Se connecter褒美のつもりか、さらに羞恥を与えてやろうという意地悪のつもりか、開いた両足の間に賢吾が顔を埋め、いきなり柔らかな膨らみに熱烈な愛撫を開始する。
「ひっ、うあぁっ」 引き絞るように内奥を収縮させると、その感触を楽しむように大胆に指が蠢かされ、掻き回される。さんざん柔らかな膨らみを口腔で嬲った賢吾は、上目遣いに和彦の反応をうかがいながら、すっかり反り返った欲望を舐め上げ、愛しげに先端に吸いついた。 和彦は放埓に悦びの声を上げ、抱えた両足の爪先をピンと突っ張らせる。硬くした舌先に執拗に先端を弄られ、括れをきつく唇で締め付けられると、あっという間に絶頂の波が押し寄せてくる。反射的に賢吾の頭を抱き寄せようとしたが、その瞬間を待っていたように、ふいに愛撫が止まった。 上体を起こした賢吾が腰を密着させてきて、ひくつく内奥の入り口に高ぶった欲望を擦りつけてくる。濃厚な愛撫の余韻を引きずっている和彦は、素直に期待を込めた目で見つめる。「いい目だ。和彦」 感嘆したように賢吾が呟く。同時に、熱く逞しいものが内奥に挿入され、和彦は息「少し動かすぞ」「い、やだ……。まだ、痛い――」 和彦の拒絶は案の定無視され、綿棒をわずかずつだが出し入れされる。和彦は立て続けに切迫した声を上げ、腰をもじつかせる。そんな和彦の様子から感じるものがあったのか、ふいに賢吾が、小さな口から再び綿棒を引き抜いた。その瞬間、和彦自身も異変に気づき、上擦った声を上げる。 賢吾の見ている前で、わずかに漏らしていた。 これまでのつき合いで、賢吾の厄介な#癖__へき__#は薄々とながら気づいていた。全身を戦慄かせながら和彦が賢吾の様子をうかがうと、口元に薄い笑みを浮かべて、食い入るように濡れた下腹部を見つめていた。「――また、いいか?」 静かな歓喜を滲ませた声で問われ、和彦は顔を背ける。たった一つの返事しか求めていないのは、いつものことだ。 息を吐き出すと同時に、綿棒を押し込まれて苦痛の声を洩らす。無理な行為に及んでいるという自覚はあるのか、賢吾は時間をかけて小さな口を犯しながら、和彦の体の強張りを解こうとするかのように、ささやかな愛撫を加えてくる。 小刻みに震える内腿にてのひらを這わせ、膝に唇を押し当て、ときには柔らかな膨らみを優しく指で揉みしだき、思い出したように綿棒を繊細に蠢かし――。 痛みと異物感に、否応なく和彦は順応させられていく。そうしないと、いつまで経っても苦痛から逃れられず、和彦の反応の変化を待ち望み、一心に見つめてくる賢吾に応えられないのだ。「ふっ……、んんっ、はあっ、はあっ、はっ……ん」 我ながら度し難いと、和彦は震えを帯びた吐息をこぼす。こんなひどいことをしてくる男を喜ばせたいと思うなんて、と。 和彦が欲情に濡れた眼差しを向けると、賢吾はスッと目を細めた。「やっぱりな。俺の与える痛みに、もう馴染み始めてるだろ。性質が悪いが、だからこそ――大事で可愛い、俺のオンナだ」 囁かれた言葉に、全身に快美さが駆け抜ける。綿棒が一層深く押し込まれたが、口を突いて出たのは苦痛の声ではなく、尾を引く甘い呻き声だった。 もっと聞かせろと言わんばかりに綿棒が出し入れ
その瞬間がやってくるのだと、和彦はわずかに肩を震わせる。すると賢吾は、その肩先に軽く唇を押し当ててから体を離し、ベッドを下り部屋を出て行く気配がした。何をしているのかと、振り返って確認する勇気はなかった。「後ろ姿を見るだけで、緊張しているとわかる」 すぐに戻ってきた賢吾に、そう声をかけられる。少しだけ言い返したくなり、苦労して寝返りを打った和彦だったが、後悔するとともに、目のやり場に困ることになる。賢吾が悠々と見せつけてくる裸体は、圧倒されるような力強さをまだ漲らせていたからだ。 賢吾が浴室から持ってきたバスタオルを、腰の下に敷かれる。どういうことかと視線で問いかけると、ニヤリと笑い返された。「多分、漏らすぞ」 数瞬の間を置いてから和彦は、賢吾の言葉を理解した。 腰を引きずるようにしてベッドから下りようとして賢吾に易々と押さえつけられ、力の入らない両足を大きく広げられる。 綿棒を個包装したビニールを歯で破る賢吾を、半ば畏怖しながら和彦は見上げる。よほど強張った顔をしていたらしく、賢吾が苦笑いを浮かべた。「そう、悲壮な顔をするな。何も、取って食おうというわけじゃねーんだから」「……似たような、ものだ」「そうか?」 とぼけた調子で応じた賢吾がいきなり両足の間に顔を埋める。「あっ、またっ……」 燃えそうに熱い口腔に欲望を含まれ、きつく吸引される。執拗に嬲られ、内奥を擦られて勃ち上がることを強要され続けた和彦のものは、まさに賢吾の言葉通り、『精液が一滴も出ない』という状態だった。 愛撫による快感はすでに苦痛に近く、唇で欲望を扱かれながら和彦は、呻き声を洩らして身をくねらせる。 先端を硬くした舌先で弄られ、ピクンと腰を跳ねさせる。顔を上げた賢吾が、じっとこちらを見つめてくる。寸前までの軽口は、おそらく和彦を怯えさせないためのささやかな気遣いだったのだろうが、今はもう、射竦めてくるような眼差しを隠そうともしない。 さきほどの言葉とは裏腹に、まさに今から、和彦のすべてを食らおうとしているようだ。「――逃げたいなら、逃
『わたしも同席するけど、夕食を一緒にとりたいと言っている人がいる。まあ、伊勢崎組の組長……伊勢崎さんのことなんだけど。少し前に話しただろう。伊勢崎さんが、ぜひ君も食事に誘いたいと言っていたと。あちらのスケジュールが流動的なので、わたしもどうしたものかと困っていたが、ようやく確定してね。それで肝心の君の予定はどうかと』 御堂にそう言われたことは覚えているが、まさか本当に自分と会うつもりだったとは、和彦は思ってもいなかった。正直なところ、龍造との再会は避けたいという気持ちがあったのだ。もちろんそれは、和彦自身が抱える後ろめたさのせいだ。 伊勢崎玲の若く凛々しい顔を思い返すと、甘く苦しい感覚が胸に広がる。自分がそんな感覚に陥ることすら、玲の父親である龍造は快く思わないだろう。 普通の父親とは、きっとそういうもののはずだ。『佐伯くん?』「あっ、はいっ……。あの、賢吾さんには、このことは――」『もちろん、今さっき連絡して、相談させてもらった。君と賢吾には、余韻に浸っているところに不粋な電話をして申し訳ないと思うよ。こうも慌ただしい状況になったのは伊勢崎さんのせいなのに、本人は気楽に頼み事をしてくるから。おかげでわたしは、賢吾の不機嫌そうな声を聞かされるハメになった。それでも、許可はくれたけどね』 和彦の行動は、賢吾による判断が基準となる。その賢吾が許可をしたということで、おのずと返事は決まる。「……でしたら、ぼくのほうは問題ありません」『人や組織同士、面倒な事情は絡んではいるけど、揉めているわけではないんだから、君は気にせず顔を出せばいい。賢吾の機嫌を損ねたくない伊勢崎さんは、君の機嫌も損ねたくない。それなりに紳士的に振る舞ってくれるよ」 御堂の説明からして、やはり食事を共にするのは三人だけらしい。 総和会の第一遊撃隊隊長と、北辰連合会という組織の大幹部でもある伊勢崎組長という顔ぶれに挟まれ、食事をする自分の姿を想像して、料理の味などわかるのだろうかと今から不安になる。 何より不安を駆り立てるのは、龍造が玲の父親という点なのだが。 食
** 昼過ぎに自宅マンションに戻った和彦は、抱え持った袋をダイニングのテーブルに置き、ほうっ、と息を吐く。 昨日は、賢吾の誕生日を祝うはずが、その賢吾に靴を買ってもらい、さらには家具店で見かけたルームランプを、和彦の意見も聞かずに注文してしまった。明日には組員の手によって、寝室に運び込まれているだろう。 自分の誕生日ではないかと錯覚しそうなほど至れり尽くせりだったが、和彦だけでなく賢吾も楽しんでいるように見え、抗議など野暮なことができるはずもなかった。そう、とにかく楽しかったのだ。 もらうばかりでは申し訳ないと、和彦もささやかながら何か買ってプレゼントしたいと提案したものの、賢吾が首を横に振り続けた。 デートができただけで十分だと殊勝なことを口にしていたが、そのときすでに賢吾の中に企みはあったのかもしれない。 結果として和彦は、賢吾にきちんと誕生日プレゼントを渡せた――というより、奪われた。「……バカじゃないか、いい歳した男の〈初めて〉なんて」 そう呟いた和彦だが、口調には苦々しさだけではなく、恥じらいも含まれている。昨夜、自分がさんざん乱れた挙げ句に、どんな失態を演じたか、よく覚えているが故だ。 賢吾からは、失態ではなく痴態だと、ニヤニヤしながら言われ、何も言い返せなかった。悔しいことに。 和彦はダッフルコートを脱ぐと、少しの間ぼんやりとその場に立ち尽くしていたが、ふと我に返る。体の内側がまだ熱を発しており、急に喉の渇きを覚えた。 ふらふらとキッチンに入り、冷蔵庫を開ける。気の利く組員によって、冷蔵庫には和彦が持て余さない程度の食料が補充されており、しっかりベーコンもあった。賢吾が余計なことを言ったのではないかと勘繰りながら、オレンジジュースの紙パックを取り出す。 グラスに注いだオレンジジュースを一気に飲み干し、なんとか人心地ついた和彦は着替えを済ませる。少し横になろうとベッドに潜り込みかけて、あることを思い出した。 放置もできず、またふらふらと、今度は書斎へと向かう。賢吾と出かけている間は必要ないからと、携帯電話を置いていったのだ。 確認をして
「……悪い、オンナだ、お前は」「あんたは、悪い男だ」「でも、惚れてるだろ。こんなに漏らしてくれるほど」 賢吾の手が、濡れた下腹部をまさぐる。すべて、悦びの証として和彦の欲望が迸らせたものだ。「あっ、嫌だ……」 力を失ってはいるものの敏感なままの欲望を緩く扱かれる。和彦が上体を捩るようにして愛撫から逃れようとすると、意外なほどあっさりと繋がりが解かれ、賢吾が隣に横になる。そして、当然のように片腕で抱き寄せられた。 触れた賢吾の欲望はまだ猛っており、ほんの一休憩のつもりらしい。最後までもつだろうかと、すでに体力の大半を消耗している和彦は少々心配になる。今夜は賢吾が望む限り、気持ちとしてはつき合いたかった。 和彦のほうから顔を寄せ、そっと賢吾の唇を吸い上げる。すると濡れた後ろ髪を手荒く撫でられ、我ながら度し難いが、また体が疼いた。「――いやらしいな。まだ発情した顔をしてるぞ」 賢吾の指摘を否定せず、和彦はこう問いかけた。「ぼくとのセックスは、よかったか?」「誕生日だからサービスしてくれたのか」「違っ……」「お前とのセックスはいつだって最高だ。だから、ハマる。――お前も、そうだろう?」 行為の最中、賢吾に言われた言葉を思い出す。和彦がなんと答えようが、深読みした賢吾は嫉妬して、さらに和彦に執着してくれるだろう。「答えろよ、和彦。俺の誕生日だぞ」「都合よく利用するな」 和彦はクスクスと声を洩らして笑い、つられたように賢吾も表情を和らげる。その一方で、油断ならない手が和彦の下肢に伸ばされてきた。「あっ」 再び欲望を握られ、慌てて和彦は手を押し退けようとする。「もう無理だっ……」「気にするな。手持ち無沙汰で触っているだけだ」「……オモチャじゃないんだぞ」 そう言いはしたものの、熱心に刺激を与えられているうちに、和彦は足をもじつかせるようになる。賢吾に触れられて、無反
褒美のつもりか、さらに羞恥を与えてやろうという意地悪のつもりか、開いた両足の間に賢吾が顔を埋め、いきなり柔らかな膨らみに熱烈な愛撫を開始する。「ひっ、うあぁっ」 引き絞るように内奥を収縮させると、その感触を楽しむように大胆に指が蠢かされ、掻き回される。さんざん柔らかな膨らみを口腔で嬲った賢吾は、上目遣いに和彦の反応をうかがいながら、すっかり反り返った欲望を舐め上げ、愛しげに先端に吸いついた。 和彦は放埓に悦びの声を上げ、抱えた両足の爪先をピンと突っ張らせる。硬くした舌先に執拗に先端を弄られ、括れをきつく唇で締め付けられると、あっという間に絶頂の波が押し寄せてくる。反射的に賢吾の頭を抱き寄せようとしたが、その瞬間を待っていたように、ふいに愛撫が止まった。 上体を起こした賢吾が腰を密着させてきて、ひくつく内奥の入り口に高ぶった欲望を擦りつけてくる。濃厚な愛撫の余韻を引きずっている和彦は、素直に期待を込めた目で見つめる。「いい目だ。和彦」 感嘆したように賢吾が呟く。同時に、熱く逞しいものが内奥に挿入され、和彦は息を詰めた。 愉悦を覚えたように賢吾が目を細める。愉悦によって色づいたオンナの体が、自分の思う通りに反応して満足なのだろう。そう推測できるほど、傲慢だが、凄絶な色気を漂わせた表情を浮かべたのだ。 和彦は、賢吾の強い眼差しを受けながら法悦に鳴く。鳴きながら、欲望の先端から白濁とした精を噴き上げる。内奥の浅ましい蠢動に誘われるように賢吾が一度、二度と腰を突き上げ、そのたびに和彦は欲望を震わせ、トロリ、トロリと精をこぼす。「――お前のこの姿が見たかったんだ。俺のものを突っ込まれながらイク瞬間は、何回見てもゾクゾクする。この姿を他の男にも見せているんだなと嫉妬するが、性質が悪いことに、だったら俺が、この淫奔なオンナをもっと感じさせてやろうって気にもなるんだ」「うっ……」 まだしなっている欲望を掴まれ、和彦は声を洩らす。賢吾の独占欲と執着心の強さを、肉欲と共に体に刻み込まれる。すっかり慣れ親しんだものだが、ときおり鳥肌が立つほど怖いと感じる。今がまさにその瞬間だ。 このまま縊り殺されるのではないかと
外から男二人のにぎやかな話し声が聞こえてくる状況で、求められるまま、やむをえず舌を絡め合い、唾液を交わす。引き出された舌を痛いほど吸われると、たまらず和彦は鷹津の肩にすがりついていた。 ますます鷹津の腕の力が強くなり、和彦の中で奇妙な変化が起こっていた。鷹津のことがどうしようもなく嫌いで、嫌悪しているのに、そんな男にねじ伏せられるように口づけを交わしていると、高揚感に襲われ、体の奥深くから強引に官能を引き出される。 官能に形を借りた、サソリの毒かもしれないと、ふとそんな考えが脳裏を過る。鷹津の毒を注入され、体も心も侵されていくのだ。 思わず身じろごう
さすがの賢吾も、和彦の心を煩わせるものすべてを見通すことは不可能らしい。「……最初にぼくを狙って、あんなことをした人間が、どんな顔をして、そんなことを言うんだ」「俺はいい。俺は、許されるんだ」 さすがに図々しい発言だと思って和彦が顔を上げると、待っていたようなタイミングで唇を軽く吸われた。「先生を狙って自分のものにして――見事に、骨抜きにされたんだ。そんな哀れなヤクザを、愛情深い先生なら、たっぷり甘やかしてくれるだろ?」 本当に図々しいと思いながらも、和彦はつい笑みをこぼしてしまう。 自
「不愉快どころか、やけに楽しそうでしたよ、秦さん。いい店を先生に紹介しないと、と張り切ってもいましたし」「ならいいんだ。あの人、職業柄なのか知らないけど、よく気をつかってくれるから。ぼくみたいな人間につき合って、迷惑をかけても悪いしな」 和彦が、長嶺父子のオンナであることは、すでに知られている事実だ。いまさら千尋と甘い会話とキスを交わしていたからといって、他人に喜んで報告するような悪趣味なまねを、秦がする必要もない。 和彦が心配していたのは、そんなことではなく、純粋に今言った通りのことだった。 大きく息を吐き出しながら、中島がマシンをゆっく
「――先生」 呼ばれて、おずおずと振り返ると、そこに真剣な賢吾の顔がある。何か言われたわけでもないのに、和彦は小さく喘いでから賢吾の唇にそっと自分の唇を重ねた。すると、賢吾のもう片方の手に、和彦の柔らかな膨らみは包み込まれる。 「ひっ、あぁっ」 泡で滑る手に柔らかく揉みしだかれ、たまらず和彦は、ビクッ、ビクッと腰を震わせ、背をしならせる。下肢が、甘く溶けてしまいそうだった。 「あとでたっぷり、ここを揉んで悦ばせてやる。最近、弄られるのがよくなってきたみたいだからな。今は、洗うだけだ」 賢吾の的確に動く指は貪欲に、和彦の官能を刺激する