Beranda / BL / 血と束縛と / 第34話(15)

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第34話(15)

Penulis: 北川とも
last update Tanggal publikasi: 2026-06-09 14:00:43

 中嶋の手が欲望に伸び、ローションを塗り込めるように扱かれる。和彦は新鮮な感触にビクビクと震わせ、そんな和彦に興奮を覚えたのか、中嶋に唇を求められる。促されたわけではないが、和彦もおずおずと中嶋の欲望に触れ、自分がされているように扱く。

 ふざけ合いの延長のような前戯に小道具が加わり、和彦の戸惑いは中嶋によって巧みに溶かされていく。貪り合うような激しいセックスとは違う気楽さは、和彦が現在置かれている息も詰まるような緊張感から解放してくれてもいるようだった。

 元ホストだけあって、こういう手管にも長けているのだろうかと考えたりもしていたが、すぐにそんな余裕はなくなる。

 中嶋の手がさらに奥へと伸び、内奥の入り口をまさぐられた。和彦が微かに声を洩らすと、中嶋はうっすらと笑みを浮かべてから、再びてのひらにたっぷりのローションを垂らし、和彦の両足の間をまさぐってくる。中嶋の指の動きに呼応するように、淫靡な音が一際大きく響く。

 内奥に一本の指がヌルッと挿入されてくる。ローションのおかげでほとんど痛みはなく、馴染みのあるはずの異物感も驚くほどすんなり
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  • 血と束縛と   第41話(9)

    「電話に出なきゃ出ないで、心配した長嶺の誰かがやって来る、か。過保護にされるのも、こういうときは考えものだ。とはいっても、俺はあんたのお守りをしなきゃいかん。途中で放り出したなんて知られたら、長嶺組の怖い男たちに縊り殺されかねない。さて、どうしようか?」 興が乗ったように話す南郷を無視して、ハンドルを握る男に和彦は声をかける。「すみません。車を停めてもらえますか。どこか店の駐車場にでも――」「俺を無視しないでもらえるか、先生」「だったら、ぼくの言う通りにしてください」「いいや、聞けないな」 和彦が睨みつけると、満足げに唇を緩めた南郷が、隊員に向かって短く指示を出した。それは意外なもので、和彦は目を丸くして南郷の横顔を凝視する。 車は、コンビニの駐車場に入ると、あとをついてきていた護衛の車も続く。困惑していた和彦だが、車のエンジンが切られると、おずおずとシートベルトを外そうとする。すかさず、南郷に止められた。「おっと、先生はそのままじっとしていてくれ。動くのは、俺たちだ」「えっ?」 南郷はのっそりと車から降りると、もう一台の車に歩み寄り、助手席のウィンドーを下ろさせる。一方的に何か命じている様子だったが、すぐに戻ってきて、今度は運転席のドアを開けさせた。ここまで運転してきた隊員に今度は耳打ちをして、意味ありげに和彦を見た。 ひどく嫌な予感がした和彦は、ついシートベルトのバックルに手をかける。ただ、小声で打ち合わせをしながらも、南郷がこちらから視線を外さないため、それ以上動けなかった。 その間に、前列に座る隊員たちが車を降り、入れ替わりに南郷が運転席に座る。「ど、して……」 再び車のエンジンがかかったところで、ようやく和彦は声を発する。「居場所を知られず、一人で過ごしたいんだろう。だからといってあんたを、ホテルに置き去りにするわけにもいかない。ということで、いい場所がある。あんたは今夜、そこに泊まればいい。長嶺組には、上手いこと説明しておく」「いえ、でも――」「どうしても車を降りたいなら、今すぐ長嶺組長に連絡を取って、迎えに来てもらえば

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     ここまで頑なに南郷のほうを見ないようにしていたが、静かな車内に響く南郷の息遣いがわずかに荒くなったように感じ、首筋の辺りがざわつく。巧みに殺気を操る南郷に、普段の和彦なら簡単に怯え、委縮するところだが、今夜は違う。心身ともに疲れ果て、怯える気力すら残っていなかった。 投げ遣りな一瞥をくれると、南郷が初めて、おやっ、という表情を浮かべる。「先生、大丈夫か? 血の気が失せて、顔が真っ白だ。調子が悪いんじゃないか」 南郷に指摘されて、吐き気がぶり返してきた。心なしか、頭も痛い。和彦が弱っていると知った途端、南郷の目に浮かんだのは残酷な喜悦の色だった。「さっきからずっと、動揺しているな、先生。自分の父親から苛められでもしたか? それとも、熱烈なキスシーンを俺に見られて、マズイと焦っているか?」「――……さっきも言いましたが、南郷さんには関係ないでしょう」「俺が見たことを、ありのまま長嶺組長に話してみようか……、なんてことを、ふと考えた。あんたに強く執着して、自由にさせているようで、がっちりと束縛している人だ。堅気の男があんたに手を出したと知ったら、どういう反応をするのか見てみたい」 和彦が里見と連絡を取り合っていたと知ったとき、賢吾がどんな行動を取ったのかを思い出し、震え上がる。 暴力は振るわれなかったし、怒鳴られることすらなかった。ただ、肌を針で一刺しされ、淡々と諭されただけだ。それでも、賢吾の恐ろしさを骨身に叩き込まれるには十分だった。 同時に、自分に向けられる賢吾の情の激しさと深さも知ったのだ。 今回、里見との間に起こった出来事は、そんな賢吾を裏切ったことになるのだろうか――。 吐き気が強くなる。和彦が口元を手で覆うと、さすがに南郷も眉をひそめて身を乗り出してきた。「気分が悪いなら、車を停めさせようか?」 和彦は返事をせず、車内から周囲を見回す。決断するのは早かった。 ゆっくりと口元から手を離して、大きく深呼吸をする。「この辺りで車を停めて、ぼくを降ろしてください」「それで?」 どこかおもしろがるような口

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     そしてもう一つ、夜更けにもかかわらず、里見の部屋に誰かが訪れた気配を、和彦は電話越しに感じ取ったことがあったが、おそらく英俊だったのだろう。 それぞれの出来事は他愛なく、気にかけるほどでもなかったが、積み重ねていくことで、和彦から否定の言葉を奪ってしまう。 どうしてそんなことを自分に告げるのかと、すがるように俊哉を見る。すでに、いつもの穏やかな笑みを口元に湛えた俊哉だが、口にしたのは苛烈きわまる内容だった。「――わたしは、里見がお前に向ける恋着と執着を買った。お前をこちらに連れ戻すには、相応の〈情〉が必要だろう。それを持っているのが、里見だ。子供だったお前を大事に守りながら、大人にもした特別な男だ。お前も、彼には特別な想いがあるだろう」「だからって、里見さんを巻き込むなんて、危険すぎるっ」「綺麗事を言う前に、考えてみたらどうだ。大事な男を、さんざんお前を痛めつけてきた英俊に奪われていいのか?」 俊哉の囁きには、異様な力強さと熱がこもっていた。和彦の中から、どす黒い感情を引きずり出そうとしているかのように。 頭と心が掻き乱される。ふいに吐き気を覚えた和彦は咄嗟に顔を背け、きつく目を閉じる。考えたくもないのに、一緒にいる英俊と里見の姿が次々と瞼の裏に映し出され、胸が痛くなった。「里見のことは、総和会に連絡しておこう。わたしの代理人として接し、手出しはするなと。あの化け狐も、否とは言うまい。なんといっても、わたしが誠心誠意、頼むんだ。ふふっ、〈そういうこと〉が好きな男だ、あれは」 ここで、引き戸の向こうから急かす声がする。のろのろと首を巡らせた和彦は、俊哉を見ることなくコートを取り上げる。自分の中で処理しきれる情報と感情の容量を超えてしまい、言葉が出てこなかった。 そのまま部屋を出て行こうとすると、背後から俊哉に言われた。「年末年始に、お前とまた会えることを楽しみにしているぞ。みんな、な」 和彦は振り返ることなく、黙って部屋をあとにした。** 表と裏の世界の境界が曖昧になっていく――。 俊哉の垂らした毒液がじわじわと、今、和彦が生きている世界を侵食しているのだ。息

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     ハッとしたように里見は目を見開いたあと、苦しげに、すまない、と洩らした。一方の南郷は、皮肉たっぷりにこう言った。「元刑事といい、先生は厄介な犬を躾ける才能があるな。あっという間におとなしくなった」 二人の男が放つ殺気に当てられて、神経がざわつく。これ以上、毒気を含んだ南郷の言葉を、〈堅気〉である里見に聞かせては危険だと判断して、和彦は里見の腕を取る。「一旦中に戻ろう。――構いませんよね?」 敵意を込めた和彦の問いかけに対し、南郷は肩を竦める。「このままおとなしくしてくれるなら、あんたたちが店の外に出ていたことについては、見なかったことにしよう。ただし、その男前の身元について、あとで先生から教えてもらえると、こちらがあれこれ調べる手間が省けていい」「それは……」 言い淀んだ和彦に代わり、返事をしたのは里見だった。「――なんなら、名刺を渡しておきましょうか?」 挑発的に応じた里見は、さっそくスーツの内ポケットから名刺入れを取り出す。南郷はニヤリと笑って、里見から名刺を受け取ろうとしたが、それは和彦がさせなかった。南郷の手に渡りかけた名刺を素早く奪い取り、里見に押し返す。「やめて。この人は、すごく怖い人なんだ。関わらないほうがいい。……わざわざ、この場にいた証拠を残す必要はないよ」「まあ……、怖い人というのは、一目瞭然だが」 まだ何か言いたげな様子の里見にかまわず、和彦は腕を引っ張る。南郷の言動はいつものことだが、里見が冷静さを失っている。 南郷がさらに煽ってこないうちにと思ったところで、二人の背にこんな言葉が投げつけられた。「〈オンナ〉に守ってもらうとは、なかなかの紳士だな。俺たちのような輩がうろついているとわかっていながら、それでもあえてこの場に来たということは、よっぽどそこの先生に会いたかったんだろう? あの佐伯俊哉が同行を許したぐらいだ。本当のところ、あんたの正体がかなり気になっている。それに、その先生との関係も」 和彦は、里見の腕をぐっと掴む。足を止めた里見が、次の瞬間には南郷に飛びかかると思っ

  • 血と束縛と   第41話(4)

    「今さっき言ったばかりなのに、君はまだ、おれを高潔な男だと思っているんだね」 ようやく肩から手が離れたかと思うと、スッと頬を撫でられる。和彦が顔を上げると、里見は、今度は頬を包み込むようにてのひらを押し当ててきた。冷たくなった頬に、じんわりと里見の体温が伝わってくる。 和彦は自分から、ふらりと里見に身を寄せていた。「おれは十三年前に君と離れてからも、一度だって君を想わない日はなかった。君の姿が、記憶から薄れていくのが嫌で、最低なこともした。いや、している」「何? 最低なことって……」 それは、と洩らして唇を引き結んだ里見だが、和彦が向ける眼差しに決意を促されたように、再び口を開いた。「おれは、君の――」 次の瞬間、里見の言葉を遮るものがあった。まるで獣が唸ったような、獰猛な声が割って入ったのだ。「これから駆け落ちでもしようかって雰囲気だな、お二人さん」 和彦と里見は、声がしたほうを同時に見る。いつからいたのか、坂を下った先に南郷が立っていた。威嚇するように荒々しい空気を振り撒いており、明らかに気が立っている。 里見がさりげなく片腕で、和彦を庇う。南郷がどういう人種の男なのか、一目で見抜いたようだ。一方の南郷は、身を寄せ合う和彦と里見の姿に、不快げに顔を歪めた。初めて見せる表情だ。「まさか、ここからこっそり抜け出そうと、事前に決めていたのか?」 そう問いかけてきながら、南郷がゆっくりと坂を上がってくる。睨め付けるような視線が里見に向けられ、ざわりと総毛立った和彦は、慌てて里見と南郷の間に立った。「そんなことしてませんっ。ただ、ここで立ち話をしていただけです」「総和会には、こんな男が同席するなんて連絡は入っていなかった。意図的に隠していたということだ。――で、そんなあんたらの話を信じろと?」 目の前に立ちはだかった南郷だが、和彦ではなく、里見を見据えている。獲物として狙いを定めたのだ。対する里見は落ち着き払っており、どこか挑発するような、冷めた目で南郷を見つめ返した。「わたしは、佐伯さんに言われて来ただけです。そんな話は聞いていないというなら、それ

  • 血と束縛と   第11話(20)

     外から男二人のにぎやかな話し声が聞こえてくる状況で、求められるまま、やむをえず舌を絡め合い、唾液を交わす。引き出された舌を痛いほど吸われると、たまらず和彦は鷹津の肩にすがりついていた。 ますます鷹津の腕の力が強くなり、和彦の中で奇妙な変化が起こっていた。鷹津のことがどうしようもなく嫌いで、嫌悪しているのに、そんな男にねじ伏せられるように口づけを交わしていると、高揚感に襲われ、体の奥深くから強引に官能を引き出される。 官能に形を借りた、サソリの毒かもしれないと、ふとそんな考えが脳裏を過る。鷹津の毒を注入され、体も心も侵されていくのだ。 思わず身じろごう

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  • 血と束縛と   第11話(22)

     さすがの賢吾も、和彦の心を煩わせるものすべてを見通すことは不可能らしい。「……最初にぼくを狙って、あんなことをした人間が、どんな顔をして、そんなことを言うんだ」「俺はいい。俺は、許されるんだ」 さすがに図々しい発言だと思って和彦が顔を上げると、待っていたようなタイミングで唇を軽く吸われた。「先生を狙って自分のものにして――見事に、骨抜きにされたんだ。そんな哀れなヤクザを、愛情深い先生なら、たっぷり甘やかしてくれるだろ?」 本当に図々しいと思いながらも、和彦はつい笑みをこぼしてしまう。 自

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-27
  • 血と束縛と   第6話(22)

    「不愉快どころか、やけに楽しそうでしたよ、秦さん。いい店を先生に紹介しないと、と張り切ってもいましたし」「ならいいんだ。あの人、職業柄なのか知らないけど、よく気をつかってくれるから。ぼくみたいな人間につき合って、迷惑をかけても悪いしな」 和彦が、長嶺父子のオンナであることは、すでに知られている事実だ。いまさら千尋と甘い会話とキスを交わしていたからといって、他人に喜んで報告するような悪趣味なまねを、秦がする必要もない。 和彦が心配していたのは、そんなことではなく、純粋に今言った通りのことだった。 大きく息を吐き出しながら、中島がマシンをゆっく

    last updateTerakhir Diperbarui : 2026-03-21
  • 血と束縛と   第4話(27)

    「――先生」  呼ばれて、おずおずと振り返ると、そこに真剣な賢吾の顔がある。何か言われたわけでもないのに、和彦は小さく喘いでから賢吾の唇にそっと自分の唇を重ねた。すると、賢吾のもう片方の手に、和彦の柔らかな膨らみは包み込まれる。 「ひっ、あぁっ」  泡で滑る手に柔らかく揉みしだかれ、たまらず和彦は、ビクッ、ビクッと腰を震わせ、背をしならせる。下肢が、甘く溶けてしまいそうだった。 「あとでたっぷり、ここを揉んで悦ばせてやる。最近、弄られるのがよくなってきたみたいだからな。今は、洗うだけだ」  賢吾の的確に動く指は貪欲に、和彦の官能を刺激する

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