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第8話(28)

Author: 北川とも
last update Petsa ng paglalathala: 2025-12-08 17:00:12

「長嶺組長は警戒心が強く、慎重です。外部の人間は信用しないし、まず関わりを持たない。まともに話ができるのは、身内に引き入れてからだそうです。身内にすれば、自分の腹ひとつで生殺与奪が決められるから、と物騒な噂を聞いたことがありますが。わたしは、そんな長嶺組長――長嶺組を後ろ盾にして、商売がしたいんです」

 中嶋だけでなく、秦も野心家だ。しかも、危険な野心を持っている。毒気にあてられたような眩暈を感じ、和彦は頭に手をやる。

「……本人にそう訴えたらどうだ。中嶋くんのツテを頼れば、会うぐらいはできそうだろ」

「総和会を通す気はないんです。わたしは長嶺組とサシで、ビジネスの話がしたい。それに、少々厄介な事情を抱えていて、まともに取り合ってもらえる可能性が低いんです」

「だから、ぼくにどうにかしろと? 無理だ。ぼくは組の事情に首を突っ込む気はないし、自分のことで手一杯だ。力になるにしても、相手は選びたいしな」

 手厳しい、と洩らして秦は肩をすくめる。しかし、落胆した様子はない。和彦が承諾するとは思っていなかったの
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