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第16話(4)

Author: 北川とも
last update Petsa ng paglalathala: 2026-02-10 17:00:38

 元日から、なんとも気が重くなるような仕事だった。

 和彦の本来の仕事は美容外科医で、患者のコンプレックスを取り除き、幸せになる手助けをするのが仕事だ。普段は、こういった理想や理念を意識することはなく、患者の望みに近づけるよう努めるだけだ。

 しかし長嶺組の専属医となってから、和彦はいくつかの不本意な手術を手がけていた。

 初詣をした神社の駐車場で賢吾と別れ、組員が運転する車で向かったのは、『池田クリニック』だ。さすがに元日だけあってビル全体に人気はなく、こんな日に慌しく動いているのは、後ろ暗いところがあるヤクザと、そのヤクザに手を貸す美容外科医ぐらいかもしれない。

 そんな皮肉っぽいことを考えた和彦が引き合わされたのは、中年の男だった。凡庸な顔立ちながら、一目で筋者とわかる険しさが顔に張り付いている。

 その男が何者なのか和彦は尋ねもしないし、同行している組員たちも話そうとはしない。組絡みの仕事は、これが普通なのだ。

 和彦への依頼は、男の顔を変えてほしいというものだった。それがどう
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