上がり「こいよ。相手してやるから」冷たく言い放つ。「貴様!」「舐めんなや!」「くらいやがれ!」男たちは俺に殴りかかってく

  • 蒼い華が咲く   94 始まりました文化祭

    本日は晴天。気分は土砂降り。やってられっかぁ~!!!とか思うものの文化祭が始まってしまったわけです。みんな楽しみにしてたね…。 俺はというと…白いセーラー服に身を包み背中まであるストレートのカツラに淡いピンク色のリップ付。 しかもクラス看板にはしっかりと織田蒼樹と写真撮影。1回200円。なんて文字が…逃げてぇ~!マジで逃げてぇ~!!!でもさ、条件反射というものは恐ろしいもので…気づいたときにはもう 「あの…写真いいですか?」 なんて聞かれれば 「は~い。大丈夫だよ~」 なんてニッコリスマイルで答えちゃうわけで…これで何人目よ?海馬が写真部員だからせっせと撮ってるんだけどね。 あぁ、勿論インスタントカメラだからすぐに写真は出来上がるんだよ。だから撮ったらすぐにお客さんにあげられるんだ。 「あの…ついでにオーダーもお願いしてもいいですか?」 なんて聞かれればにっこりスマイルで 「どうぞ~♪」 なんて答えてクラスのやつに受け渡してしまう自分が怖い。いやさ、俺の瞳って蒼じゃない?だからどんなカッコをしてもわかっちゃうわけよ。 それに今日はメガネしてないし。みんなに取られちゃったんだもん。 しかもさ誰が選んだのかこのカツラって蒼色なわけよ。 だから俺だってバレバレじゃん!「あ~!織田せんぱ~い!キレイ!」 「ほんとだぁ~!」 「せんぱ~い。写真いいですかぁ~!」 なんて団体でこられたりね… 「はいはい。一人で?それともみんなで?」 一応聞いてみる。聞かなくてもわかってるけど… 「みんなのとも欲しいけど一人のも欲しぃ!」 「だよねぇ~」 「だよなぁ~」 なんてね。これお決まりのパタ~ン。 「ほいじゃぁ、団体は一人100円で一人は200円で~す」 なんて軽く説明をしてお金を入れるための小さな箱を差し出す。 「はい!了解です!」 なんて返事が返ってきてお金を入れてくれる

  • 蒼い華が咲く   93

    「じゃぁ、悪いがまた放課後に頼む」拓ちゃんは俺の頭を撫でて自分のクラスに入っていった。俺たちも自分たちのクラスに入って自分の席に着く。「メガネ変えたのか?」いきなり翔ちゃんに聞かれちゃった。「拓ちゃんがね、俺のヤツつけてんだ。拓ちゃんが俺のためにって拓ちゃんなりのアピール」カバンを置いて椅子に座ってメガネを外してそれを見て答えた。「なるほどな。わかるやつにはわかるからな。それでいいんじゃねぇ?」翔ちゃんが優しく俺を撫でてくれる。「あっ…翔太お前、拓ちゃんになんてメールしたんだよ」ふと思い出して聞けば「ん?いや別に?ただお前が落ち込んでるってメールしただけだぜ」この人はほんとに…きっと俺の状態を全部伝えてんだろうな。「頼むからあんま変なメールするなよ」強くは言わずただ呟いただけ。「言わなきゃ伝わらないことだってあるだろうが。特にお前は隠すんだから。それに言っただろ?あいつは今までのやつらとは違うって…信じろって」翔太は俺の頭を何度も撫でてくれる。翔太の言ってることはわかるんだ。「そうだけどさ…でもさ…やっぱり怖いんだ…」一度味わった恐怖は拭いきれないんだ…「そんなのわかってる。でもあいつは違うそれは信じろ。だからな?少しは素直になってみな?っというか十分素直だよな最近。ただ本当の自分が曝け出せないだけで…」うぅ。痛いところをついてくる。さすが翔太だ。「これでも努力してるんだもん。でもやっぱりストッパーがかかっちゃう。どうしても最後の一歩が踏み出せない。もう少し時間がかかりそう」努力はしてるんだ。本当の自分を見せようって。本当の自分を知ってもらおうって。でも最後の一歩が踏み出せない。怖くて…あの人を失うのが怖くて…「あんま無理すんな。あいつはお前のことホントに待っててくれるから」翔太はそう言ってくれる。翔太じゃなきゃわからない俺。翔太に

  • 蒼い華が咲く   92

    pipipipipiいつものように携帯のアラームで目を覚ます。ゴソッと動いて違和感に気付く。あるはずのない温もり。 俺は目を開けてその存在を確かめる。あぁ…やっぱり拓ちゃんだ…俺はその胸にすり寄った。この場所にいるときだけ俺だけのもの…俺だけのものでいられる瞬間…すり寄ったらギュッと抱きしめられた。 「おはよ」 俺は拓ちゃんの胸に顔を埋めたままいえば 「おはよう」 拓ちゃんは抱きしめる腕に少しだけ力を込める。俺…やっぱり拓ちゃんが好き…誰よりも…拓ちゃんが好き…「朝飯、作るか」 拓ちゃんは携帯で時間を確認して言う。 「ん」 俺は小さく頷いた。本当はもっとこうしてたい。でも学校だしね。 拓ちゃんは俺を離すとベッドから降り部屋を出て行った。ほんと…俺が好きでいいのかな?闇を纏う俺が好きでいていいのかな…あなたは太陽のような人なのに…俺は…俺は闇そのもの。ねぇ拓ちゃん…あなたは俺の何を知っているの?あなたは俺のどこまでを知っているの?全部知ってるの?あなたは本当の俺を知っても傍にいてくれるの?俺は拓ちゃんの作ってくれたご飯を食べて二人で一緒に学校に行くために家を出た。いつもなら一人なのに今日は拓ちゃんと一緒…なんか不思議…「バスだけどいい?」 俺は拓ちゃんに聞いてみた。 「あぁ、それでいい」 拓ちゃんはそう返事をしてくれる。 俺たちはバスに乗り込み学校へと向かった。もっと…もっと拓ちゃんの傍にいたい…もっと…傍に…バスに揺られ俺は隣に立ってる拓ちゃんを盗み見る。信じていいのかな…拓ちゃんの言葉…「どうした?」 俺の視線に気が付いた拓ちゃんが訊いてくる。 「ううん、なんでもないよ」 俺はそう誤魔化した。実はさ今、拓ちゃんがつけてるメガネね俺のやつなんだ。俺がつける前に拓ちゃんに取られて掛けられちゃった。 で、俺の方が拓ちゃんのやつ。これさ、拓ちゃんの心遣い。気付くやつは気付くんじゃないのかな?俺と拓ちゃんのメガネが違うの。ホントはすごく嬉しいんだ…たったこれだけのことだけど俺にはすごく嬉しいこと…これだけで幸せを感じられるんだ…バスを降りて溜め息をつく。俺が俺じゃなくなる瞬間。 「行くぞ」 拓ちゃんが声をかけてくるから 「あっ…うん」 俺は返事をして拓ちゃんの後をついていく。門を入っ

  • 蒼い華が咲く   91

    「疲れたか?」 不意に訊かれた。 「えっ?ううん。全然。俺が本当に役立ってるのかが疑問なんだけどね」 俺が素直に言えば 「あぁ、あいつらは必要なこと以外は聞かないからな。あいつらが聞くってことはそれで役立ってるんだよ」 拓ちゃんが言う。拓ちゃんもだよね。拓ちゃんも必要なこと以外言わないのは…「そうなんだ」 う~ん、納得いくようないかないような…俺が考え込んでいたらぐしゃぐしゃっと頭を撫でられた。 見上げればすっごく優しい顔で拓ちゃんが微笑んでた。不覚にもドキッと胸が跳ねる。 「苗代からメールもらった。お前が悩んでるって」 ちょっと、翔太!なに余計なことしてんだよ! 「お前はお前のままでいればいい。俺と距離なんか開けなくていい。そんなことされれば俺のがへこむ。それにあいつらの言葉なんか気にするな。俺が本気で傍にいてほしいと思うのは蒼樹、お前だから…」 拓ちゃんがまた頭を撫でる。 「俺でいいの?俺って隠し事してるよ?そんな俺でもいいの?」 不安を胸に聞いてみる。拒まれるのが怖い。 「いつか話してくれるんだろ?だったらそれでいい。俺は蒼樹がいいんだよ。織田蒼樹がな」 拓ちゃんが笑う。ホントこの人どれだけ俺を喜ばすの?どんだけ俺を喜ばす呪文を知ってるの?俺…拓ちゃんの傍にいたい。このままずっと傍にいたい…「ほら、帰るぞ」 そう言って差し出されたのは拓ちゃんの手。俺はいつものようにその手を握りしめる。伝わる温もりが俺を安心させてくれる。それを合図にするようにゆっくりと手を繋いだまま歩き出す。俺たちは手を繋いだまま俺の家まで帰ってきた。「泊まろうかな」 ポツリと拓ちゃんが言い出す。 「えぇ?俺はいいけど大丈夫なの?」 俺が驚いて聞けば拓ちゃんが少し考え 「決めた。泊まる。明日、教科書を貸してくれ」 はっきり言いきった。そりゃさ、もっと拓ちゃんと一緒にいたいって思ったけどさ驚きですよ。 「それぐらいいいけどさ…まぁいいや…」 俺は玄関の鍵を開る。なんだか拓ちゃんが家に泊まるのが違和感なくなってきた気がする。俺が扉を開ければ拓ちゃんはいつものようにあがって俺の部屋へと向かう。 俺も玄関の鍵を閉めて拓ちゃんの後を追う様に自分の部屋に向かった。部屋に入れば拓ちゃんがブレザーを脱ぎネクタイを外してた。ついでにメガネ

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    翔太の優しい声に反応するように顔を上げると額に目元に頬に優しいキスが降りてくる。そして最後に唇に…。 触れるだけの、子供がじゃれ合うような軽いキスを繰り返す。もう一度、額に唇を寄せ 「もう大丈夫か?」 優しい声で静かに聞いてくる。俺はそんな声を聞きながらそっと目を閉じ息を吐く。 「ありがと翔太。もう大丈夫」 翔太のこの行為のおかげで俺はいつも落ち着ける。そしていつもの偽りの俺へと戻れるんだ。 「ねぇ」 躊躇いがちに声をかけられ 「ん?」 二人して声のした方を見る。 「二人とも付き合ってないんだよね?」 雅がそんなことを聞いてくる。 「そうだけど?どうして?」 なんで

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  • 蒼い華が咲く   60

    「今度からバラに手を出すなよ。容赦なく殺すぞ?あの三人にも手をすな。死にたくなきゃ俺に関わるな。俺にちょっかい出せば殺すからな」 ボスである男の腹を殴り胸倉を掴んでいた手を離す。ドサリと男が崩れ落ち地面に倒れる。あぁ…染まっていく…黒く…黒く…闇に染まっていく…「蒼華!」 後ろで叫んでる。振り返れば今、倒したばかりの男が鉄パイプを振り上げていた。めんどくせぇ。俺はそれを受け止め鳩尾に蹴りを入れ男から鉄パイプを奪いとり 「死にてぇんだ。じゃぁさ、このままこいつで殺してやるよ。こいつで首絞めてさぁ~」 男の目の前でパイプを変形させていく。ベキベキと音が鳴る。「「「「「蒼華!!

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  • 蒼い華が咲く   59

    「それで苗代くん、今あそこで喧嘩している彼は誰?」 雅は静かに聞いてくる。 「誰にも言わねぇって約束できるのならその問いに答える」 俺は溜め息をつき三人を見る。 「そこまでして隠す必要があるということ?」 雅がまた訊き返してくる。まぁ、納得できねぇ話だろうけどな。 「リスクが高いっていったろ?特に金城にはいってほしくない。蒼樹が金城に隠している以上な」 蒼樹が本気で金城に惚れていて本来の自分が曝け出せなくて隠している以上言ってほしくはない。 あいつは…臆病だから…今の関係が壊れるのが怖くて身動き取れなくなっているのだから…その原因は全て過去にある…過去の恋愛事情に…家庭のこ

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  • 蒼い華が咲く   58

    side翔太はぁ、まったくあいつはまた厄介なことを引き受けやがって…。俺はメンバーたちといつもの場所に来ていた。いつもの俺たちが蒼華に危害を与えるやつらを制裁する場所。工場の跡地。「翔ちゃ~ん。お待たせぇ~」 蒼樹がいつものようにのんびりやってくる。その後ろには見覚えのある顔の三人。そして、その後ろに御一行様。はぁ、ほんと面倒だな。 「お前はまた面倒なことに首突っ込んだだろ?」 呆れながら言ってやる。 「んふふ。さすが翔ちゃん。じゃぁ、この三人守ってね?」 っておい! 「おい、こら。お前が出ていってどうすんだ!俺たちの意味がねぇだろうが!ったく」 俺は溜め息をつく。いつも

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