Beranda / BL / 血と束縛と / 第13話(15)

Share

第13話(15)

Penulis: 北川とも
last update Tanggal publikasi: 2026-01-17 17:00:19

「お前に行動を予測されるなんて、自分が単純だと言われてるようで、軽くショックだ……」

「ひでーよ、先生。俺こそ、どれだけ先生に単純だと思われてるんだよ」

 たまらず声を洩らして笑った和彦は、並んでいるマフラーを指さす。

「お前の予測だと、ぼくのマフラーを一緒に選ぶ、というのも入ってるのか?」

 もちろん、と返事をした千尋が、率先してマフラーを取り上げ、和彦の首元に持ってくる。その状態で、側に置かれた鏡を覗き込んだ和彦は、今度こそ本気で驚いて目を見開く。反射的に振り返ると、そこには、さきほど別れたばかりの澤村が立っていた。

 和彦以上に驚いた様子の澤村は、咄嗟に言葉が出ないのか、物言いたげな表情で千尋を指さした。和彦は慌ててマフラーを千尋に押し返し、澤村に歩み寄る。

「どうかしたのか、澤村先生。女の子たちを待たせているんじゃないのか」

 冗談交じりに言ったつもりだが、動揺して声が上擦ってしまい、ひどく不自然な話し方になってしまう。澤村はようやく我に返ったのか、ぎこちなく頭を動かした。<
Lanjutkan membaca buku ini secara gratis
Pindai kode untuk mengunduh Aplikasi
Bab Terkunci

Bab terbaru

  • 血と束縛と   第30話(9)

    **** 水が撒かれ、葉についた水滴がきらめいている中庭を、和彦はうっとりと眺める。 朝、眠気を完全に払拭できた状態で、出勤するまでのわずかな時間をこうやって過ごせるということは、肉体的にも精神的にも安定している証拠だと思っている。 もう、自分は大丈夫だ――。 確認するように、胸の内で呟く。英俊と会うと決めてから、会ってから、日常に影が差したようで、不安で落ち着かない日々を過ごしていたが、その感覚もずいぶん薄らいだ。和彦にとっての日常が戻ってきたのだ。 長嶺の本宅に滞在し、誰彼となく気遣ってくれる生活は、ある種の癒しだ。ささくれ立った気持ちが和らぐ。だが、癒しも過ぎれば、甘えが出てきそうで、それが和彦は少し怖い。いくらでも甘えればいいだろうと、ここで暮らしている長嶺の男たちは言うだろうが。 不意に、ジャケットのポケットの中で携帯電話が鳴った。こんな時間に誰だろうかと思いながら携帯電話を取り出した和彦は、表示された名を見て、微妙な表情を浮かべる。『――いつまで俺を放っておく気だ』 電話に出た途端、皮肉っぽい口調で言われた。和彦はさりげなく周囲を見回してから応じる。「朝からどうして、あんたの声を聞かないといけないんだ……」『それは、俺が真っ当な勤め人だからだ。一応、お前もな。連絡を取り合うには、一番いい時間帯だと思うぜ』 和彦は露骨にため息をついたが、鷹津は意に介した様子もなく、朝は忙しいとばかりにすぐに本題を切り出した。『で、俺に餌を食わせてくれる気はあるのか?』 とぼける要領のよさがあるはずもなく、和彦は動揺しながら応じる。「朝から話すようなことかっ」『ほお、感心だな。覚えていたか。俺がお前のために働いたことを。役に立っただろ』「……あいにく、あんたが教えてくれた情報を、兄さんに直接ぶつけることはできなかった。ぼくの背後に誰がいるのか、探られるのも嫌だったし。だけど、事情を少しでも知っておいたおかげで、兄さんの話に対して警戒できた」 話しながら、英俊と会

  • 血と束縛と   第30話(8)

     賢吾の腕が肩に回され、ぐいっと引き寄せられる。浴衣越しに、賢吾のてのひらの感触を感じ、千尋との行為の余韻のせいか、体の疼きと後ろめたさが同時に湧き起こる。「……まだ、体が熱いな」 汗で湿った和彦の髪に顔を寄せ、賢吾が官能的なバリトンで囁く。和彦は小さく身震いをしていた。「千尋は、先生を丹念に愛してやったようだ」 和彦はおずおずと賢吾に体を預けると、千尋との行為の最中、ずっと頭の片隅にあったことを口にした。「――……ぼくを慕ってくれる千尋を愛しいとは思うが、ときどき怖くなるときがある。十歳も年上の男と、あいつはずっと一緒にいるつもりでいる。少し前までなら、今だけの情熱で言っているんだと、落ち着いていられたが、刺青を入れ始めたと聞いて、なんだか……怖くなった」「何が怖いんだ」「千尋はもうガキじゃなく、自分で決断できる大人の男になったんだと、痛感させられた。そんな男が、将来、自分だけのものになってくれと言うんだ。もしかして、本気なんじゃないかと――」「本気だと、都合が悪いか?」 パッと顔を上げた和彦は、賢吾を睨みつける。「あんたの息子だろ。将来を憂えるぐらい、したらどうだ」「組を継ぐのが決まっている千尋の将来をか」「だからこそだ。……若いんだから、この先いくらだって出会いはある。将来どころか、ほんの先のことだって、何があるかわからないんだ。ぼくの存在のせいで、千尋の選択の幅を狭めたくない」「あいつはそれほど、バカじゃない。必要とあれば、必要なものを選択する。もちろん、先生をしっかり抱き締めたままな。長嶺の男の執着心と独占欲を舐めるなよ、先生」 賢吾の息遣いが唇に触れる。あっと思ったときには、唇を吸われていた。話の途中だと抗議の声を上げようとした和彦だが、きつく唇を吸われ、熱い舌を口腔に押し込まれると、ほとんど条件反射のように賢吾の口づけに応えてしまう。 賢吾の腕が腰に回され浴衣をたくし上げられた。下着を身につけていないため露わになった尻を揉まれ、さすがに和彦はその手を押し退けよ

  • 血と束縛と   第30話(7)

    ** 寝顔だけは無邪気すぎるほどなのだが、と心の中で嘆息した和彦は、隣で眠っている千尋の顔をまじまじと眺める。和彦を貪りつくして満足したのか、大きなあくびを二度、三度としたかと思うと、あっという間に寝息を立て始めたのだ。 無防備な姿を見ていると、自分の部屋に戻れと叩き起こす気にもなれない。 和彦は、千尋の茶色の髪をそっと撫でてから、Tシャツの上から肩に触れる。行為の最中も、千尋は決してTシャツを脱ぎ捨てることはなかったため、背に一体どんな刺青が彫られつつあるのか、片鱗をうかがい知ることすらできなかった。 今の状態の千尋なら、Tシャツを少し捲ったところで気づかないかもしれないが、それはそれで千尋のプライドを傷つけそうでもあり、疼きそうになる好奇心は抑えておく。 和彦は慎重に起き上がると、肌掛け布団を千尋の体にかけてやる。ドロドロに汚れた状態で眠るわけにもいかず、簡単にシャワーを浴びてこようと、浴衣を引き寄せて着込む。さすがに、枕元に丸まっていた帯を解いていたときは、顔が熱くなった。 覚束ない足取りで寝室を出た和彦は、ギョッとして立ち竦む。「――……帰って、いたのか……」 ようやく和彦が声を発すると、悠然と座椅子に座っている賢吾が、ニヤリと笑いかけてくる。「俺の部屋だからな」 これは当てこすりだなと、さすがに和彦でもわかる。しかも、かなりこちらの分は悪い。襖を開けたままにしていたため、すべての声も、衣擦れの音すら聞かれていただろう。 賢吾がいつからいたのかは知らないが、布団に横になっていると、隣室の座卓はまったく視界に入らないため、気づかなかった。物音でも立ててくれたなら、和彦よりも鋭い千尋が反応していたはずだが、その様子がなかったということは、賢吾もあえて、気配を殺していたということだ。 いろいろと言いたいことはあったが、ここで賢吾を責めては、完全に八つ当たりだ。 よほど苦い顔をしていたらしく、賢吾が機嫌を取るように、和彦に向かって優しい仕種で手招きする。仕方なく和彦は歩み寄り、賢吾の傍らに座り込んだ。「俺の部屋で、俺の息

  • 血と束縛と   第30話(6)

     そう呟いた千尋が上体を伏せ、和彦の胸元をペロリと舐め上げてくる。このとき微妙な角度で内奥を突き上げられ、痺れるような快感が一気に体の奥から湧き起こる。和彦が背を弓形に反らして反応すると、千尋が歓喜に目を輝かせた。「いい? 中が、すげー締まった」 擦りつけるようにして腰を動かしながら、千尋が胸の突起を口腔に含む。その刺激にも和彦は反応し、もどかしく体を揺する。千尋にしがみつきたくて仕方ないのに、両手首を縛められているため、それができない。 穏やかな律動を繰り返されているうちに、和彦の欲望は再び身を起こし、千尋の引き締まった下腹部に擦り上げられるようになる。和彦は伸びやかな悦びの声を溢れさせていた。「あっ、あっ、あっ……ん、ああっ――」「気持ちいい?」 汗を滴らせながら千尋が顔を覗き込んできて、軽く唇を吸い上げてくる。このとき内奥深くを抉るように突かれ、和彦の意識は舞い上がる。「……気持ち、いい……」「俺も。先生が悦んでくれると、もっと気持ちいい」 和彦は思わず顔を背け、ぼそぼそと応じる。「恥ずかしいことを、こういうときに言うな。反応に困るだろ」「嬉しいなら、素直に喜んでくれれば――」「だから、恥ずかしいんだっ」「こんなことしてるのに?」 千尋に両足を抱え直され、繋がっている部分がよく見えるよう腰の位置を高くされる。腰の下に枕を入れられているせいもあり、和彦の目にも、浅ましい部分がよく見える。ひくつきながら、必死に千尋のものを呑み込み、締め付けているのだ。さらに千尋は、和彦に見せ付けるように内奥からわずかに欲望を引き抜き、すぐにまた挿入してくる。 和彦が唇を引き結び、強い視線を向けると、千尋は笑みをこぼした。「いいな。先生にそういう顔されると、ゾクゾクする」「お前、性質が悪い――……」 千尋が再び欲望を引き抜く。今度は完全に引き抜かれ、閉じきれない内奥の入り口が物欲しげに蠢く。あまりに生々しい光景に、和彦は眩暈に襲われる。こんな光景を、和彦

  • 血と束縛と   第30話(5)

     すべてを見透かしたような千尋の目で見つめられ、和彦は露骨に顔をしかめる。「そんな厄介な性質、ぼくは持ってない」「えー、本当に?」 返事を避ける和彦の顔を、おもしろがった千尋が覗き込んでくる。ムキになって顔を背けようとしたが、その前に千尋に唇を塞がれていた。 油断すると、すぐに千尋の背に両腕を回しそうになる。我に返って自重しようとするが、口づけが熱を帯びると、つい腕が動いてしまう。それを二度、三度と繰り返したところで、千尋が悪戯っぽい表情で提案してきた。「手、縛ってあげようか?」「……聞くまでもなく、すでにやる気満々だろ」 そう答えた次の瞬間には、和彦の体はひっくり返され、浴衣の帯で後ろ手に縛られる。すぐにまた仰向けにされると、いきなり両足を抱え上げられ、腰の下に枕を突っ込まれた。「千尋っ……」 制止する間もなく、両足を左右に大きく開かされ、千尋が顔を埋めてくる。内腿に熱い息遣いを感じ、和彦は身を竦めた。 羞恥を感じる部分をじっくりと千尋に観察され、それだけで体が熱くなってくる。千尋は、和彦の反応を楽しむように、欲望にフッと息を吹きかけてきた。反射的に和彦は腰を震わせるが、しっかりと両膝を掴まれているため、足を閉じることもできない。当然、縛められている両手も動かせない。 相手が千尋であるせいか、怖さはない。むしろ緩やかな拘束は、官能を高める刺激となっている。「反応いいね、先生」 そう言って千尋が、身を起こしかけている和彦の欲望に唇を這わせ始める。先端を舌先でくすぐるように舐められてから、括れを唇で締め付けられる。欲望の付け根から指の輪で扱き上げられながら、欲望を口腔深くまで呑み込まれていた。「うっ、うっ……。あっ、い、ぃ――」 浅ましく腰が揺れる。もっと興奮しろと言わんばかりに、千尋の片手が柔らかな膨らみにかかり、優しい手つきで揉みしだかれる。和彦は上体を仰け反らせて反応していたが、そんな和彦の反応に煽られたように、千尋の愛撫が激しさを増す。「うあっ」 柔らかな膨らみにも舌が這

  • 血と束縛と   第30話(4)

     布団に押し倒された和彦の上に、千尋がのしかかってくる。この部屋で、いつも和彦に覆い被さってきて、顔を覗き込んでくるのは賢吾だが、こういう形で千尋を見上げるのは、違和感よりも後ろめたさを感じる。そして、抗い難い高揚感も。 浴衣の帯を解かれて前を開かれる。二日ほど前に賢吾から与えられた愛撫の痕跡が、ようやく薄くなりかけていたところだが、まだ完全に消えてはいない。千尋は、和彦の体を見下ろしながら、それを確認しているようだった。「こうして見ると、オヤジってやっぱり、先生のこと大事にしてるよね。優しく撫で回すんじゃなく、大蛇らしく、ギリギリと締め上げてる感じ。何かの拍子に先生を抱き殺しそう」「……楽しそうな声で、不吉なことを言うな」「でも、オヤジにそこまで想われるって、嬉しくない?」 この場合、どう答えればいいのか、和彦には咄嗟に判断がつかなかった。顔を背けると、千尋の唇が耳に押し当てられる。「俺も、先生のことを想ってる」 熱い舌に耳朶を舐られたあと、チクリと痛みが走る。千尋が耳朶に噛みついたのだ。身震いしたくなるような疼きが背筋を駆け抜け、和彦はうろたえていた。「――噛み付いて、先生の血も肉も味わいたいぐらい」 首筋を舐め上げられて呻き声を洩らす。すでに興奮している千尋を煽るのは容易く、和彦の体の上で獣が猛る。 浴衣と下着を剥ぎ取られ、肌に千尋が食らいついてくる。もちろん、血が出るほど噛み付いてくるわけではなく、強く肌を吸い上げ、自分の痕跡を残し始めたのだ。「お前……、この部屋だから、興奮しているのか?」 千尋の髪を撫でながら和彦が問いかけると、上目遣いに見上げてきた千尋が、恨みがましい口調で応じる。「俺は必死なのに、先生は余裕たっぷり……」「びっくりしてるんだ。お前が……必死だから」 千尋は大きく息を吐き出すと、和彦の唇を軽く吸い上げてくる。「俺はいつでも必死だよ。先生に触れるときは、頭がカアッとして、難しいことは考えられなくなる」「…&h

  • 血と束縛と   第7話(3)

    「鷹津は、組が動いてハメなきゃいけないぐらいには、刑事としてはそこそこ有能だ。が、性格に問題がありすぎる。あのキレた男が、職務なんて屁とも思ってないと知ったところで、俺は驚かないな。今は……私怨で動いているんだろう。俺を、どうやって痛い目に遭わせてやろうかって考えながら」 やはり、鷹津をハメた張本人は、賢吾なのだ。ヤクザの言うことすべてを鵜呑みにする気はないが、和彦が受けた印象からして、鷹津を悪党と言った賢吾の表現は間違っていないだろう。 悪党同士――蛇蝎が互いに睨み合う状況に、気づかないうちに和彦は巻き込まれてしまったのだ。

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-22
  • 血と束縛と   第7話(2)

     和彦はゆっくりとまばたきを繰り返し、なんとか賢吾の話を頭に留めようとする。いろいろと考えようとするのだが、思考はどこまでも散漫だ。「……蛇蝎の、サソリ……」「ああ、そうだ。あれは、悪党ってやつだ。暴力団担当の刑事だったくせに、その立場を利用して悪辣なことをヤクザ相手にやらかして、それこそ蛇蝎みたいに嫌われていた。そこで、ある組が鷹津をハメたんだ。かなり大問題になってな、警察の監査室まで引っ張り出して、県警の本部長のクビが飛ぶかという話までいった」 淡々と話す賢吾のバリトンの響きが耳に心地いい。ふ

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-22
  • 血と束縛と   第6話(36)

    「あの――」「すぐに、アルコールを準備しますから、欲しいものがあれば遠慮なく言ってください。なんといってもここは、客に飲ませてなんぼの、ホストクラブですから」 秦にそう言われて、和彦は喉に手をやる。この店についてから、まっさきに水を飲ませてもらったのだが、さらに喉の渇きを覚えた。 興奮しすぎて、体の水分がずいぶんな速さで汗になったのかもしれない。着ているシャツが汗で濡れて、少し不快だ。それでも、空調を入れた店内の空気はゆっくりと冷え始めていた。 和彦がほっと息を吐き出すと、隣に腰掛けた秦に笑いかけられる。「何を飲みます?」

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-22
  • 血と束縛と   第6話(38)

    「迎えにきてくれるのは、先日の花火大会のとき、必死な様子でクラブまで先生を捜しに来た方ですか? 確か、三田村さん……」「ぼくの本当の護衛です。というより、頼めば、家の片付けすらしてくれるので、世話係みたいなものですね」「今日は先生についていなかったのは、どうしてですか?」「最近、本来の仕事が忙しいみたいです。組のトラブル処理に当たっているそうです。ぼくは、組絡みのそういった事情には首を突っ込まないようにしているので、詳しくは知りませんが」 ワインをグラス二杯飲んだぐらいでは酔わない和彦だが、今日は気が高ぶっている

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-22
Bab Lainnya
Jelajahi dan baca novel bagus secara gratis
Akses gratis ke berbagai novel bagus di aplikasi GoodNovel. Unduh buku yang kamu suka dan baca di mana saja & kapan saja.
Baca buku gratis di Aplikasi
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status