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第9話

Author: 念ちゃん24時
凛音は半ば狂乱状態で瑠奈を捜し歩いた。

だがその道中、突然背後から一撃を受けて気を失い、麻袋の中に詰め込まれてしまった。

再び意識を取り戻した時、凛音は自分の手首が何者かの革靴で踏みつけられているのを感じた。

メキッという鈍い音と共に、手首の関節が容赦なく砕かれた。

凛音は絶叫しようとしたが、口を塞がれており、喉の奥で絶望的な呻きを漏らすことしかできない。

頭上から、聞き慣れた声が降ってきた。柊夜だった。

「これくらいの罰で、気は済むか?」

そう言い放つと、柊夜の革靴が麻袋越しに凛音の手首をさらに力任せに踏みにじった。

傍らに立つ瑠奈が、高慢でありながらも被害者ぶった声で言った。

「あなたが夜通し私の看病をしてくれたからって、凛音は人を雇って私を拉致し、強姦までさせようとしたのよ!柊夜、あなたはこの拉致犯には容赦ないくせに、黒幕である凛音のこととなると一言も責めようとしない。それほど彼女を庇いたいの?」

麻袋の中で、凛音の心臓が激しく跳ねた。

私がいつ、人を雇って瑠奈を拉致したというのか?

それに、どうして私が犯人として、ここに捕らえられている?

傍らの瑠奈はついに堪えきれなくなったのか、一歩踏み出して柊夜の首に腕を回した。

「柊夜、あなたも私を愛してるくせに、どうして認めようとしない?」

瑠奈が初めてその気高いプライドを捨て、自ら身を委ねて愛を乞うた瞬間、柊夜の心にあった最後の防波堤が、音を立てて崩壊した。

彼はもう衝動を抑えきれず、瑠奈の後頭部を引き寄せ、力強くその唇を奪った。

あの真紅の薔薇が柊夜の心の底で燃え盛り、これまで押し殺してきた愛情が一気に堰を切って溢れ出した。

瑠奈もまた熱烈に口づけを返し、目を閉じる直前、わざと麻袋の方へ視線を投げた。

その一瞥は、高慢で相手を見下し、挑発的な優越感に満ちていた。

その頃、麻袋の中の凛音はすでに涙で顔を濡らしていた。

肉体の痛みなど、心の痛みに比べれば取るに足らなかった。

ふと、結婚の誓いで柊夜が口にした言葉が脳裏を過った。

「俺の生涯をかけて、凛音ただ一人を愛し抜く。もしこの誓いを違えるようなことがあれば、俺は永遠に愛するものを失う天罰を受けよう!」

だが、柊夜の言う「生涯の愛」は、わずか七年という短い歳月で終わりを告げたのだ。

長い時間が経って、二人はようやく唇を離した。

「ああ、認めるよ。お前を愛してしまった。だが、凛音に、永遠に裏切らないと約束したんだ。お前のためにこの最後の落とし前をつけたら、俺は凛音の元へ戻る」

柊夜は瑠奈から体を離すと、傍らにあった太い木の棒を手に取り、麻袋に向かって力任せに振り下ろした。

袋の中の凛音はあまりの激痛に全身を痙攣させ、全身の骨がへし折られるような苦痛に、悲鳴を喉から絞り出した。

容赦なく、二撃目、三撃目が叩き込まれる……

麻袋から鮮血が滲み出し、冷たい床を赤く染めていった。

それでも、柊夜の動きが止まることはない。

凄まじい痛みに凛音の顔は歪み、一撃ごとに心を抉られるような痛みが走り、全身の骨までが粉々に砕けそうだった。

意識が闇に飲み込まれる寸前、彼女は死に物狂いで袋の隙間から血まみれの片手を這い出させ、柊夜の服の裾を必死に掴んだ。

指の関節が白くなるほど力を込めて縋り付いた拍子に、柊夜のポケットから一つのお守りが転げ落ちた。

それは三年前、凛音が柊夜の身の安全を心から願い、遠方の神社までわざわざ足を運んで祈祷を受け、彼のために授かってきたものだった。

血に汚れたそのお守りを見つめ、柊夜は眉をひそめて一瞬躊躇したが、結局それを拾い上げようとはしなかった。

彼は汚らわしいものでも見るかのように足を振り上げると、凛音の手首を容赦なく踏みつけ、力の限り踏みにじった。

手骨が砕ける無惨な音が静寂の中に響き渡った。

その直後、ふと凛音の微弱な助けを呼ぶ声が聞こえた気がして、柊夜はピタリと足を止めた。

だが次の瞬間、気のせいだとばかりに頭を振り、そのまま踵を返して立ち去っていった。

袋の中の凛音は、全身を襲う激痛に痙攣し、魂までが引き裂かれるような絶望の中で意識を失いかけた。

そして、彼女はゴミのように外へ投げ捨てられた。

完全に失神する直前、麻袋のわずかな隙間から、瑠奈が柊夜の背中からその腰にすがりつくように抱きつく姿が見えた。

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