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第29話

مؤلف: 猫ちゃん
空がふと口を開いた。彼は窓の外を眺めながら、静かに言った。「黒崎家の人間はみんな裏表が激しくてね。見えないところじゃ、問題ばかり起こしてる」

後悔?

凪が唯一後悔していることは、バカみたいに何年も渉を待ち続けていたことだけ。いつか直美が彼の元を去ると、信じ込んでいた。

「後悔はしてないです」

凪は窓ガラスに寄りかかった。流れていくネオンの光が、瞳をかすめていく。「二宮家も似たようなものですよ。それに、あなたと結婚してから、私はたくさん得をしています。それにあなたを利用させてもらっていますから後悔なんてするわけがありません」

利用、か……

自分に利用価値があるからか。

だから、凪は後悔していないと?

空は、膝の上の指を落ち着きなくトントンと叩いた。

家族から無視され、嫌味を言われても、自分は平然としていられた。

ビジネスの場での非情な駆け引きも、自分は臆することなく対処できた。

だけど、凪の言葉一つひとつが、自分の心を乱し、考え込ませてしまう。

空があれこれと考えを巡らせていると、凪が話を続けた。

「私たち、お互いの家族はどちらも一筋縄ではいかない人たちばかりで
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