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第309話

作者: タロイモ団子
十億――それは奇しくも、今回の不適切な会社運営によって生じた穴と負債、その額とぴたり一致していた。

紬は、わずかに口角を上げる。

「好きにすればいいわ。でも、親殺しなんて骨が折れそうね。安心して、伯父さんに気づかれないようにあなたの計画を守ってあげるから。

決行の時間が決まったら教えてちょうだい。その場で見学させてもらうし、ついでに伯父さんのために警察にも通報してあげる。

だって、あなたの弟を殺した真犯人は、伯父さんなんだから」

由佳は怒りのあまり、気が遠くなりそうだった。

――この女、わざと言ってるのよ!

再び掴みかかろうとするが、今度は亮が隙を見せない。

由佳が動こうとした瞬間、その黒い瞳に鋭い殺気が宿った。

「紬ちゃんの言ってることは筋が通っている。不満か?」

由佳はその場で凍りつき、怒りと憎しみに震えながらも、一歩も動けなくなった。

「……何があったんだ」

そのとき、低く温かみのある男の声が響いた。

振り返った由佳の目に映ったのは、まるで天から舞い降りたかのような、端正な顔立ちの男。

救いを見つけたかのように、彼女はすがりついた。

「神谷さん!みん
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