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蒼と空の対立

Author: ちばぢぃ
last update Last Updated: 2025-07-17 08:00:43

バレンタインデーから1週間が経った。朝の教室はいつも通り笑い声が溢れてたが、蒼人の心は理沙の告白で揺れ続けていた。

Kからの嫌がらせは相変わらず続き、ズボンを下げられたり、嘲笑の対象にされたりする日々が続いていたが、理沙の純粋な気持ちが蒼人に小さな光をもたらしていた。

一方、空と律はまだ蒼人が理沙に告白されたことを知らず、蒼人への想いをそれぞれ胸に秘めていた。しかし、この日はそれらが一気に表面化するきっかけとなった。

朝のホームルームが終わり、教室がざわつき始めた時、空が蒼人の席に近づいてきた。ぎこちない関係が続いていた二人は、言葉を交わす機会が減っていたが、空の表情には決意が宿っていた。空はバレンタインデー前に蒼人にチョコを贈った後、返事が聞きたいと焦りを感じていた。

「ソ:蒼人、チョコ…受け取ってくれたよな? 俺、ちゃんと向き合いたい。」

蒼人は驚いて顔を上げ、空の真剣な目を見た。理沙の告白で心が揺れている中、空の言葉は予想外の重みを持った。だが、すぐにKたちの視線を感じ、蒼人は戸惑いを隠せなかった。

「ア:うん、受け取ったよ…でも、今は…考えてる。」

その曖昧な返事に、空の眉が寄った。蒼人との絆が揺らいだことを悔やみ、今回ははっきりと気持ちを伝えようとしていた空だったが、蒼人の態度に苛立ちが募った。

「ソ:考えてる? 何だよ、それ。俺はお前を忘れられないって言ったのに、ふざけてるのか?」

教室の喧騒が一瞬静まり、Kや他のクラスメイトが二人のやり取りに注目し始めた。蒼人は空の感情の激しさに圧倒され、理沙の告白を打ち明けるタイミングを失った。空は蒼人のためらいを見て、さらに声を荒げた。

「ソ:お前、最近おかしいだろ。俺のこと避けてるみたいで…何か隠してないか?」

蒼人は動揺し、言葉を詰まらせた。理沙の告白を知られたら、空との関係がさらに壊れるかもしれないという不安が頭をよぎった。だが、その瞬間をKが利用し、からかいの火種にしようと近づいてきた。

「K:おお、恋の三角関係か? 蒼人、誰か他の奴と浮気でもしてんの?」

Kの言葉に教室
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  • 蒼人と空、君と過ごしたあの季節   湯船の秘め事

    ~ 浴室への足音、期待と緊張 ~ゴールデンウィークの夜、蒼人の自宅は静寂に包まれていたが、浴室へと向かう4人の足音が家の廊下に微かな響きを残していた。リビングでの罰ゲームが終わり、汗と興奮で火照った蒼人、空、律、唯は、タオルと着替えを手に持って次の舞台へと進んだ。廊下の木製の床は冷たく、素足が触れるたびに小さな軋み音がして、緊張感を高めた。窓から差し込む月明かりがカーテンを透かし、薄暗い光が4人のシルエットを浮かび上がらせていた。蒼人が「よし、風呂でスッキリしようぜ」と声をかけ、空が「うん、身体がベトベトだ…楽しみだな」と笑顔で応じた。律は「蒼、ほんと続ける気かよ…心臓バクバクだ」と呟き、唯が「兄ちゃん…一緒だと…怖いけど…」と小さな声で付け加えた。4人は浴室の引き戸を開け、湯気と湿った空気が顔を包んだ。浴室はタイルで覆われ、湯船から立ち上る熱気が壁にうっすらと水滴を浮かべていた。洗面台にはシャンプーやボディーソープのボトルが整然と並び、小さな窓から星の瞬きが垣間見えた。蒼人は「脱ごうぜ、みんなで楽しむぞ」と促し、4人は服を脱ぎ始めた。~ 脱衣の瞬間、視線の交錯 ~空が最初に動き、Tシャツを脱ぐと、ツルツルな白い肌が月明かりに照らされて輝いた。細い肩と胸が露わになり、汗が光る肌が湯気と混ざり合って幻想的な雰囲気を醸し出した。「蒼、みんな裸になるの…ドキドキするな」と空が笑い、首を軽く振った。律もシャツを脱ぎ、華奢な背中と細い腕が現れ、「蒼、俺もやるしかないか…変な気分だよ」と照れくさそうに呟いた。唯は恥ずかしそうに服を脱ぎながら、「兄ちゃん…見ないで…恥ずかしい…」と顔を隠し、小柄な体が赤らんだ。蒼人もパンツを脱ぎ、9センチに硬くなったち〇こが露わになった。皮が被ったままの先端が主張し、微かな我慢汁が滲み出して太ももに滴った。4人は脱衣スペースに立ち、互いの裸体をチラリと見つめた。空の胸元には汗が流れ、律の細い腰が湯気にぼやけ、唯の丸いお尻が月明かりに映えた。蒼人は3人のツルツルな肌と未発達な身体を眺め、心の中で「(みんな…こんなに綺麗だ…また興奮してきた…)」と疼いた。空が「蒼、早く湯船に入ろうよ…熱そうだ」と促し、律が「うん、身体が重い…

  • 蒼人と空、君と過ごしたあの季節   番外編12 夜の営み

    ~2日目の夜、眠れぬ欲望の目覚め ~宿泊施設の部屋は深い静寂に包まれていた。畳の床には6つの布団が整然と並び、窓から月明かりが差し込み、薄暗い光が部屋を照らしていた。棚には湯呑みが置かれ、木の香りが微かに漂い、遠くで虫の鳴き声が聞こえた。10歳の蒼人は、夏休み以降、K、T、Yと会うことがなく寂しさを感じていたが、Sとの時間がその空白を埋めていた。Sは無邪気な笑顔と無知な性格が特徴で、蒼人の奇妙な行動を笑顔で受け入れてくれた。身長は蒼人とほぼ同じで、ツルツルな白い肌と未発達な身体が印象的だった。グループは蒼人とS、駿、隼斗、悠太、理玖の6人で、クラスではあまり話さない大人しいチームだった。駿は細身で静か、隼斗は丸顔で控えめ、悠太は汗ばむ首が目立つ内向的な子、理玖は小柄で口数が少ない少年だった。2日目の登山での自然や、お風呂での理玖の触れ合いが頭をよぎり、特にそのツルツルな肌やち〇この感触が記憶に残っていた。布団に横たわり、就寝時間を過ぎた今、蒼人は眠れずにいた。隣で寝ている理玖の寝顔が目に入り、静かに呼吸する姿に好奇心が再び湧き上がった。蒼人の心は、1日目の夜に理玖のち〇こを咥えた感触や潮吹きの瞬間を走馬灯のように駆け巡った。「(また…理玖と…もっと…)」と呟き、興奮が抑えきれなくなった。6センチの通常状態だったち〇こが7センチに硬くなり、薄いパジャマの中で脈打った。皮が被ったままのち〇こは、動くたびに熱がこもり、微かな我慢汁が滲み出し、パジャマに湿った感触が広がった。蒼人は布団の中で身体を動かし、理玖の寝顔をじっと見つめた。月明かりに照らされた理玖のツルツルな頬や、細い首筋、平坦な胸が目に留まり、欲望が頭を支配し始めた。~ 禁断の再会、理玖への接近 ~蒼人は我を忘れ、体が取り憑かれたように動いた。ゆっくりと布団から這い出し、理玖の布団のそばに近づいた。部屋は静まり返り、Sや他のメンバーの寝息だけが聞こえていた。蒼人の心臓はバクバクと鳴り、興奮と罪悪感が混じり合った。「(大丈夫、大丈夫…誰も起きない…)」と自分に言い聞かせ、理玖の頬にそっと唇を寄せた。柔らかく温かい感触が口に伝わり、ち〇こが8センチに達した。皮が被ったままの先端から我

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