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第17話

Auteur: 白瀬桃香
午前三時ちょうど、心春はようやく納得のいくラフを描き上げた。

もう遅い時間だったため、彼女はそのまま作業部屋で少し仮眠を取ることにした。

以前、成瀬グループで働いていた頃は、こうして何日もぶっ通しで仕事をすることも珍しくなかった。

もう慣れている。

ところが、うとうとしかけたその時、衣擦れのような足音が聞こえてきた。

心春は半分眠ったまま、ポン太が来たのだと思い込み、ぼんやりとつぶやく。

「いい子だから、いたずらしないで……」

その言葉に、勇信の手がぴたりと止まった。

「心春?」

心春は一気に目を覚まし、飛び上がるようにして身を起こした。

「どうしてここにいるんですか?」

「仕事が終わったなら部屋に戻って寝ろ。そんなふうに丸まって寝たら、体に悪い」

白目に浮かぶ赤い血筋を見て、勇信の胸は痛んだ。

彼は有無を言わせず彼女の腕を取り、立ち上がらせる。

「戻るぞ」

六、七時間も座りっぱなしだった心春は、引き上げられた拍子に足の裏に鋭い痛みが走り、よろめいて前へ倒れ込んだ。

「危ない!」

覚悟した痛みはやってこなかった。

勇信が、とっさに彼女を受け止めたのだ
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